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「モナ・リザ」の影に隠れがち!絵画「カナの婚礼」って知ってる?

「モナ・リザ」の影に隠れがち!絵画「カナの婚礼」って知ってる?

共同通信によると、フランスのパリにあるルーブル美術館で予定されている大改修計画に関し、レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画「モナ・リザ」専用の展示室が新設されることがわかりました。現在「モナ・リザ」は館内最大の展示室にありますが、混雑が常態化しておりじっくり見ることができません。この現状を打破し、より絵画を楽しむことができるようになるのではと期待が集まっています。5月27日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、こちらのニュースをピックアップ。つボイノリオと小高直子アナウンサーが、重盛啓之アナウンサーとともにそんな絵画にまつわる興味深い話題について語ります。

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モナ・リザの反対側

どうやらつボイはルーブル美術館に行ったことがあるようです。実際の展示室の様子は一体どのような感じだったのでしょうか?

つボイ「まさにこの通りなんですよ。大きい部屋にちょこんとモナ・リザの絵がある」

小高「結構小さいんですよね」

モナ・リザ自体はそれほど大きくないサイズの絵画です。その小さな絵画に大勢の人だかりができるので、余計に鑑賞しにくくなってしまっています。

つボイ「なんでそんなに大きな部屋に展示してあるのかというと、向かい側に『カナの婚礼』という大きい絵が飾ってあるからなんです」

「カナの婚礼」は1563年、イタリアの画家パオロ・ヴェロネーゼによって描かれた油彩画で、ルーブル美術館で最も大きな絵画です。それだけ大きくて見ごたえのある絵画であるにもかかわらず、あまり日の目を浴びていないのだとか。

つボイ「皮肉なことに、みんなカナの婚礼は見てないんですよ」

モナ・リザと同じ部屋に展示されているために、人々の関心はどうしてもそちらに向きがち。不遇の名画のようです。

イエスによる最初の奇跡

そんな「カナの婚礼」が一体どんな絵画なのかを解説するつボイ。

つボイ「イエス・キリストが起こしたいろんな奇跡の言い伝えがあるじゃないですか。その中のひとつのブドウ酒が沸いてくる話を描いているんです」

小高「宗教画なわけですね」

新約聖書「ヨハネの福音書」で語られているエピソード「カナの婚礼」を描いた作品で、結婚式の席でブドウ酒が尽きてしまった時に、イエスが水がめの水をブドウ酒に変えたというエピソードが基になっています。
ちなみに「カナ」とは地名で、パレスチナのガリラヤ地方にある場所です。

重盛「その話は聞いたことがあります。その絵なんだ」

つボイ「なのでもともと有名な絵なんですけど、モナ・リザと比べると注目する人が少なくて」

せっかくの名画なのにモナ・リザと同じ部屋に飾られてしまったばかりに、少々その影に隠れてしまっているとも言えるかもしれません。

専用展示で一石二鳥

ですが今回の大改修でモナ・リザ専用の展示室が新設されることによって、その問題も改善されるのではと小高。

小高「大きい絵画だから離れてよく見ようと思っても、今は後ろにモナ・リザを見たい人たちがいっぱいいるわけでしょ?『ちょっとなぁ』って思ってるかもしれないですよね」

モナ・リザを見たい人、カナの婚礼を見たい人。それぞれの鑑賞スペースがしっかり確保されることで、両者にとって良い方向に働きそうです。

小高「モナ・リザを見たい人も集まりすぎて、常に混雑しちゃってるみたいですしね」

つボイ「その2作品を同じ部屋に展示するのはどうなんだと思っていたんです」

実際にルーブル美術館に足を運んだ時から問題だと感じていたというつボイ。今回の改修の話を聞いて「やっとか」と思ったそうです。

あちらを立てればこちらが立たず

ただひとつ、新たな懸念点も上がっているようです。

重盛「改修後は入室人数を定めるようですが、大人数では入れないので。そういった意味でちゃんと見られるのかなという心配はありますね」

少人数ずつで入れ替え制になることが予想されますが、近くでじっくり鑑賞できるようになる代わりに膨大な待ち時間がかかってしまいそうです。これは特に観光客にとっては痛手かもしれません。

つボイ「いま展示されている部屋はとにかく広いから、大人数でも入れた。モナ・リザは遠くにしか見えないけど」

小高「予約なのか先着なのか、そこも気になりますね」

何百年経っても色あせない名画たち。遠いフランスの地に足を運んだならば、是非とも一目見たいものです。そんな機会が素晴らしい思い出になるように、ルーブル美術館の改修がより良い方向に進んでいくといいですね。

「モナ・リザもカナの婚礼も、また改めて見に行ってみたいですね」と締めくくったつボイでした。
(吉村)
 

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