会津発・「飲みにくい」飲むヨーグルトの秘密

福島県会津坂下町には、地元の人から愛されてやまないヨーグルトがあります。飲むヨーグルト、だけど飲みにくい。正式名称が「会津の雪 ソフトクリーミィヨーグルト」。なんと早飲み世界大会まで開催されています。7月1日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、このヨーグルトを製造している会津中央乳業社長の二瓶孝也さんに光山雄一朗アナウンサーが尋ねました。
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「飲む」ヨーグルトなのに「飲みにくい」とはどういうことでしょうか?
二瓶さん「飲むヨーグルトは通常は前発酵で、タンクの中で発酵させてそれを砕いてパックに詰めます。
ところが、弊社では菌を入れてパックに詰めて、それを発酵させる。これを後発酵と言います。これを飲んでもらうので少し固いです。
パックの中をみなさんに砕いてもらってストローで飲んでいただく。加工をお客さんにしていただきます」
振っておいしい
スタジオに届いた実物を、まず光山がそのまま試飲します。紙パックに入っているそうです。
光山「結構吸引力が必要です。ねっとりとした感じでヨーグルトの甘さがあります」
二瓶さん「これは振ってから飲みます。振れば振るほどおいしくなります」
光山「『よく振ってお飲みください』とパックに書いてありました(笑)」
山本衿奈がよく振って、イチゴ味を飲みました。
山本「振ってもちょっと粘度はあります。ちょっと濃厚な感じです。めちゃくちゃおいしいです」
変わらぬおいしさ
このヨーグルトはいつ開発されたのでしょうか?
二瓶さん「昭和56年です。自動販売機で牛乳とコーヒーだけ販売していました。もっと自社の商品を売りたいということでヨーグルトを開発しました」
「後発酵」にしようと思ったのはなぜでしょう?
二瓶さん「通常飲むヨーグルトは前発酵です。後発酵にすると遊び心があります。お客さんが振って飲む。飲める限界で、かつおいしく飲める濃さを考えて作りました。当時からまったく同じです」
「確かに振る楽しさがある」と光山。
世界大会
「会津の雪 ソフトクリーミィヨーグルト」は地元の方にもよく知られた商品だそうです。
二瓶さん「もう30年販売していますからね。自動販売機で販売していましたが、最近はスーパーでも販売しています」
早飲み世界大会についても尋ねる光山。
二瓶さん「『父の日』と『乳の日』をかけてマルシェをやっています。酪農家が子牛を連れて来て、放牧して子牛と触れ合う。そして大人もこどもも飲む競争をしています。うちでしか作ってないので世界大会です」
今年の応募者はなんと1200人だったとか。
二瓶さん「抽選して30人が参加できます。秤を置いて確実に飲み切らないとだめです。大人は予選で1本、決勝で2本飲みます。1パック180mlです」
みなさん1パックをどのくらいの速さで飲むのでしょうか?
二瓶さん「早い人は1分かからないです。去年は働き盛りの方が優勝されました。今年も2年連続優勝でした」
会津に来て!
今後、この商品を飲みやすくしようという考えはないか尋ねる光山。
二瓶さん「まったくないです(笑)。平成元年から飲むヨーグルトも生産しています。でもこの品物は遊び心があっておもしろい。お客さんがついていますから。
最近では首都圏でも売っています。東海地方では成城石井さん、KOマートさんでも販売されていますが、ぜひ会津にもおいでください」
会津に行って、飲みにくい飲むヨーグルトを飲んでみたいですね。
(みず)
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