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逆襲なるか?井上新監督のドラゴンズ沖縄キャンプ、注目は新背番号の選手たち

逆襲なるか?井上新監督のドラゴンズ沖縄キャンプ、注目は新背番号の選手たち
井上一樹監督(C)CBCテレビ

3年連続最下位からの大逆襲へ。井上一樹新監督を迎えた中日ドラゴンズは、2025年(令和7年)も、沖縄県の北谷町と読谷村で春季キャンプを迎える。注目したいのは、今季から新しい背番号となる選手たちである。(敬称略)

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「21」の金丸は2軍スタート

金丸夢斗投手(C)CBCテレビ

ドラフトでの4球団競合の末に、井上新監督が交渉権のクジを引き当てた金丸夢斗投手は、2軍の読谷からスタートする。腰のコンディションのため、新人選手の自主トレでは独自メニューのスロー調整だったが、首脳陣はキャンプでも無理はさせない方針だ。

「やり過ぎるな」とブレーキをかけても、つい“走ってしまう”のがルーキーの立場である。1軍のキャンプ地・北谷には、沢山のファン、そして野球評論家も訪れるため、おのずから注目度は高まる。ましてやドラフトの超目玉だった金丸だけに、言わば読谷での“特別隔離”措置なのかもしれない。その上で、キャンプ中の1軍合流も十分にあり得るだろう。

「30」の根尾は輝けるか?

根尾昂投手(C)CBCテレビ

背番号の数字が大きくなったドラフト1位選手もいる。根尾昂投手だ。2018年(平成30年)ドラフト会議で、金丸と同じように4球団が競合した甲子園のスター選手だった。背番号「7」を背負って、内野手ショートとしてプロでの歩みを始めたものの、文字通り“プロの壁”を破り切れない年月が続いている。もう入団7年目だ。

井上新監督との話し合いの末、背番号は「30」に変更になった。正直なところ、ドラゴンズファンとしては根尾の背中には“ピンと来ない”背番号。かつて3年連続で首位打者を取ったアロンゾ・パウエルさん、または、さらに古くは1978年(昭和53年)から指揮を取った中利夫監督が付けた印象ぐらいか。この背番号「30」を自分のものとしてアピールできた時、根尾のチームでの新たな一歩が始まる。そのスタートラインが、2軍の読谷キャンプである。

「66」の鵜飼いよいよ正念場

鵜飼航丞選手(C)CBCテレビ

さらに背番号が大きくなった選手がいる。4年目を迎える鵜飼航丞選手、背番号は入団以来の「4」から「66」へ、16倍以上の重さになる。「66」は昨年に退団したダヤン・ビシエド選手が付けていた背番号である。鵜飼にビシエド並みの活躍を期待するかと言うと、現状そうではない。厳しい言い方だが、まだその域にも、存在感にも達していない。

打撃練習での打球の勢いと飛距離は、それを目の当たりにした人にため息をつかせるほどの素晴らしさ。にもかかわらず、試合になるとチャンスでの凡退が目立ち、結果が残せない。名古屋出身、地元で愛されている選手だけに、根尾と同じように新しい「66」番を“鵜飼のもの”にしてほしい。読谷から北谷への昇格に期待したい。間違いなく、土俵際のシーズンになる。

「7」の福永は北谷で躍動?

福永裕基選手(C)CBCテレビ

1軍キャンプ地の北谷では、おそらく背番号「7」が、元気に躍動するはずだ。福永裕基選手、3年目を迎える。その勝負強いバッティングは、好機に何度も得点を挙げてきた。内野も外野も、守備位置は日々変わったりしたが、与えられたポジションで懸命に守って来た。そんな姿をドラゴンズファンは見てきただけに、「68」という大きな番号から一気に「7」を背負う福永への期待は大きい。

井上新監督は、再びセカンドを守らせる方針も示唆している。どこを守るのか、キャンプの守備練習も注目である。その面構えも勝負師らしい。新たな松中信彦・打撃統括コ-チが、打線の中軸に期待すると名前を挙げていたが、打撃に守備に、充実したキャンプを送ってほしいと願う。

「99」の井上監督どう動く?

井上一樹監督(C)CBCテレビ

もうひとり、選手ではないけれど、新しい背番号を背負う注目の人がいる。それは井上一樹新監督自身、「89」から「99」への変更である。もっとも、現役選手時代は「99」と言えば「井上一樹」だったので、ファンにとっての違和感はまったくない。背番号「99」が、今度は1軍監督としてどのように振る舞うのか、実はこれが、今季のドラゴンズ春季キャンプの最大の注目ポイントである。

前任の立浪和義監督は就任1年目のキャンプから、ノックバットを手にして、グラウンド、サブグラウンド、そしてブルペンと、とにかく忙しく動き回って直接指導をしていた。それは2年目も3年目も同じだった。井上新監督は動くのか、または、どっしりと構えるのか。監督の一挙手一投足は、キャンプ全体の空気感に直結する。それを感じ取ることも、キャンプ地訪問の醍醐味かもしれない。

この3年間“リーグで最も弱いチーム”に成り下がったドラゴンズ。質量共に、他球団の練習を凌駕する、よほどのキャンプを送らないと逆襲の芽はない。チーム全体でそれを肝に銘じて、実り多き沖縄の時間を過ごしてほしいと願う。球春まもなくである。

【CBCマガジン専属ライター・北辻利寿】

※中日ドラゴンズ検定1級公式認定者の筆者が“ファン目線”で執筆するドラゴンズ論説です。著書に『屈辱と萌芽 立浪和義の143試合』(東京ニュース通信社刊)『愛しのドラゴンズ!ファンとして歩んだ半世紀』『竜の逆襲  愛しのドラゴンズ!2』(ともに、ゆいぽおと刊)ほか。CBCラジオ『ドラ魂キング』『#プラス!』出演中。

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