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今さら聞きづらい?「金環日食」ができる理由

今さら聞きづらい?「金環日食」ができる理由

10月2日、南米大陸のチリやアルゼンチンや南太平洋上では金環日食が見られました。金環日食は太陽が月に完全には隠れず、太陽の縁だけがリング上に見えるというかなりレアな天体現象です。ただ、なぜ輪のように見えるのか、今さら人には聞きにくいという大人も多いのではないでしょうか。そこでこの日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、名古屋市科学館天文担当課長の毛利勝廣さんが、金環日食が起きるメカニズムについて解説しました。聞き手は永岡歩アナウンサーと三浦優奈です。

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日食が起きるのはなぜ?

金環日食に限らず、たまに日食を見ることができますが、そもそも日食はどのようにして起きるのかについて、毛利さんが解説しました。

食と付いているものは何かが何かを隠すという天文現象になりますが、太陽は自分で光ってかなり遠くにあります。

地球の周りには月がまわり、その遥か向こうに太陽がありますので、太陽の前を月が通ることがあります。

太陽がいくら光っていても前に、月があると隠れるのが日食です。
太陽が全部隠れると皆既日食といってかなり暗く、一部が隠れると部分日食になります。

地球の周りをまわる月の軌道は円ではなく楕円のため、月と地球の距離は長くなったり短くなったりします。

近くに来ると大きく見えるため、月が地球に近い時にちょうど太陽の前を通ると太陽がすべて隠れますが、月が遠い時ですと太陽を隠しきれず、はみ出した部分が縁のように見えるのが金環日食なのです。
 

12年前、日本で見られた

また、太陽を全部隠し切る前に月の谷間から少し太陽のまぶしい光が出てくる現象をダイヤモンドリングというそうです。
金やらダイヤやら、豪華な感じがしますね。

以前、日本の多くの地域で金環日食が見られたのは2012年で、この時は朝早くから多くの方が金環日食を見るために早起きしていましたが、名古屋ではなんと932年ぶりだったとのこと。

ちなみに永岡は当時すでにCBCアナウンサーで、そこまで金環日食に興味はなかったそうですが、直前になるとやはり見たくなったものの、グラスはどこにも売っていない状態。

結局、本屋さんで科学雑誌を買い、その付録のグラスで金環日食を見たと語りました。

多くの人は日食になると当然太陽に注目しますが、毛利さんによれば「実は木漏れ日が良い」とのこと。
木の葉っぱの間から見える光は丸く見えるのですが、実は金環日食だと輪っかに見えるのだそうです。

次に見られるのはいつ?

「それなら早く見てみたい!次に日本で見られるのはいつ?」と思ってしまいますが、毛利さんから「10年間、日食が見られないタイミングに陥ってるんです」という残念なお知らせが。

2023年に東海地方ですと伊勢だったり、九州の南部などでギリギリ見られたのですが、そのあとは2030年に北海道で見られるものの、しばらく見られないとのことです。

2035年に能登半島から関東北部でかなり暗い皆既日食、2041年には名古屋も通る金環日食があり、2042年には太平洋上で見られるとのことです。

『#プラス!』は今年の4月に始まったばかりの番組ですが、17年間を超える長寿番組になれば、名古屋で日食がありましたというニュースを伝えられそうです。
(岡本)

 

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