「怖くてトラウマになった」「指がつった」楳図かずおの作品を振り返る
10月28日、漫画家の楳図かずおさんが、胃がんのため死去されました。大ヒット作品を数々世に送り出した偉大な漫画家の訃報に、悲しみの声が上がっています。この残念なニュースに関して、11月6日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』にも、リスナーからたくさんの投稿が寄せられました。つボイノリオと小高直子アナウンサーが投稿を取り上げながら、楳図漫画にまつわるリスナーの思い出やエピソードを紹介しています。
関連リンク
この記事をradiko(ラジコ)で聴く楳図かずおといえばホラー
「名前を読み上げていっただけでも、今日の番組が終わりそうなくらい」とつボイが驚くほど、多数のリスナーから投稿が寄せられたようです。
「漫画家の楳図かずおさんが胃がんのため88歳で亡くなり、みんな衝撃を受けております。
『おろち』や『漂流教室』といった漫画は、夜読むとトイレに行けなくなるほど怖かったです」(Aさん)
「私が小学校低学年の頃に、姉が購入していた『少女フレンド』に連載されていた『へび女シリーズ』の『ママがこわい』がめっちゃ怖かったです。
おしっこちびりそうになりながら、怖いもの見たさで薄目を開けて読んでいました」(Bさん)
主人公の理科の教科書に載っていたカエルの写真を破ってムシャムシャと食べ、夜になると廊下をずるずると這って移動するシーンが忘れられないというBさん。
恐怖漫画の第一人者として活躍し、「ホラー漫画の神様」とも呼ばれた楳図さん。
怖いのについ読んでしまうほど面白い漫画に、多くの読者が魅了されていたようです。
手の込んだ弟いじめ
多くの子ども達を震え上がらせた楳図さんのホラー漫画ですが、トラウマになったという人まで。
Cさんからの投稿です。
「幼稚園の時に、4歳年上の姉が何度も読み聞かせてきたのが『へび女』でした。
へび女の顔を見せつけ、『ほらこれ、よく見て!この顔よく見て!』と丹念に恐怖心を植え付けてきました。
弟いじめはまだ終わりません。姉が『鏡台に向かうお母さんの首の後ろに、へびの鱗があるのが見えたよ』と言って脅かすのです」(Cさん)
つボイ「自分のお母さんを犠牲にして(笑)」
弟いじめのネタで勝手にへび女にさせられて、お母さんもたまったものではありません。
Cさんの悲惨な投稿はまだ続きます。
「『お母さんはきっとへび女だよ、あんたは食べられるために生きているんだよ』と教えられました。
『お母さんって本当にへび女?』とは聞けないし、もし聞いたら『本当だよ』と言って食べられるかと思ってめっちゃ怖かったです」(Cさん)
つボイ「悪いお姉さんやな!(笑)」
小高「そういう思い出もあるわけですね(笑)」
幼稚園児にこの仕打ちはトラウマものです。
Cさんにとっては忘れられない作品となったことでしょう。
グワシが大ブーム!
ホラーの印象が強い楳図さんですが、一番の代表作といえばやはりギャグ漫画の「まことちゃん」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
「『グワシ!』これをやって、よく指がつったものです」(Dさん)
「グワシポーズをさっと簡単にできるのが、私の自慢でした」(Eさん)
アニメ映画化もされ社会現象にもなった、まことちゃんの決めポーズ「グワシ!」にまつわる投稿が多数寄せられました。
小高「難しいですね!」
見よう見まねでグワシに挑戦してみた小高でしたが、思ったよりも難しかった様子。
つボイ「真似しやすそうでできないから、子ども達が一生懸命やって話題になるんやね」
リスナーの投稿の多さからも、子ども達の間で大盛り上がりだった様子がうかがえます。
漫画やアニメのキャラクターの真似をするのは、いつの時代も変わりませんね。
惜しむ声も多数
それぞれの思い出話に花が咲く中、偉大な漫画家の旅立ちにやはり肩を落さずにはいられないリスナーもいます。
「60を超えると親しんできた文化人たちが先に亡くなるのは当たり前なのですが、寂しく思うと同時に自分も歳をとったなと思いますね」(Fさん)
「自分が生きてきた中で関わった人が亡くなるというのは残念で寂しいことですが、またそれが当時のことを思い出すきっかけとなったりするのかもしれませんね」(Gさん)
漫画を読んでワクワクドキドキした気持ちやいろいろな思い出、それらを思い返すとやっぱり残念な気持ちはぬぐえません。
それでも漫画を読んだ人の中で、作品やキャラクターは生き続けます。
多くの人に影響を与えた楳図さんの漫画は、きっとこれからも末永く愛され続けることでしょう。
(吉村)