特殊詐欺のかけ子の間で「つボイノリオ」の名が知れ渡っている?

日々進化する詐欺の手口。騙されないよう、新しい情報や知識をつけておこうというのが、CBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』の「オレオレ詐欺のコーナー」。5月28日でも、リスナーからの実体験をつボイノリオと小高直子アナウンサーが紹介します。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く焦らせる手口
けがで会社を休んでいたAさん。家の電話が鳴り「会社からか」と思って出てみると、相手が国税庁を名乗りました。
「相手は『調査に協力して欲しい。協力しないならブラックリストに載せます』と言いました。私は『ブラックリストに載せます』の一言で電話を切りました」(Aさん)
普段は自動音声の電話はすぐ切るのに、どんな調査だろうと思って、ついつい聞いてしまったそうです。
「ブラックリストに載せると言われて切りましたが、高齢者の方だと答えるかもしれません。そんなもん騙されるか。こちとら『聞けば聞くほど』のリスナーだい」(Aさん)
小高「勝手にかけてきて調査に答えろ。答えなきゃブラックリストに載せる」
つボイ「ショッキングなこと言って、焦らせて引き寄せるという手口です」
被害はないけどショック
「ついに我が家にもかかって来ました。そして、まんまと75歳の母が騙されました」(Bさん)
幸い母親や隣に住むBさんに相談に来たため、金銭的な被害はなかったそうです。
しかし、この番組を聞いている母が、特殊詐欺にあっさり騙されたことに、娘としてショックを受けたというBさん。
Bさんの母親が騙された手口は電話でした。
まず、NTTの関係らしき会社から固定電話に「あと2時間でこの電話は使えなくなります」と連絡が来たそうです。
さらに詐欺の手口は続きます。
携帯へかけ直してきた
あわせて「すぐに警察から連絡があるので、そのまま待つように」との指示もあり、その通り警察の人間が出たそうです。
「ここは愛知県豊橋市なのに、相手は兵庫県警察刑事課の山川を名乗りました。この時点で母はすでにパニックになりました」(Bさん)
山川を名乗る男は「あなたの個人情報と口座が特殊詐欺に使われているようです。2時間以内に被害届を出さないと大変なことになりますよ」と言い、被害届を作成するので住所、氏名、生年月日、携帯電話番号を教えるように指示。
すっかり信じたBさんの母は全てを伝えると、一度固定電話は切られました。
そして、携帯電話に再び山川と名乗る男から電話がかかって来ました。
この電話でパニックになった母親は、隣に住むBさんのところへ、呼び出し中の携帯電話を持って駆け込んできたとか。
「『被害届を出さないと電話が使えなくなる』とか『刑事さんから電話が』と、わけのわからないことを言って慌てる母を見て、特殊詐欺だとピンときました」(Bさん)
言ってやった
Bさんは呼び出し中の携帯を手に取り、確認した電話番号は国際電話でした。
詐欺だと確信して、代わりに電話に出たBさん。
「兵庫県警の山川を名乗る男が出て『娘ですけど母が何か?』というと『被害届を依頼されたので。本人に代わっていただけませんでしょうか?』と言いやがるんです」(Bさん)
Bさんは負けじと「国際電話ですよね。電話代高くて申し訳ないのでこちらからかけ直しますよ」と言うと「電話代はこちら持ちなので気にしないでください」と相手は逆切れの模様。
「こういう時は電話をかけ直すように言われているのでと答えると『誰にですか?』と山川。『つボイノリオです』と言って切ってやりました」(Bさん)
つボイ「おいおい!」
これに大ウケの小高。
補助金を活用
その後、山川からは電話がかかって来ることもなく、2時間後に電話が使えなくなることもなかったそうです。
「とは言え、もしあの時私が不在だったらと思うとゾッとします。すぐさま電気屋さんへ行って特殊詐欺対応電話機を購入しました」(Bさん)
この電話機は「この電話は録音します」と相手にアナウンスが流れたり、国際電話や怪しい電話番号に対しては着信拒否ボタンで切れるようにもなっているとか。
特殊詐欺対応電話機の購入には多くの自治体で補助金が出ているそうで、Bさんの住む豊橋市の場合は半額もしくは上限で7000円です。
やれるだけのことはやろう
またNTTでは70歳以上の人がいる家庭ではナンバーディスプレイが無料で申し込めるそうです。
「ナンバーディスプレイと特殊詐欺対応電話機を取り付けたものの、母は使いこなせるかな?と不安もありますが、できる限りの対策ができて良かったと思います。皆さん、騙されないでくださいね」(Bさん)
つボイ「怪しい連中に、私も名前を売り込まれましたね」
小高「つボイノリオです」
怪しい電話がかかって来ても、つボイノリオの名前を出すチャンスと思って冷静になりましょう。
(尾関)
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