明治時代の隧道!?地形図にない千葉・房総半島の“謎の廃隧道”を調査
ミキの昴生と亜生がMCを務める、全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』。今回は、全国800か所以上の道を巡ってきた道マニアの石井あつこさんが、千葉・房総半島にある“廃隧道”を調査します。※廃道は危険ですので、むやみに立ち入らないでください。
赤色立体地図で見つけた“謎の廃隧道”を調査

石井さんと一緒に旅するのは、お笑い芸人・かもめんたるの岩崎う大さん。
(道マニア・石井あつこさん)
「房総半島は隧道が多いエリア。房総半島に古い隧道だと思われる窪みを見つけたので、実際にそこへ行って確かめてみたい」
探索に使用するのが、「赤色立体地図」と呼ばれる地形の起伏を赤色の濃淡で表現した地図。高低差が激しい場所は濃い赤に、平坦な場所は色が白っぽく表現されるため、普通の地図では気づきにくい山奥の随道を見つけやすいと石井さんは言います。

(道マニア・石井あつこさん)
「最新の地形図だと点線で描かれた道が途中で終わっているが、赤色立体地図では隧道のような窪地が北と南にある。現行の地形図にも載っていない道の形なので、廃隧道じゃないかと思う」
千葉・房総半島の中南部に位置する大多喜町(おおたきまち)に、地形図には記載のない廃隧道らしきものを、赤色立体地図から発見したという石井さん。本当に廃隧道があるのか確かめるため、現地調査することに。
山中に眠る廃隧道を発見!

(道マニア・石井あつこさん)
「廃隧道らしきものがあるのは、大多喜町の弓木(ゆみぎ)と呼ばれる地区」

県道177号から分岐する道の先は、赤色立体地図によると黒っぽく色が沈んでいる場所があります。これはトンネルでよく見られ、さらにその先に道が続いていることから、この場所に廃隧道があるのではないかと石井さんは推測します。
二人は、県道177号から目的地へ。町道に入り、廃道区間の山を進んで廃隧道があるのか確認しに行きます。草木が茂り荒れているものの、平場もしっかり残っており、道中には伐採され詰まれた木々も。

そして、歩くこと1時間半。倒木をくぐり抜けると、石井さんの推測通り廃隧道が出現!隧道は貫通しているものの、内部には大量の石が積まれています。
(道マニア・石井あつこさん)
「隧道内の壁が剥離してしまって、何で掘られたのか手がかりがない。素掘りの車道規格の隧道であったならば、林業用の道っぽい気がする」
崩落する危険性があると判断したため、通り抜けることを断念した二人。隧道へ至る道に木材がたくさん置かれていたことから、この廃道は林道用の作業道として造られたのではないかと石井さんは推測します。

真相を解明するため、下山をした先の集落で聞き込みすることに。周辺の住民によると、大多喜町弓木随目(ずいめ)という地名から、「随目隧道」と呼ばれていたことが判明。
かつては弓木から宇野辺へ尾根を越える道を歩いて往来していました。明治時代、荷馬車などの普及により尾根越えの道が狭くなり、新たに造られたのが随目隧道だったそう。

約60年前まで、あの場所は茅葺き(かやぶき)屋根に使う茅を育てる茅場でした。その後、茅葺き屋根の需要が減少したことで植林をして木材の伐採が行われるようになり、20年前までは植林地として利用されていたそう。
昭和20年代に現在の県道となる道が整備され、往来する人は次第に減少。使われなくなった隧道は劣化し崩落の危険があるため、地元の人達が坑口を塞ぐように材木や石をあえて設置して通れないようにしたと言います。
CBCテレビ「道との遭遇」2026年5月12日(火)午後11時56分放送より





