なぜ?サウジアラビアでeスポーツの大型イベントが続々開催

お盆で長期休暇を取って関西に訪れているという方も多いかもしれませんが、大阪・関西万博が開催されてはや4か月。当初は心配されていた入場券の販売枚数は、黒字化の目安とされる1,800万枚を超え、ここから目標とする2,300万枚に向けてさらに売れていくものと思われます。その万博ですが、次の2030年はサウジアラビアで開かれます。8月13日放送『CBCラジオ #プラス!』ではパーソナリティーの三浦優奈が、リヤド万博2030が開かれるサウジアラビアで最近さまざまなイベントが開かれつつあるという産経新聞の記事を取りあげました。聞き手はCBC論説室特別解説委員の石塚元章と、フリーアナウンサーの山中麻央です。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く日本のゲームも種目に
サウジアラビアは大阪・関西万博で「eスポーツ:ゲームオン」なるイベントを開催しています。これは巨大スクリーンにTVゲームのサッカーの試合映像を映し出し、プロゲーマーと対戦するというものです。
この他、世界最大のeスポーツイベント「eスポーツワールドカップ2025」が首都リヤドで現在開催されていて、賞金総額が史上最高のなんと7,000万ドル超(約100億円)。
「コール オブ デューティ」や「PUBG」といった外国のゲームはもちろん、「ストリートファイター6」や「鉄拳8」といった日本のゲームも種目に含まれています。
また、2027年には初のeスポーツのオリンピック「オリンピックeスポーツゲームズ」を開催しますが、こちらもリヤドで行われることが決まっています。
脱石油の動き
最近でも日本製のゲーム機ニンテンドースイッチ 2や、プレイステーション5などは世界中で人気ですが、なぜ、サウジアラビアがeスポーツのイベントを仕掛けているのでしょうか?
実はサウジアラビアはで現在、国をあげてeスポーツを盛り上げており、ゲーム好きの三浦もすでにその存在感に気づいているようです。
サウジアラビアでは国家戦略として石油の依存度を減らし、観光など他の部門も発展させていこうという方針「サウジビジョン2030」を掲げていて、その中にeスポーツも含まれているのです。
サウジアラビアはどんな国?
世界的なeスポーツの大会が開かれている国で、ゲーム好きの人も多い日本としては身近に感じるところ。
一方、石塚委員は注意しなければならない点について指摘しました。
現在事実上の権力者はムハンマド皇太子と言われていますが、改革派で石油で儲かっているということから、ゲームの大きな大会を開くことができる状況。
エネルギーが石油から自然エネルギーに転換しつつある現在、新たな産業を模索しているというところです。
ただ、このムハンマド皇太子はかなり強権的なことで知られています。
2018年に反政府のジャーナリストがトルコで殺害された事件について、アメリカ政府がムハンマド皇太子の関与を指摘しましたが、サウジアラビア政府はこれを否定。
側近は逮捕されたものの、ムハンマド皇太子の関与は有耶無耶になってしまいました。
石油やお金をたくさん持っているサウジアラビアと交流を持ちたがっている国は多く、石塚は「人権などに厳しい意見を持つ方からは『厳しく見た方がいい』という話もある」と続けます。
なお来年は名古屋で開催されるアジア競技大会にeスポーツが含まれます。
三浦は「愛知・名古屋からも盛り上げていければいいなと思います」とまとめました。
(岡本)
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