谷繁元信氏が竜捕手陣の悩みを解消する「谷繁クリニック」 石橋康太捕手・独占インタビューも
【サンドラを観られなかった全国のドラ友と共有したい番組のコト】
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)をみたコラム
このコラム(?)は「サンドラ」を観られなかった全国のドラ友に話したい!との思いから番組の内容を綴る、竜党のみなさんに向けた、竜党による、竜党のためのコラム(?)である。
7月16日の放送回で共有したいトピックスは“キャッチャー”にスポットを当てた2本立て!1つ目はドラゴンズ石橋康太選手の単独インタビュー。2つ目はドラゴンズで4度のリーグ優勝に導いたレジェンド谷繁元信さんが捕手陣のお悩みを解消する新コーナー「谷繁クリニック」。木下拓哉選手の故障による離脱から正捕手不在となった竜の捕手事情は他の選手にとってチャンス到来。そこで各選手が飛躍のきっかけとするべく今抱える悩みを谷繁さんに解消してもらう企画である。
まずは高卒5年目で転機が訪れようとしている石橋選手の単独インタビューからお届け。
「勝つことがすべて」― 石橋康太捕手・独占インタビュー
石橋選手:スタメンで出て1試合通して相手に勝つのは価値があることだと思うので。そこを目指してやっています。
6月14日のマリーンズ戦で正捕手の木下選手が右手を骨折してベンチに下がると、代わってマスクをかぶったのが前日に一軍に登録された石橋選手。急きょの出場でありながら3イニングを無失点と好リードをしたことでその後のスタメン出場につながったのだが、石橋選手自身に手応えはまだ無い。
石橋選手:今試合に出場できているチャンスも自分でつかみ取ったものではなくて、たまたま巡ってきたものなので。やれている実感はないですね。
石橋選手といえばドラフト制後では球団史上初となる高卒新人捕手一軍スタメンを飾った経歴がある。しかし、その後は正捕手を掴むまでにはいたらず、去年11月のシーズンオフには右ひじと左ひざのクリーニング手術を受けた。
石橋選手:開幕にはギリギリ間に合う予定ではあったんですけど、シーズン前半は全然試合に出られていないですし・・・
復帰後の4月20日には二軍の試合前練習で送球が頭に当たるアクシデントもあり、一軍に昇格したのは開幕から2カ月半後。スタメン出場は予期せぬ形となったが石橋選手は前向きに捉えた。
石橋選手:正直“巡ってきたチャンス”ではありますけど、それをつかむのも大切なことではあると思うので。自分のできることをやろうと思いました。
交流戦最終戦の6月21日のイーグルス戦では先発の高橋宏斗投手(「高」は「はしごだか」)をリードしてスタメンで今季初勝利。この日のヒーローインタビューでも「宏斗に引っ張ってもらった」と話していたように捕手として物足りなさと反省点を挙げた。
石橋選手:まだまだ僕の力不足。(高橋宏斗が)良いときは僕がどんな選択をしても抑えられる。良くないときに僕が手助けできるようにならないといけない。
石橋選手が口にするのはリードに対しての課題。必要なのは年上のピッチャーであっても譲らない積極性だという。
石橋選手:(小笠原)慎之介さんはすごく気持ちの強いピッチャーなので、僕が引いてしまうところを引っ張ってくれます。もっと提案できるようになりたい。柳さんはいろんな球種を器用に投げられるピッチャーなので、自分のリード次第でいろんな結果になる。提案をしたり「大丈夫だと思います」とか、僕からガツガツいけたらいいのかなと思います。やはり(リードが)後手後手に回ってはいけないと思いますので“攻めた守備”。守る側だけど、こちらから仕掛けていって勝てるように意識をしていきたいと思います。
二軍で指導をした小田幸平バッテリーコーチは次のように石橋選手を評価する。
小田コーチ:一番の強みはワンバウンド捕球ができる。ピッチャーからの安心感があるのが一番だと僕は思っています。プロ野球は相手バッターのデータをもらいますがデータばかりにならずに、自分が一番近くで試合状況やバッターを見ているので。その“感性”を大事にしなさいとは言っています。
石橋選手:自分が実際にあの場に座って感じたことをもっと大胆に表現して、頭でっかちになり過ぎないように、もっと感性といったものを大事にしたいと思っています。
現在はトレードで加入した宇佐見真吾選手が打率4割を超えるバッティングを武器にスタメンを続けている。石橋選手は率直な思いを明かした。
石橋選手:自分自身やることは変わらないと思うので。1試合1試合勝つためにやっていますし、その試合に勝てた時のうれしさはどれだけ打つことよりも価値がある。勝つためにはどうするかということをもっと考えてやっていきたいと思っています。
谷繁クリニック・宇佐見真吾編
宇佐見選手:ファイターズのキャンプではお世話になりました。谷繁さんが投手陣とのコミュニケーションで気を付けていたことが知りたいです。
谷繁氏:まずは各投手を知るということが大事ですね。性格によってコミュニケーションの取り方を変えなければいけない。そのためにはプライベートは分からないのでロッカーでの生活や練習の態度を見る必要があると思います。
谷繁クリニック・石橋康太編
石橋選手:試合に出続ける上で勝つために一番重要視していたことはなんですか?
谷繁氏:各対戦打者についてのミーティングをすると思うんですけど、ミーティングどおりではなく自分なりの攻略方法を完ぺきに作ること。各ピッチャーによって球種は違うので、各ピッチャーごとの攻め方を自分で考えることが大事です。
谷繁クリニック・山浅龍之介編
山浅選手:キャッチャーは打席にも立ちますが、どうしてもキャッチャーに集中してしまい、バッティングがおろそかになってしまうことがあります。キャッチャーをやりながらのバッティングの考え方について教えてほしいです。
谷繁氏:バッティングがおろそかになってしまうときは守備でミスをしてずっと悩んだまま打席に入ってしまうというケースが多いですね。まずはベンチに帰ってきてすぐに反省をすること。反省をしきってから打席に向かうことです。打席が回ってこなければずっと反省をしておけばいいんですけど、打席が回ってくる時には反省をし終えて切り替えることです。
谷繁クリニック・味谷大誠編
味谷選手:ピッチャーが投げたボールが上に抜けたり、ワンバウンドしたりする時の反応の速さや、どこでも止められる準備の仕方や体の姿勢はどうすればいいですか?ベイスターズ戦もボールを逸らしてしまいましたし、止めていかないと信頼も勝ち取れないと思うので。盗塁を阻止したり、良いリードをするよりも、止める・捕るをしっかりとしたいので。
谷繁氏:味谷選手は止める、捕るということを言いましたよね。捕るという表現はこう(掴みにいく動作)じゃないですか。キャッチャーは受けるんです。ということは力を抜いておかないといけないんですよね。止めるのも硬いところにボールが弾きますよね。でも柔らかいところで止めればボトッと下に落ちるんです。あとはボールの予測。常にいろんな予測をしておくことが大事ですね。
イチ視聴者(筆者)の番組感想まとめ。正捕手争いがチームの勢いに繋がっているように感じる!
今回のサンドラを観た感想・・・。木下拓哉選手の長期離脱が判明した時はどうなることかと思いましたが、石橋選手の見事なリカバリー、そして宇佐見選手の驚異的なバッティングによってチームに勢いが生まれている今日この頃。2人の活躍で思うことは、やはりキャッチャーが打ってくれると打線に厚みが増すといいますか、点が取れる雰囲気を感じさせてくれます。現時点では宇佐見選手がリードしているように見えますが、石橋選手も次世代正捕手としてではなく、今このチャンスを掴んで世代交代をはたそうとさらなる活躍を見せてくれることでしょう。シーズンの前半戦を終えてまだまだ厳しい状況ではありますが、この勢いをもってすれば後半戦はきっと巻き返してくれるものと期待しています!
(このコラムを書いたのは・・・サンドラ視聴歴約30年の40代竜党)