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腸

サマリーSummary

ゲンキスチューデント:谷まりあ
ゲンキリサーチャー:白鳥久美子(たんぽぽ)
ドクター:松生恒夫
水分不足になりやすいこの時期は、「便秘」に要注意。便秘は、お通じでつらい症状が出るたけでなく、頭痛や肩こりをはじめ、糖尿病、うつ病、大腸がんのリスクを高める可能性があります。しかも、年齢を重ねるともに腸の機能が低下し、便秘になりやすくなるのです。そこで今回は、便秘を改善して腸を若返らせる方法を徹底リサーチします。

便秘について

・便秘とは?
便秘の定義は「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」。毎日お通じがあっても、お腹の張りなどを感じる場合は便秘です。

・暑い季節は要注意
汗をかきやすいこの時期は、特に便秘に要注意。体内の水分が不足すると、便に含まれる水分を腸が吸収し、便が硬くなっていきます。それが続くと、便が腸内で停滞し、便秘を引き起こします。ただし、冷たい飲み物をがぶ飲みすると、腸を冷やし動きが鈍くなってしまうため、注意が必要です。

・腸以外の臓器にも悪影響
便秘で溜まったガスが胃を圧迫すると、「逆流性食道炎」になる場合もあります。逆流性食道炎とは、胃液や、食べた物が、食道に逆流する病気の事。食道が刺激を受け、粘膜がただれたりします。

・腸の老化が進行
便秘が続くと、腸機能が低下し腸の老化が進んでしまいます。腸が老化すると、腸内環境が乱れ、便秘がますます悪化。肌荒れや疲労感を引き起こし、体臭などの原因になります。また、便秘を悩みすぎる事によってうつ病を発症させる恐れも。さらに、大腸がんのリスクも高くなります。

便秘になりやすい食生活

・朝ご飯を食べない
便は、食べる等の刺激で腸が動く「蠕動運動」によって腸内を移動します。朝は、その活動が活発な時間帯。朝食を食べないと、お通じのリズムが阻害されてしまいます。

・食物繊維不足
厚生労働省は1日の目標摂取量を、男性20g以上、女性18g以上と定めています。しかし、現代の日本人の平均摂取量は男女共に15g未満と目標値に届いていません。また、炭水化物抜きも要注意。炭水化物は、糖質と食物繊維でできているため、食物繊維摂取量が減ってしまいます。便秘の改善には、食生活の見直しが重要です。

食物繊維の落とし穴!意外と知らない「不溶性」と「水溶性」

便秘に悩む多くの人が意識する「食物繊維」ですが、食物繊維には2つの種類があります。

・不溶性食物繊維(サツマイモなど)
便の材料となる不溶性食物繊維は、便のかさを増やして排せつを促進します。しかし、不溶性食物繊維ばかりを摂りすぎると、お通じが硬くなってしまいます。

・水溶性食物繊維(サトイモなど)
水溶性食物繊維は、水に溶けてドロドロになるため、便を柔らかくし「滑りを良くする役割」があります。さらに、水溶性食物繊維を摂る事で、腸の働きを活発にし、細菌バランスを改善する効果も期待できます。

腸内環境セルフチェック

5つの項目中2つ以上当てはまる場合は、腸の老化が進んでいる可能性があります。それぞれの原因は、矢印の通りです。

<腸内環境セルフチェック>
・便が細くなった    →食物繊維の不足
・便が硬くなった    →腸の動きが鈍く水分を吸収しすぎ
・排便時間が長くなった →筋力の低下
・残便感がある     →直腸の感覚異常
・お腹が張る      →便やガスが溜まっている

意外と簡単!水溶性食物繊維で腸を若返らせる方法

普段の食事に加えて、水溶性食物繊維が豊富なキウイや大麦を食べましょう。便秘を改善し、腸を若返らせる効果が期待できます。理想は、キウイの場合1日3個。大麦の場合は1日27g。毎日食べる事が重要です。また、玉ネギや柑橘類も水溶性食物繊維が豊富に含まれています。

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