中日・村松開人選手がワンオクの「Stand Out Fit In」に託す決意
CBCラジオ『ドラ魂キング』、音楽好きで中日ドラゴンズビギナーの佐藤楠大アナウンサーが、普段は一部分しか聞かない選手の登場曲を深掘りして紹介する「佐藤楠大のウォークアップソング」のコーナー。4か月目に突入した1月9日の放送では、村松開人選手の登場曲、ONE OK ROCKの「Stand Out Fit In」を取り上げました。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴くワンオク特集 延長戦
選手たちが選んだ登場曲から、試合に向かう際の心情が見えてきます。佐藤は取材をする中で、その選曲理由や込められた想いを聞くのがとても興味深いと語ります。
12月は「ONE OK ROCK特集」と題して、登場曲にONE OK ROCKの楽曲を使用している選手の登場曲を深掘りしましたが、気づけばもう1月。延長戦となった今回、取り上げた曲は「Stand Out Fit In」です。
この曲を登場曲にしているのは、村松開人選手。県立静岡高校から明治大学に入り、2023年にドラゴンズに入団しました。
躍進の2024シーズン
村松選手の2024年シーズンは、自己最多となる109試合に出場し、102安打を記録しました。ルーキーイヤーとなった2023年シーズンでは打率.207だった成績を、2024年シーズンでは打率.275まで大きく伸ばし、目覚ましい成長を遂げました。
シーズン終了後も秋季練習、フェニックス・リーグ、沖縄での秋季キャンプと、休む間もなく練習に取り組み、まさにフル稼働の1年を過ごしました。その充実した1年を振り返り、契約更改の場で次のように語っています。
「すごい密度の濃い、1年目とは比べ物にならない経験をさせていただきました。プロ野球キャリアの中で土台となる1年でした」
さらなる高みを目指して
このように怒涛の1年を振り返りながらも、村松選手は「守備もバッティングもさらなるレベルアップが必要」と向上心をのぞかせます。
同い年の佐藤は、取材で村松選手が練習する姿を見ながら、その真摯な姿勢と成長への意欲に心を打たれたそうです。
村松選手の登場曲のひとつが、2019年リリースのアルバム『Eye of the Storm』に収録されているONE OK ROCKの「Stand Out Fit In」です。村松選手はこの曲を2023年のルーキーイヤーから使用しているEXILEの「掌の砂」と併用しています。
「Stand Out Fit In」は直訳すると「はみ出して馴染め」という相反する意味があります。
タイトルに秘めた覚悟
この曲は、ONE OK ROCKが海外進出を目指した時期の心境を綴った歌です。
当時の環境や周囲の反応、そして文化の違いから感じた苦労など、すべてを率直に歌詞に込めています。そこには、新たな挑戦の中で再確認した自分たちの夢と、それを追い続けていく覚悟が表現されています。
タイトルの「Stand Out」(はみ出す)には、海外に進出し、異なる文化を学んでいく姿勢が表現されています。そして「Fit In」(馴染む)には、その環境でどう戦っていくかという覚悟が込められています。
歌とMVが紡ぐメッセージ
この曲の魅力は、歌詞だけでなくストーリー性のあるミュージックビデオにもあります。
差別や偏見に悩む主人公を描いた映像は、歌詞のテーマと見事に調和しており、「Stand Out Fit In」(はみ出して馴染む)というタイトルの意味をより深く理解させてくれます。
「はみ出して馴染む」という、相反するふたつの言葉が問いかけるのは、「自分とは何者なのか」「どう生きていきたいのか」というテーマです。また、この曲は「自分らしくあることを怖がるな」というメッセージを強く訴えかけています。
ONE OK ROCKの楽曲の中でも、この曲は特に盛り上がるメロディーと疾走感のあるテンポが特徴。聴く人の背中を押し、つい走り出したくなるようなエネルギーを持った曲です。
コーナーの最後には村松開人選手の登場曲、ONE OK ROCKの「Stand Out Fit In」をオンエアし、締めくくりました。
(minto)