聞いた事はあるけれどよく知らない病気

2019年10月20日(日)放送 【第376回】
聞いた事はあるけれどよく知らない病気

サマリーSummary

ゲンキスチューデント:木下桜
ゲンキリサーチャー:U字工事
ドクター:森博威
病名は聞いた事があるけれど、よく知らない病気が世の中にはたくさんあります。しかし、あまり知られていない病気の中にも患者数の多い病気があるため、知識不足が治療の遅れを招き、重篤化してしまう恐れも…。そこで今回は「聞いた事はあるけれどよく知らない病気」をご紹介します。

突如襲うみぞおちの激痛 「胆石症」

胆石症とは、胆のうの中に石ができる事で痛みが起こる病気です。胆のうには、脂肪の分解を助ける胆汁が溜められますが、その中に石(胆石)ができて、出口に詰まると痛みが生じます。日本の胆石保有者は年々増加しており、現在推定1000万人以上。食後にみぞおちが痛む方は、すでに胆石症が発症している可能性もあります。エコー検査で胆石の有無が調べられるので、気になる方はかかりつけ医に相談しましょう。

<胆石ができる原因>
主な原因は、脂肪分の多い食事。脂肪分の多い食事を摂る事でコレステロールが胆汁の中に増え、それが結晶になって石ができると言われています。(※胆汁への細菌感染が原因の症例もあります)。胆石症のリスクは、悪玉コレステロール値や中性脂肪値が高い、いわゆる脂質異常症の人ほど高まります。

ただの関節痛だと思ったら 全身で骨の破壊が!?「関節リウマチ」

関節リウマチは、本来身体を守ってくれるはずの免疫細胞がなんらかの理由で暴走。骨と関節を包み込む「滑膜」という部分を攻撃し関節に炎症を起こす病気です。このとき、痛みや腫れとなって全身の関節(特に手)で症状が現れます。さらに、悪化すると免疫細胞は骨や軟骨まで攻撃。関節を破壊します。原因は今現在分かっておらず、発症してから2年間が特に関節の破壊が進みやすいと言われています。そのため、なるべく早期に発見して適切な治療を行う事が大事です。近年、関節リウマチの治療薬は劇的な進歩を遂げており、発症前とほとんど変わらない生活を送れるようになった人が増加しています。

<早期発見のポイント>
・3箇所以上の関節に痛みがあり、その部分が腫れている
・朝1時間以上、関節を動かしづらいなどのこわばりを感じる
・症状が左右対称に現れる
上記に心当たりがある方はリウマチ専門医を受診しましょう。

寝たきりの可能性も!?身体の自由を奪う「パーキンソン病」

パーキンソン病とは、身体を思い通りに動かす際に欠かせない神経伝達物質「ドーパミン」がなくなってしまう病気です。ドーパミンは、脳の黒質という部分で作られますが、パーキンソン病の場合、何らかの原因で黒質の神経細胞が減少。ドーパミンを作る事が出来なくなってしまいます。すると、身体を思うように動かせなくなり、手の震えや、動作が遅くなるなどの症状が現れ、重度の場合は寝たきりに。また、感情と関わりがあるドーパミンが減る事によって、意欲の低下や気分の落ち込みなどのうつ症状が現れる事もあります。今のところ根本的に病気の進行を止めると証明できている治療法はなく、投薬による対処療法が行われています。

<パーキンソン病治療の未来>
近年、卓球などの運動が病気の進行を抑えるのに有効だと注目されています。さらに、現在パーキンソン病の治療として、期待されているのがiPS細胞を使った“再生医療”。昨年国内で実際に行われ、世界初のパーキンソン病での治験として注目を浴びました。

他にもある!聞いたことはあるけれどよく知らない病気

・バセドウ病
新陳代謝を調節するホルモンが過剰に分泌されてしまう病気。動悸や息切れ、体重の減少などの症状が現れます。

・むずむず脚症候群
脚に虫が這っているような不快感に襲われる症状。原因は、神経伝達物質の働きが低下する事と考えられており、国内に100万から300万人もいると推定されています。

・手足口病
夏に流行する風邪のようなウイルスが起こす感染症。手のひら・足の裏・口の中に痛みを伴う発疹が現れます。大人は症状が重く出やすいので、注意が必要です。

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