道マニア&道ファンが選ぶ人気の道「ベストアワー道」が決定!ナンバーワンに輝いた酷道や隧道とは
ミキの昴生と亜生がMCを務める、全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』。今回は、道マニアと道ファンが選ぶ1番人気の道「ベストアワー道(どう)」を決める特別企画!国土交通省が定めた「道の日」である8月10日に、番組常連の道マニア8人が集結。道マニアと道ファンによるイベントを開催し、好きな道について思う存分語り合いました。
これまで番組で紹介した道を7部門に分け、部門ごとに道マニアがイチオシの道を厳選。さらに、視聴者による事前投票を行い、人気ナンバーワンの道を決めました。
<1.隧道部門>
古いトンネル“隧道”の中から1番に輝いたのは、静岡県掛川市にある「岩谷(いわや)隧道」。高さ制限1.7m、車が通れる隧道では日本一の狭さと言われています。
この道を紹介した道マニア歴26年の鹿取茂雄さんは、「ギリギリを攻めているところがいい」と話します。第1回放送でこの道を紹介したこともあり、道ファンにとっても思い入れの強い隧道が選ばれました。
<2.未成道部門>
未完成の道路“未成道”の1番に選ばれたのは、北海道の日高と十勝を結ぶために計画された100kmに渡る「日高(ひだか)横断道路」。20年と540億円をかけて造ったものの、工事中に追加で980億円と40年かかると分かり、2003年に工事は中止となりました。
この道を紹介した道マニア歴27年の松村真人さんは、過去に現地を3日間かけて探索したこともあり、かなり思い入れがあるそう。「未成道の頂点って言えるのがこの『日高横断道路』。全てが異次元、桁違い。知っているマニアはいるけど、行ったことのあるマニアは数えるほどしかいない」と熱い思いを伝えました。
<3.奇道部門>
奇妙な状態の道“奇道”の1番に輝いたのは、東京都板橋区にある「全方向進入禁止の交差点」。
この道を紹介した道マニア歴20年の石井良依(らい)さんは、航空写真で見つけたそう。「交差点に2車線の道があるのに、他の道には道幅いっぱいに停止線が引かれていて。こうなると行き先がないんじゃないかと思ってストリートビューで見てみたら、ビンゴだった」と明かし、会場からは「おぉ~」と驚きの声があがりました。
<4.酷道部門>
国道なのに過酷な道“酷道”は、道マニア・鹿取茂雄さんの得意分野。選ばれたのは、鹿取さんが紹介した岐阜県本巣市~福井県大野市を走る「国道157号」。崖上にガードレールが無い狭い道が続き、「“酷道界の横綱”と呼ばれている」と言います。
さらに、「自分にとっては原点。ここから自分の道の歴史が始まった」と鹿取さん。また、「落ちたら死ぬ!!」の看板が設置されていたこともあり、道ファンにとっても印象深い道であることがうかがえました。
<5.暗渠道部門>
川が流れていた場所の上にできた“暗渠道(あんきょみち)”は、道マニア歴15年の髙山英男さんがこよなく愛する道。1番に選ばれたのは、愛知県名古屋市にある「大幸川(だいこうがわ)の暗渠道」。
人工の堀川が誕生したことで、大幸川は暗渠化に。しかし、大幸川に架かっていた彩紅橋の親柱や欄干は、近くの神社「六所社」に保管されており、「誰かの思いで川のことを残していることにジーンとする」と髙山さんは思いを述べました。
<6.高側道部門>
高速道路の脇を通る側道“高側道”は、道マニア歴16年の橋本貴志さんのイチオシ。
1番に輝いたのは、山梨県にある「中央自動車道の高側道」。かつての中央道の本線が線形改良工事によって廃道となった珍しい高側道で、上り線は一般道、下り線は廃道に。「前から行ってみたかった高側道に、このロケで初めて行くことができて感動した」と橋本さん。
時には側溝に入ってまで高速道路を撮影することもあり、「撮影に夢中になりすぎて、気づいたら野犬に囲まれていたことがあった」と驚きのエピソードを語りました。
<7.廃道部門>
今は使われていない道“廃道”の1番に輝いたのは、群馬県の「数坂(かっさか)峠の廃道」。明治時代、完成間際に崩落事故が起こり開通を断念。廃道となり、地図に載ることもできなかった“幻の道”となりました。
廃道マニアの石井あつこさんは、私財を投じて新道の開削に尽力した当時の村長・小林勘三郎さんのお墓参りをしたこともあり、「地図には載らなかったけど、みなさんの記憶には残ったよと、小林勘三郎さんのお墓参りにまた行きたい」と語りました。
9月17日(火)午後11時56分放送 CBCテレビ「道との遭遇」より