3月24日、マイナンバーカードに運転免許証を格納する「マイナ免許証」の運用が始まりました。ところが、開始早々さまざまな問題が持ち上がっているようです。3月25日放送のＣＢＣラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』には、そんなマイナ免許証に不安を抱くリスナーからの投稿を、塩見啓一アナウンサーと小高直子アナウンサーが紹介します。

メリット・デメリット

気になるのは、マイナ免許証にすることで何が変わるのかということ。
マイナ免許証にすると免許証の更新代が安くなったり、更新時にオンライン講習が可能になったりといったメリットがあるようです。

塩見「安くなるとは言っても、そんなに大きな差はないみたいだし。でも講習に行かなくてもよくなるならいいですよね」

確かに免許更新は所定の場所に出向かなくてはならなかったり、混んでいて非常に時間がかかったりと億劫なものですが、オンラインで済めばありがたいことです。

しかし、やはり1枚のカードに情報がすべて集約されるというのは、便利である反面リスクも伴うため、その点を懸念している人は多いようです。

価値観に合わせて

リスナーからもこんな投稿が寄せられました。

「私は免許証も保険証も今まで通りでいいです。マイナカードは作ってありますが、落とすと怖いので金庫の中に入れてあります」（Aさん）

塩見「たしかに個人の証明を持って歩くのを嫌だっていう人はいますよね。私は財布の中に入れてありますけど」

小高「落としたり盗難にあったりっていう際のリスクは増えますよね。例えばマイナカードに10種類のカードが集約されているとしたら、10枚のカードを全部落としたことになっちゃいますからね」

一方で、複数のカードを所持すること自体が面倒だという人もいます。

小高「どっちの方が楽だとか便利だとかって、その人の好みの問題なのでね」

今のところはメリットもデメリットもあるので、一概にどちらが良いとは言えない部分もあります。その人の性格や価値観にあった方を選べばよいのでは、と小高。

システム障害から始まった運用

「マイナ免許証の運用がスタートしましたが、岩手、埼玉、愛媛、愛知、神奈川などでシステム障害による不具合が生じているそうです」（Bさん）

小高「これマイナ保険証の時も似たようなことがあったんですが、こういうの全部試験期間中に解消してから運用スタートっていうのは出来ないんでしょうか？」

きちんと問題なく運用できるように万全な準備を整えてから開始すればいいのに、「そこまで急がなきゃいけないものなんでしょうか？」と疑問を呈する小高。
マイナ保険証の件もあり「またか」という印象を抱く人もいるのではないでしょうか？

小高「結局こういう不具合があったりすると、マイナ免許証もいいけど今のところは両方持っててねっていう話になるんですよね。
メリットとデメリットって何でもあると思うけど、メリットをあまり享受できないままデメリットばかり出てきちゃうと、印象がどんどん悪くなってしまいそうです」

塩見「もちろんすぐに修正はされるでしょうが、何日間かは試験みたいな感じになっちゃってますよね」

運用しながら不具合を確認し、その都度修正していくというのはマイナ保険証の時と全く同じです。
保険証に続き免許証の一体化も普及させていく方針のようですが、今後影響を与えそうです。

有効期限に注意

こういった個人情報の集約に関しては、どちらかといえば肯定的な姿勢であるという小高。複数枚所持するよりも1枚にまとめて便利にしたいタイプだそうですが、今回のトラブル以外にも不安な要素があるとのこと。

小高「いろんなカードを1枚に集約しつつも、それぞれ個別に期限があるから、毎回毎回更新をやらなきゃいけない。そこは集約できないのかとか。
今後、例えばマイナ保険証とマイナ免許証が干渉しあって変なことになるんじゃないかなとか、いろいろ大丈夫かなって心配になっちゃいます」

カードは1枚でも更新のタイミングはそれぞれ違うので、失効しないよう注意が必要です。

今回はマイナカードと免許証の紐づけに際して不具合が起きたわけですが、今度はまた別の不具合も起こってくるのではないか、そんな疑念を想起させてしまう程先行き不安となったマイナ免許証。
今後、使い勝手よく変わっていくのでしょうか？まだまだ様子を見る必要がありそうです。
（吉村）