その「保険」本当に必要?加入目的によって見分けよう

昨今、少子高齢化で中小企業・小規模事業者の後継者難が大きな経営課題の一つとなっています。「人生100年時代」の今だからこそ、元気なうちに資産の管理やスムーズな承継について考えていく必要性が高まっているのです。CBCラジオ『北野誠のズバリ』「シサンのシュウカツにズバリ」では、事業承継と資産承継について専門家をゲストに学んでいきます。9月3日の放送では、必要な「保険」見分け方について、北野誠と松岡亜矢子が三井住友信託銀行 財務コンサルタントの杉山泰則さんに伺いました。
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今回杉山さんは、保険の中でも「要る保険」「要らない保険」の見分け方について解説しました。
杉山「『シサンのシュウカツにズバリ』のコーナーですから、保険も終活してみてください」
保険の見分け方のポイントは「全部で3つ」と杉山さん。
まず、1つ目のポイントです。
杉山「『契約形態』です。具体的には、契約者と被保険者が一致しているか否かです」
契約者とはその名のとおり、保険料を納める義務があり、契約内容を変更する・解約する等の権限者です。被保険者とは保険の対象となっている方です。
次に2つ目のポイントです。
杉山「『保障内容』です。具体的には、被保険者が亡くなった、入院したらいくら出るか?等の契約内容の確認です」
保険証券では保障内容がわかりにくい内容もあるので、その場合は、年に1回保険会社から送られってくるレポートを参照してほしいと促します。
何のために入っているか?
そして、3つ目のポイントです。
杉山「『加入目的』です。具体的には、何のためにこの保険に入っているか?です」
保険の目的といっても、常に死亡や入院時の金銭的保障とは限りません。資産運用、贈与、相続税の納付資金確保、死亡保険金の非課税枠利用等の目的もあります。
なお、ひとつ目のポイントの「契約形態」で契約者と被保険者が一致していない場合では、かなり慎重に目的を確認してほしいと念押ししました。
杉山「例えば、昔は目的がちゃんと合っていたけど、今はずれているなどあるかもしれない」
北野「僕も子どもが学生の時には自分の死亡保険を上にあげていたんですが、両方とも出て行って結婚したから、もういっかって思った。自分はもらえませんからね(笑)」
北野は自身で思い返して、都度に見直しが必要だと認識したようです。
環境や年齢によって目的が変わる
杉山さんは「保険の見分け方」を以下にまとめました。
保険の要不要(過少・過剰)を判断するためには、①「契約形態」②「保障内容」③「(加入)目的」この3つの確認が必要。
②「保障内容」が ③「(加入)目的」と合致していれば、その保険契約は必要な保険(=続けるべき保険)と言える。逆に、②「保障内容」が ③「(加入)目的」と合致していない場合は、その保険契約は不要な保険(=解約も視野に入れるべき保険)と言える。
特に①「契約形態」において、契約者と被保険者が異なる場合は、③「(加入)目的」を慎重な確認が必要。取り違えると保険継続の判断を誤ることになる。
北野「保険の最終的な良し悪しは、(加入)目的を再確認することが大切なんですね」
加入目的は、保険証券やレポートに明記されていません。その目的も周りの環境や自分の年齢によっても変わります。「病気か死亡保障、相続のためなど、よくよく思い返さなくちゃいけないね」と保険の見直しをすすめる北野でした。
(野村)
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