立春大吉ならぬ立浪大吉は、必ずやドラゴンズファンに福をもたらす!
【ドラゴンズを愛して半世紀!竹内茂喜の『野球のドテ煮』】
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)
球春来る
ドラゴンズファンの皆さん、祝2月1日キャンプイン!改めまして新年明けましておめでとうございます!立浪監督率いる新生ドラゴンズが強竜復活を目指し、沖縄・北谷そして読谷の地でスタートを切りました!大島、ビシエド以外、その他のポシションは競争で決めていくと監督自ら公言しており、自然と選手の目つきに鋭さが増しているように感じます。この一カ月でどこまで立浪イズムがチーム内に浸透するのか、メチャクチャ楽しみです!
さて今週のサンドラはキャンプインスペシャルと題し、沖縄キャンプ最新情報をたっぷりとお届け!ブライト、鵜飼ら、気になるルーキーの初キャンプにもカメラは密着しました!
ヘラヘラしている選手は外すよ
勝てる集団へ鍛えるキャンプがスタートした!
13年ぶりにドラゴンズブルーのユニホームに袖を通した立浪監督。背番号73番をまとった指揮官は練習開始前、優しい口調ながら選手の気持ちをピリっとさせる檄を飛ばした。
立浪監督『全体の練習をやる時は試合と一緒だからね。ヘラヘラ笑いながらやっている選手は外すよ』
言葉は短いものの、選手たちにとっては十分すぎるぐらい指揮官の思いが伝わる訓示であった。
初日から立浪監督は精力的に動く。
まずは野手陣に自らノックを行い、選手の動きを確認。その姿に内野のリーダーであり選手会長の京田陽太選手は驚きを隠せなかった。
京田『まさか監督が打ってくれるとは思ってなかったので、一球一球真剣に受けました』
またブルペンで熱い視線を注いだのは開幕投手に名乗りを挙げている左のエース・大野雄大投手。その姿に立浪監督はご満悦な表情。
立浪監督『初日から全球種を使いながら、熱のこもった投球をしていた。本人も当然開幕戦を意識していると思いますからね。昨年に比べると順調に来ていると思います』
渾身の77球。
昨年のキャンプは肩の変調で思うように投げられなかっただけに、大野にとって今年は万全の態勢でキャンプを迎えたようだ。
大野『最初に投げる対外試合からしっかり結果を求めていくので、こういうペースになっている』
仕上がりの早い可愛い後輩でもある大野の姿にゲストコメンテーター・吉見一起さんはその理由を語った。
吉見『彼は本来スロースターターですが、開幕にしっかり合わすために早い段階で仕上げているのではないでしょうか』
今年の飛躍が期待される根尾昂選手や石川昂弥選手も初日から順調にスケジュールをこなした。特に石川昂は持味である長打力を存分に発揮!合計357スイングでなんと柵越えが69本!オフからの打撃改造が順調に進んでいることを証明した。
石川昂『今シーズンの目標はずっと一軍にいること。使ってもらえるように結果を出して、全力で練習するだけだと思います』
キャンプ初日から居残り特打をこなし、なんとかレギュラー奪取へと力が入る根尾と石川昂。切磋琢磨する二人の姿に自然と立浪監督の顔も緩む。
立浪監督『期待の二人ですし、数をこなして“振る体力”“スイングスピード”をつけながら、技術も伴ってくれればいいと思って見ています』
今年もドラ投手陣は万全!
キャンプ二日目にはルーキー石森大誠投手が初めてブルペン入り。ストレートのみ24球を投げ、ここまででチーム最速となる146キロをマーク。仕上がりの早さとともに、実力の片鱗を見せつけた。
石森『しっかりキャッチャーミットに“自分の球”を投げ込みました』
“左のリリーバー”として期待のかかる石森の初投げを見て、及第点をあげた立浪監督。
立浪監督『ボールに力がありますし、今日見る限りバランスもコントロールも良かった。この時期にしっかり投球できることが大事かなと思う』
三日目には落合ヘッドコーチ発案の“ストライクテスト”を実施。目論見は30球でいくつストライクを取れるか。若手投手17人が挑み、上位10人の紅白戦登板が内定した。
落合ヘッドコーチ『最低限7割、ストライク21球は超えて欲しい』
ただし合格ライン21球を超えたのはたった3人。落合ヘッドコーチにとっては少し寂しい結果となったようだ。
一位は制球力が魅力の岡野祐一郎投手(25球)。二位は今季一軍での活躍が期待される高橋宏斗投手(24球)、そして三位には育成の上田洸太朗投手(22球)が入った。
2位に入った高橋投手への印象を聞かれ、昨年からの成長ぶりを認めた吉見さん。
吉見『昨年と比べると“間”ができて、バランスよく投げられているように見えます』
後半15球すべてストライクを取る見事な安定ぶりを発揮。岡野とともに紅白戦先発が内定した。予想もしていなかった高橋の好結果に驚く落合ヘッドコーチ!
落合ヘッドコーチ『宏斗に関しては計算していなかったです!予想以上の結果でした』
今季の目標である一軍登板への課題をひとつクリアした高橋。冷静に自身の投球を振り返った。
高橋『まだ第一段階にすぎないので、ここからやるべきことは変らないですし、しっかり食らいついていきたいです』
休日をはさんだキャンプ四日目には柳裕也、梅津晃大両投手が200球超えと、この時期としては異例となる投げ込みを敢行!
柳『今は量をこなせる時期なので、まずはしっかりストレートをしっかり磨きたいなと思います』
梅津『今年はしっかり勝負していきたいと思っているので、自分の良い部分を紅白戦で出すために投げ込みました』
柳に追い付け!追い越せ!
この日、意識して柳を見つめ続けた梅津。
今季こそ梅津の大化けが実現するのか!?
松坂から譲り受けたエースナンバー18が奮投する姿を楽しみに待ちたい。
虎視眈々と上を目指す読谷組
一方、二軍の読谷では独自調整を行う野手キャプテンの大島洋平外野手がキャンプ初日からルーキー福元悠真、星野真生両選手らと一緒にノックを受け、軽快な動きを披露。
大島『若い選手の見本になれるように、毎年意識してやっている』
またPCR検査で陽性判定を受けた石岡諒太、森博人、味谷大誠、郡司裕也、垣越建伸の5選手がチームに合流。さらにジャリエル・ロドリゲス、ライデル・マルティネス両投手が隔離期間を終え、元気な姿で読谷入りを果たした。
番組では紹介されなかったものの、読谷にはレギュラー奪還を目指し、虎視眈々と狙いを定めている平田良介も汗を流してバットを振り続けている。多くの競争がチーム内で生じれば生じるほど、チーム力はアップする。
目立った補強がなかった今オフ。
現状戦力向上だけが頼みの綱。
熾烈なるレギュラー争いがチーム内に巻き起これば、優勝争いも夢想話ではなくなる。
期待のブラケン&うーすけコンビ
ちなみにサンドラは期待のルーキー、ブライト健太、鵜飼航丞両選手にキャンプ中密着することが決定!
二人揃って北谷スタートとなったキャンプ初日。道具を片付ける時にはじゃんけんで決めるなど、すっかり仲良しコンビとなったブラケン&うーすけ。練習は福留孝介、ダヤン・ビシエド両ベテラン選手と同じ組。二人にとって体力だけでなく精神的にもかなり疲れが増すような気が…。
初日のフリーバッティングで規格外のパワーを見せつけたのが鵜飼。なんと69スイング中、14本が柵超え!この大当たりには、どうも中村コーチの助言にヒントが隠されていたようだ。
鵜飼『(中村紀コーチに)おでこでボールを見るようにと言われました。それはボクの中で初めての言葉でしたので、これからもずっと意識していきたいと思います』
そんな鵜飼のパワーに立浪監督もびっくり。
立浪監督『(チームで)一番スイングが速いかもしれない。ここまで振れるとは思っていなかったので、非常に楽しみにしています』
ブライトも負けてはいない!
キャンプ二日目には立浪監督から熱血指導!体が突っ込む打撃フォームの悪癖を矯正し、無心となってバットを振った。またこの日、同組のビシエドに譲ってもらったグリップテープを巻いて感覚の良さを実感したブライト。この先のバッティング向上がますます楽しみになってきた。
立春大吉ならぬ立浪大吉でドラゴンズに福を
実は今週の放送、本来の予定では立浪監督をスペシャルゲストに迎え、今回のキャンプへの意気込みなど余すことなく語って頂く予定だったが、第一クール後に西山一軍バッテリーコーチとともに新型コロナ陽性判定を受け、チームから離脱。隔離静養となったのは皆さん既にご存じのことだろう。幸いに無症状ということで今後、陰性確認などを経て現場に復帰予定で、早くて11日からの第3クールになるとみられる。また濃厚接触者と指定された落合ヘッドコーチを含めた8人のコーチは6日と8日のPCR検査において陰性判定を条件に10日からチーム合流が予定されている。
今後もいつチーム内に発生するとも分からない新型コロナウィルス。キャンプ序盤で起きたことを幸いとし、チーム内において、今後何があっても万全の体制が取れるよう、危機管理体制の確立を願うばかりだ。
そして季節は春。
今年は2月4日が立春となり、新しい季節の産声が上がる。その新しい年の始まりの日に、1年の厄除けの願いを込め、昔から家の玄関に「立春大吉」の御札を貼ったものだった。多くの人々に福をもたらす縁起物としても用いられる「立春大吉」。ドラゴンズファンからすれば、必ずや福をもたらしてくれるのであろう立浪監督の姓を取り、「立浪大吉」としてチームの立て直しをなんとしてでもお願いしたいものである。
ただその前に新型コロナウィルスという疫病を追っ払い、健康体となって一日でも早く現場復帰してもらいましょう!立浪監督、そしてコーチの皆さん、早く元気な姿を見せて下さい!
がんばれドラゴンズ!燃えよドラゴンズ!
竹内 茂喜