ドラゴンズ石川昂弥の復調の裏に在った立浪和義監督の英断 指揮官の期待を胸に真の4番へ
【サンドラを観られなかった全国のドラ友と共有したい番組のコト】
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)をみたコラム
このコラム(?)は「サンドラ」を観られなかった全国のドラ友に話したい! との思いから番組の内容を綴る、竜党のみなさんに向けた、竜党による、竜党のためのコラム(?)である。
8月6日の放送回で共有したいトピックスは、石川昂弥選手の単独インタビュー。石川昂選手はまさに立浪ドラゴンズの象徴というべき存在である。立浪監督が「今のドラゴンズの選手を見ても4番は彼しかいない。なんとか一人前になってもらいたい」と言わしめるほど。指揮官の期待を背負う石川昂選手だが6月は打率1割台前半という絶不調を経験。それでも7月に打率3割6分4厘と完全に復調してみせた背景には立浪監督の存在があった。真の4番へと歩みを進める石川昂選手が今シーズンのここまでを語った。
石川昂が初めて直面した壁 試行錯誤も糸口すら掴めない絶不調に
石川昂選手が左脚の怪我から復帰をはたしたのは4月14日のジャイアンツ戦。プロ初の4番に座り二塁打を放って上々のスタートを切った。復帰した試合でいきなり4番に起用された思いについて次のように振り返った。
石川昂選手:立浪さんには「4番で」と言われていたので心の準備はできていましたし、自分も一軍に上がった時に4番で試合に出るつもりでやっていたので、驚くこともなかったのですんなり入れたかなと思います。
4月から5月にかけて成績を上げていた石川昂選手であったが、6月に入って打率1割台と自慢のバットは鳴りを潜めた。痛感したのは試合に出続けることの難しさ。低迷した原因は本人もしっかりと自覚していた。
石川昂選手:体の疲れもあったと思うんですけど、下半身が使えなくなってきて崩れていったと思います。でもその時は試合が終わった後とかも映像を見たり、練習の映像を見たりしていたんですけど。ここが悪いのかなと思って次の日やってみても、「う~ん」というのがずっと続いた感じですね。
4番剥奪も無感情 どん底から救われた指揮官の“ミニキャンプ”指令
不振脱却の糸口が掴めないでいた6月9日のイーグルス戦。それまで40試合以上座り続けていた4番から外され「6番・ファースト」で試合に出場した。4番を剥奪されたことへの感情については意外なものであった。
石川昂選手:いやそういう余裕はなかったですね、あの時は。試合に出ているのが奇跡ぐらいだったんで(苦笑)。4番とか正直考えていなかったですね。
4番を剥奪されたことへのショックを感じないほど追い込まれていた。プロ4年目でそれまでシーズンを完走した経験がなかった石川昂選手に訪れた“未知の領域”。復活の道しるべを示したのは立浪監督だった。
石川昂選手:イーグル戦が中止になった6月11日。あの時に(立浪監督から)室内練習場に呼ばれて、「もう交流戦は使わないから」って。全然悪い言い方ではなくて、交流戦は使わないからミニキャンプをやろうと言われて。12時くらいからトレーニングをして13時くらいから走って、それが終わったら早出練習で連続ティーをして。その時はきつかったんですけど、やっていくにつれて体も疲れているはずなのに動くし、バットも振れるしという風になってきて。その6月の一週間、試合に出なかった時期から、その後すぐは打てなかったですけど、自分の感覚ではバッティング練習でも、試合の打席の中でも良くなってきていました。あと少しだなという感じだった。
7月は月間5本塁打と完全復調。真の4番へ挑戦は続く
続けてきた練習が実を結んだのは7月2日のベイスターズ戦。左中間スタンドまで運んだ94打席ぶりのホームランはキャリアハイの6号に。待望の一発を放った次の試合でもタイムリーを放つと約1ヵ月ぶりとなる4番に座った試合では4安打の固め打ち。立浪監督の期待にバットで応えてみせた。
石川昂選手:自分もいろいろ考えながらやって7月は良い状態で前半戦を終えることができたので良かったかなと思います
調子を取り戻した石川昂選手は7月だけで5本塁打を記録して10号の2桁に乗せた。その中には球団9000号のメモリアル弾も含まれており、5000号の落合博満氏や6000号の山﨑武司氏といった歴代のスラッガーの系譜にその名を刻んだ。チームは依然と最下位に苦しんでいるが石川昂選手がスタンドに描く美しい放物線をファンは待っている―。
イチ視聴者(筆者)の番組感想まとめ。石川昂弥が村上宗隆のような真の4番になれば・・・来季は優勝だ!!
今回のサンドラを観た感想・・・。立浪監督が石川昂弥選手に「試合に出さない。ミニキャンプをしよう」と伝えた裏話から、なんとしてでも4番として育てあげようとする本気度を感じました。育つのを待つのではなく、監督の手腕をふるってでも育ててみせる―。そういった意志があるように思えます。筆者の個人的な意見としてドラゴンズが浮上できない最たる原因は不動の4番打者が不在だったと思っているので、立浪監督が石川昂選手を4番に育てようとする方針に大賛成です。故障をしては元も子もないのでブレーキをかけながらの起用も大賛成。石川昂選手がスワローズ村上宗隆選手のような4番へと成長を遂げれば、最下位から翌年の優勝も夢ではない! そうです、おととしのスワローズの再現を期待して。浮上のキーマンはやっぱり石川昂選手です!
(このコラムを書いたのは・・・サンドラ視聴歴約30年の40代竜党)