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私が新型コロナワクチンを打ちたくない理由 家族でも“接種回数バラバラ”… 3回目接種どう考える?

私が新型コロナワクチンを打ちたくない理由 家族でも“接種回数バラバラ”… 3回目接種どう考える?

伸び悩む新型コロナの「3回目ワクチン接種」。2021年に1回目の接種が始まった時は“打ちたくてもすぐに打てない”という状況でしたが、今は国が3回目接種を呼びかけている一方で、“すぐに打てるのに打たない”人が続出。接種率が伸び悩んでいます。その理由を追跡取材しました。

接種回数が違う家族

愛知県美浜町の榊原さん一家は、5人家族。しかし、家族によって新型コロナワクチンの接種回数はバラバラです。

父の充さんは、会社で打てるチャンスがあったため3回接種済み。一方、母・知香さんと高校1年生の長男・英心さん、中学1年生の長女・幸来さんは2回接種、小学4年生の次男・暖さんは接種を受けていません。

(母の知香さん)
「先延ばしてて…。2回目の副反応が強かったので、ちょっと怖くなっちゃって」

(長男の英心さん)
「周りで(ワクチンを)打っていても(コロナに)なっている子がいるので意味がないのかなって感じます。プラスなことがあるのなら打ちたいと思える。100%コロナにかかりません!とか」

長女の幸来さんは周りの友達も3回目を打っていないのでどちらでもいいと考えており、次男の暖くんは怖いからと一度も打っていません。父親の充さんも別に打ちたくないなら打たなくてもいいかなという考えです。いま、積極的に接種を受ける理由が見当たらないというのが家族の本音でした。

街のワクチン接種に対する声

では、街の皆さんは3回目のワクチン接種について今、どう考えているのでしょうか。下は5歳、上は70代まで名古屋市内で男女100人にアンケートを取りました。

(打ちたいと答えた理由)
(10代女性)
「ワクチンを打った証明書があれば、色々なイベントとか参加できる」

(40代女性)
「気持ち的に安心というか、周りに迷惑を掛けたくない」 周囲への配慮や、イベントなどへ参加したい気持ちから打ちたいと考えていました。

(打ちたくないと答えた理由)
(10代女性)
「副反応がすごく怖い。勉強とかできなくなったら困る」

(30代男性)
「(副反応で)すごく熱が出てしんどい思いをした。(感染しても)軽症で済むのでそっちの方が(副反応よりも)症状が楽なのかなって」

打ちたくないという人は、副反応への警戒感が強いことが伺えます。

結果は、「打ちたい」が51人、「打ちたくない」が49人という結果になりました。実際、愛知県の3回目ワクチン接種率は2022年5月16日現在、1回目・2回目は85%前後ですが、3回目は60%に留まっています。

極端な事例のインパクトが判断に影響

名古屋市内に開設されている大規模接種会場も、開設日の2022年4月15日と比べても、今は接種に来た人よりもスタッフの方が多い状態です。

(20代男性)
「誰もいないですね。もっと人がいると思って予約したんですけど。びっくりしてます」

(30代女性)
「思ったより少なくて、閑散としている」

6月に入っても今以上に予約が伸びるとは考えづらいため、日本ガイシフォーラムの接種会場は1か月半以上前倒しで閉めることになりました。3回目で、なぜ接種率は大幅に低下したのでしょうか。社会心理学の専門家に伺いました。

(名古屋大学大学院 石井敬子准教授)
「(接種が)2回目の段階で3回目・4回目・5回目と続くとは思っていなかった。先が見えなくなってしまっているのが大きい」

先の見えない“不安”に加え、ワクチン接種へのネガティブなイメージが大きな影響を与えています。ワクチン接種後に亡くなったり、後遺症が残ったりしたという極端な例は私たちの注意を惹き、インパクトがとても大きく見積もられて判断に影響するのだといいます。

“コロナ後遺症”や“ワクチン後遺症”に悩む人も

名古屋市の「柊みみはなのどクリニック」では、コロナ感染後の体調不良である“コロナ後遺症”・ワクチン接種後の体調不良の“ワクチン後遺症”の両方を診ています。

30代女性は、2022年3月に新型コロナに感染。その後も倦怠感が全然取れず、仕事を1か月ほど休職することになりました。診察している内藤孝司医師によると、ワクチン接種にかかわらず“コロナ後遺症”は出るが、打っている人のほうが後遺症の症状が軽く、早く治る傾向があるといいます。

2022年3月上旬に3回目ワクチン接種を受けた後、倦怠感でひどいときは1日中起き上がれない50代女性や、接種後、長期にわたって体調不良に悩む患者もいます。14歳の女子中学生は2021年9月にワクチンを打った後、8か月近く頭痛が続いています。

(女子中学生の母親)
「打った5分後に『頭が痛い』って。ワクチンしか(原因が)考えられない」

MRIや血液検査でも異常はありませんでした。母親は、娘の早期回復を願っています。

メリットとデメリットがある新型コロナワクチンに、私たちはどう向き合えば良いのでしょうか。

(柊みみはなのどクリニック内藤孝司医師)
「トータルで考えると、(“コロナ後遺症”より)“ワクチン後遺症”の方がはるかに発症頻度は少ない。ワクチンはあくまで自分のために打つものです。大事なのは自分にとってメリットがあるかデメリットがあるか。自分にとってメリットがあると感じたら打った方が良いと思います」

ワクチンを打つ人・打たない人それぞれに理由や事情があります。ただ、どちらにも一定の不安があり、完全に不安を解消するのは難しいのかもしれません。

CBCテレビ「チャント!」5月19日の放送より。

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