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身体のSOS!危険な神経痛

身体のSOS!危険な神経痛

サマリーSummary

ゲスト:榊原郁恵
ドクター:のじ脳神経外科・しびれクリニック 院長 野地雅人
「スマホを見ていると、いつの間にかまぶたがピクピク」「机で居眠りしてしまい起きると腕がビリビリ」。よくあるこれらの症状は、実は神経痛の一種だそうです。神経痛のなかには、脳卒中などの病気のサインが隠れている事もあるため、よくあるからと侮っていると命に関わる危険もあるのだとか。そこで今回は、神経痛について専門医に教えてもらいました。

身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。

今回のテーマは「~しびれ・マヒ・けいれん~危険な神経痛

「スマホを見ていると、いつの間にかまぶたがピクピク」「机で居眠りしてしまい起きると腕がビリビリ」。よくあるこれらの症状は、実は神経痛の一種だそうです。神経痛のなかには、脳卒中などの病気のサインが隠れている事もあるため、よくあるからと侮っていると命に関わる危険もあるのだとか。そこで今回は、神経痛について専門医に教えてもらいました。

神経痛の基礎知識~神経の役割としびれる原因~

神経は、大きく分けると脳から背中にかけて走り全身に司令を出す「中枢神経」と身体の各所に情報を伝えたり、情報を受け取ったりする「末梢神経」の2つがあります。さらに、抹消神経の中には、冷たさや熱さ、痛みなどを感じる「感覚神経」と、全身の筋肉を動かすための「運動神経」があり、脳と身体の情報を常にやり取りしているのだとか。これらの神経のどこかに問題が起きると、しびれや痛みといった症状につながるそうです。

<神経痛の症状は?>
神経痛には、ジリジリ・ビリビリするしびれや、痛み、感覚がなくなるなどさまざまな症状があるそうです。

<「目がピクピク」「腕がビリビリ」よくある神経痛の原因は?>
・ひじの上で眠ってしまい腕がしびれる
ひじの外側にある神経が、頭の重さなどで圧迫される事で起こる一時的なしびれだそうです。

・目がピクピクする
目のピクピクは、ストレスや疲れで起こる場合が多く休息をとる事で改善するそうです。ただし、なかには脳の血管が顔の筋肉を動かす神経を圧迫してけいれんが止まらなくなり、日常生活に悪影響も及ぼす事もあるのだとか。そのため、症状が続く場合は病院へ行きましょう。

「手」がしびれる原因

手がしびれる場合は、主に下記の原因が考えられるそうです。

・首で起こる「脊柱管狭窄症」
首の骨の変形などで脊柱管という神経が通る管が圧迫され、腕全体のしびれにつながる病気だそうです。

・脇で起こる「胸郭出口症候群」
鎖骨から脇を通る神経が肩の筋力低下などで圧迫され、肩から手にかけて広い範囲のしびれにつながるそうです。

・肘で起こる「肘部管症候群」
加齢などの影響で変形した肘の骨が神経を圧迫し、小指から薬指にかけてしびれる事が多い病気だそうです。

・手で起こる「手根管症候群」
手首にある手根管というトンネルがむくみなどの影響で神経を圧迫し、親指から薬指にかけてしびれる事が多い病気だそうです。

女性に多い「手根管症候群」のセルフチェック

手根管症候群は、手の小さい女性や手をよく使う仕事の人に多いといわれています。治療せずに放置すると、やがて手に力が入らなくなりペットボトルのキャップすら開けられないほど、生活にさまざまな影響を及ぼしてしまうそうです。

<「手根管症候群」のセルフチェック>
手の甲を90度に曲げて胸の前で合わせて30秒キープしましょう。この時に、親指から薬指にかけてしびれる感覚が出る場合は、手根管症候群の可能性が高いそうです。

「足」がしびれる原因

足がしびれる場合は、主に下記の原因が考えられるそうです。

・腰で起こる「脊柱管狭窄症」
太ももやふくらはぎがしびれる場合、一番多い原因は腰の神経を圧迫する脊柱管狭窄症。特に歩くとしびれや痛みが強くなる「間欠跛行(かんけつはこう)」という症状がある場合は、その可能性が高いそうです。

・お尻で起こる「梨状筋症候群」
お尻の奥にある梨状筋という筋肉が神経を圧迫し、足のしびれにつながるそうです。

・膝から下で起こる「総腓骨神経の障害」
膝から下に伸びる総腓骨神経が、骨折や長時間の圧迫などで傷つきしびれる状態。足を組む姿勢などでも圧迫されて傷つく可能性があるそうです。

・足で起こる「足根管症候群」
足首にある足根管というトンネルが、捻挫や筋力低下で狭くなり神経を圧迫する病気。足先や足の裏がしびれる事が多いそうです。

命に関わる危険な神経痛

・足の神経痛に現れる危険なサイン「閉塞性動脈硬化症」
閉塞性動脈硬化症とは、脚の血管の動脈硬化により下半身の血流が悪くなる病気。放置すると、やがて脚の血管が詰まり壊死してしまう恐れもあるのだとか。足先のしびれに加え冷えを感じる場合は、閉塞性動脈硬化症や動脈硬化を進める糖尿病の可能性があるため注意が必要だそうです。

・手の神経痛に現れる危険なサイン「脳梗塞」
突然片方の手がしびれ、それが急速に広がる場合は脳梗塞や脳出血の可能性があるそうです。このような症状が現れた場合は、直ちに病院へ行ってください。

・上半身の神経痛に現れる危険なサイン「心臓疾患」
首・胸・肩甲骨に痛みやしびれが出る場合、心臓疾患を患っている場合があるそうです。例えば狭心症の場合は、心臓の筋肉が酸素不足になる事で首・胸・左肩などに痛みやしびれなどが出るのだとか。放置すると、心筋梗塞になり突然死につながる可能性もあるので注意が必要だそうです。

神経痛を防ぐには

神経痛を予防するには、普段から姿勢に気をつける事が大事だそうです。例えば、首がまっすぐな時にかかる負担は4~6kgなのに対し、猫背などで首が15度傾くだけで、かかる負担が12kgになってしまいます。そのため、姿勢が悪い状態が続くと、首や背骨の負担となり、脊柱菅狭窄症や椎間板ヘルニアなど神経痛の原因につながってしまうのだとか。また、しびれや痛みなどがある場合は、早めに病院へ行き検査を受ける事が大切だそうです。

(2022年6月5日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)

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