閉経かと思っていたら、思春期のような生理が再来?医師が解説
9月29日放送のCBCラジオ『八木志芳の私たちは求めてる』に50代女性から相談が寄せられました。その内容は、生理の間隔が空いて更年期かと思っていたら、思春期の時のようなペースで生理が来るようになったとのこと。更年期には身体で何が起きていて、いつ終わるのでしょうか?この相談に対し、婦人科の相談も行っているスマルナ医科歯科クリニック窪田真知医師が解説しました。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く更年期とはいつからいつまで?
50代になる女性から更年期症状についての相談です。
「いま私が気になっているのは生理周期と乳首の痛みです」(Aさん)
生理周期は、間隔が長くなったかと思ったところ、最近は若い頃のようにきっかり一定周期で来るようになったそう。
「月経、生理が思春期と比べてみると量(も少なく)と痛みが軽いんです。でも、今思い返してみれば、思春期はさらに乳首というか胸も痛かった記憶があります。痛さは比べ物になりません。これはどういうことなんでしょうか」(Aさん)
更年期に差し掛かってきた時の生理、および身体の変化と思春期との違いについて「身体に何が起きているのか」という相談です。
そもそも更年期とはいつ頃なのでしょう?
窪田「閉経、つまり生理が終わってしまう、なくなってしまう時期の前後5年間ぐらいのことを言います」
女性が閉経する平均年齢が50.5歳なので、45~55歳ぐらいが更年期だそう。とはいえ、かなり個人差があり「これで生理が終わりです」というわけにもいかないと窪田医師。
窪田「出血量や日数がだんだん減って消えていくように終わるか、と思ってる人の方が圧倒的に多いと思うけど稀。Aさんのように間隔が空いたり、またとんとんってきたり」
そんな生理の悩みが増えるのは更年期特有とのこと。
閉経かと思ったら
八木「生理の量が本当に思春期並みに多くなるみたいなこともある?」
窪田「ありえます」
生理とは、卵巣からの排卵がちゃんあることで周期が整っています。
排卵が微妙になってくるのが更年期なので、ホルモンの状態も不安定になるのだそう。
窪田「脳からの指令で、頑張れ頑張れ、出せ出せとなって(子宮が)頑張ってみたりとか、調整してるホルモンが減ったり増えたりとかすごく揺らぐ」
そのような状態がしばらく続いき、最終的に卵巣が全く働かなくなり生理が終わるという状態になります。
八木「これが閉経だと判断するのにはどうすればいいですか?」
窪田「生理が全くない期間が丸1年間あったら『確実に閉経です』って言ってます」
他にも、病院の血液検査で女性ホルモンであるエストロゲンの値を調べてもらえば、閉経しているかを数字で見ることが可能だそうです。
窪田「最後にあった生理の年齢を記録しといていただいて、その年齢が平均の年齢っていうことになります。1年間待った年齢じゃないんですよ」
おっぱいの痛みの原因は
では、乳首や胸の痛みに関してはどうなのでしょう?
八木「Aさんは、病気みたいなものを疑ってるのかなと思うんですが、これはどういう関係がある?」
窪田「おっぱいの張りとか乳首の痛みっていうのは、排卵があった後のプロゲステロンっていうホルモンが関係してる場合が多い」
なので、一時的なものであればホルモンの影響が主な理由ではないかと思うので「様子見てていいよ」とも言えると窪田医師。でも、日本の女性の4人に1人は乳癌を経験する時代なので、その可能性もあると続けます。
窪田「年齢的には40歳過ぎてらっしゃるし、定期的に乳がん検診受けてらっしゃるかな?もちろん変な分泌物が出るとか、痛みが長く続くっていう場合には、子宮乳腺外科に行って相談をしてもらいたい」
Aさんに、かかりつけの婦人科があれば、様々な体調の不良をケアしてもらえますし、がん検診などで予防にも繋がっていくことになるので、まずは身近にある産婦人科に行ってほしいと促す窪田医師でした。
(野村)