鉄道と車の両方が通っていた隧道!?なぜ隧道に階段が?神奈川県にある“謎の隧道”を道マニアが解き明かす!
ミキの昴生と亜生の2人がMCを務める『道との遭遇』。全国の道に特化したVTRをミキが様々な視点で楽しんでいきます。今回は全国100万キロ以上の道を巡ってきた道マニア歴25年の鹿取茂雄さんと、神奈川県にある“謎の隧道”を巡ります。
トンネル内の謎の窪みは戦争と関係がある!?
鹿取さんと一緒に旅をするのは、プロのギャル・ぱにぱにぱにぱにともちんぱさんとMAAACHIRIN(まーちりん)さん。3人は横須賀市を訪れ、鹿取さんオススメの“謎の隧道”を巡ります。
(道マニア・鹿取茂雄さん)
「神奈川県は隧道王国。その中でも特に多いのが横須賀市」
横須賀地区は道路用の隧道だけでも120か所以上、鉄道用も含めると150か所以上あると言われています。中でも鹿取さんが“一風変わった隧道”と言うのが「比与宇トンネル」。トンネル内には壁の穴を閉じたような謎の窪みが4か所。さらに抜けた先の歩道にはレールが見られます。
(道マニア・鹿取茂雄さん)
「(比与宇トンネルは)鉄道と車の両方が通れた」
昭和20年に造られた比与宇トンネルは、終戦するまで列車と自動車の両方が通る隧道だったそう。第二次世界大戦中、横須賀には軍港があり海軍の施設まで物資をスムーズに運ぶため、至る所に隧道が造られました。
特にこの地域一体は弾薬庫が点在していたため、田浦駅から比与宇トンネル内までレールを敷いて効率よく運搬していたとのこと。そしてトンネル内に残る窪みは、当時物資の積み込みを安全に行う目的で造られた、弾薬庫へ繋がる入口だったそう。
(道マニア・鹿取茂雄さん)
「資材を運んだり積み下ろしたりする所は敵から見たら絶好の標的になる。しかしトンネルの中で積み下ろししたら(敵から)見えない」
(まーちりんさん)
「今は全くそんなことを感じないところがエモい。歴史も道もつながっている」
ともちんぱさんとまーちりんさんは、全ての道に歴史と意味があることを噛みしめるのでした。
隧道の中に階段!?見応えのある素掘りの隧道も
続いて訪れたのは逗子市。鹿取さんが最近見つけたという変わった形をした隧道へ向かいます。
住宅街の中を歩いていると、坂の上に現れたのは「住吉隧道」。中に階段が備わっていて、ともちんぱさんも「初めて見た」と驚きます。なぜ階段をつけてまで隧道を造ったのか、隧道のすぐ近くにある正覚寺で話を聞いてみることに。
(正覚寺・住職)
「かつてこの地域一帯は戦国時代に合戦の舞台となった住吉城で、住吉隧道はお城に繋がっていて敵から見つかりにくい抜け道的な存在だったのではないか」
住吉城があった頃からの穴を隧道に造り変えた時、階段を備え付けたのではないかと鹿取さんは考察します。
さらに住職さんが教えてくれた、住吉神社の後ろにある隧道へ行ってみることに。素掘りの隧道は上り坂になっていて、カーブになっている部分も。警戒しながら奥へ進み、鉄板で塞がれ行き止まりになっているところで道の旅は終了です。
ゲジゲジにも動じず「(鹿取)先生、一緒に冒険しよっ」とたくましいまーちりんさん。隧道に興味を示したまーちりんさんに、ミキの2人も今後に期待するのでした。
1月24日(火)午後11時56分放送 CBCテレビ「道との遭遇」より