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11月が最も危険?止まらないクマ被害に秋田県が自衛隊の派遣を要請

11月が最も危険?止まらないクマ被害に秋田県が自衛隊の派遣を要請

全国各地でクマの目撃や被害が相次いでおり、今年度のクマによる死者数は過去最多を記録しています。人の生活圏に出没する、人を恐れないといった傾向がだんだん強くなってきており、これ以上被害を拡大させないために早急な対応が求められています。10月28日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、リスナーの意見を紹介しながら、秋田県が見せた新たな動きをつボイノリオと小高直子アナウンサーが紹介します。

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史上最悪のクマ被害

クマによる人身被害の件数は今年の9月以降顕著に増加し、10月の被害件数は過去最多を更新しています。中でも北海道や東北は特に目撃情報や人身被害が多く、山中ではなく市街地に出没するなどして人が襲われるケースが相次いでいます。

そんな中、秋田県の鈴木健太知事は小泉進次郎防衛大臣と面会し、クマ被害対策として自衛隊の派遣を検討するよう要望しました。

要望内容は箱わなの設置や、駆除した個体の処理などの後方支援で、武器使用は含まれていません。
防衛省によれば有事や正当防衛などの場合を除き、訓練以外での自衛隊の武器使用は認められておらず、野生動物を重機で駆除することは法令上想定していないとのこと。

元陸上自衛官の鈴木知事は県庁で取材に応じた際、「マンパワーは出し切っている。人も物資も足りず、限界を超えている」と話しているようです。

自衛隊はどう動くか

小泉防衛大臣は秋田県が求めているクマ対策支援について、「国民の命と暮らしが脅かされている。できることから迅速に始める」と述べた上で、自衛隊として協力していく考えを示しました。
リスナーから投稿が寄せられました。

「クマの被害がすごいですが、山菜取りに行って被害に遭ったり登山者が襲われたとかではなく、人を襲いに街に来ているのではないかというようなケースも増えてきています。
秋田県では自衛隊の出動を要請するそうですが、あくまでも後方支援であって、自衛隊員が銃を持って山狩りをするわけではありませんからね」(Aさん)

小高「やっぱり法律的に制限が出てくるそうで、できる範囲の中で、ということですね」

つボイ「自衛隊が来るならもう安心だと思いがちですが、銃を持っているからといって万能ではないですからね。自衛隊もクマ対策の訓練や作戦を立てないといけない」

街中でクマが出没した時のために出動する想定や訓練はしていないのではないでしょうか。想定外の非常事態に、スピード感のある対応が求められています。とはいえすぐに行動に移せるような簡単な話でもないのでは、と考える小高。

小高「まず人里離れたところに人間が不用意に行って襲われているのではなく、生活している街の中にクマが出没しているという点。自衛隊がそこにやってきてどんな風に支援するのかは、よく考えないといけないんだろうなと思います」

昔と違うクマの様子

さらにAさんの投稿はこう続きます。

「私も山に入ることがありクマにも出会いましたが、いずれもクマは走って逃げていきました。よく子連れのクマは危険だと言いますが、私の時は親熊は子熊を置いて逃げました。
しかし人を見たらクマは逃げるという知識や経験は、そろそろアップデートしないといけないかもしれません。

なるべく出会う確率を下げつつ、高いクマよけスプレーも購入しました。クマよけの鈴は私の時は効果がありませんでした。まだ歌でも歌っていた方がましかもしれませんが、これも古い知識かもしれません」(Aさん)

つボイ「当時と今は違うかもしれないということで、一番新しい情報を得ていかないといけない、ということですね」

相次ぐクマの被害を受けて秋田大学大学院の医師グループが分析したところ、クマに出会ったら首の後ろで手を組んでうずくまる「防御姿勢」を取るのが良いと発表しました。
こうした遭遇時の行動や対策グッズなども、常に新しい情報にアンテナを張っておく必要がありそうです。

小高「これだけ人命が奪われていることを考えると、なぜクマがここまで里に下りてきてしまっているのかという原因を追究して、今やるべき対処を考えないといけない」

今回自衛隊要請をした秋田県だけでなく、被害はかなり全国的となっています。特に11月は冬眠に備えて大量のエサを求め、人里に下りてくる頻度が上がるのだとか。そういった事実を加味しても、早急に対応しなくてはならない段階に来ているように感じます。
(吉村)
 

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