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17番へ別れを告げ、20番を背負う時、ドラ柳裕也はエース道の扉を開ける!

17番へ別れを告げ、20番を背負う時、ドラ柳裕也はエース道の扉を開ける!

【ドラゴンズを愛して半世紀!竹内茂喜の『野球のドテ煮』】CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)

待望久しい右のエース誕生の予感

防御率2.20、奪三振数はリーグ断トツトップの168個というキャリアハイの成績をあげ、最優秀防御率と最多奪三振のタイトル二冠を獲得。そして、ドラゴンズの投手としては10年ぶりとなるベストナインに選出。さらにゴールデングラブ賞、最優秀バッテリー賞を合わせ、表彰ラッシュの柳裕也投手。チームにとっては、待望久しい右のエース誕生を予感させてくれるシーズンとなった。

「サンデードラゴンズ」(C)CBCテレビ

中日ドラゴンズ85年の歴史において、エースと呼ばれたピッチャーは数多く存在した。彼らは皆、投手陣の精神的支柱となり、開幕戦では相手チームのエースと対戦しながらも勝利をモノにし、時には連敗ストッパーとしてチームの流れを変える役割もこなした。そしてここぞという一番、まさに天王山と呼ばれる一戦には必ず結果を残したものであった。ただここ数年、残念ながら勝利を確信して野球観戦に臨んだ記憶がほとんどない。遡れば2011年シーズンの吉見一起投手以来、ドラゴンズには投手陣のリーダーは存在しても、絶対的エース不在が長く続いていた。

そんな中、入団以来ドラゴンズのエース候補として期待されながら、ようやく入団5年目の今シーズン、エースとなる礎を残す活躍を見せてくれた柳投手。彼の奮投に多くのドラファンは何度も歓喜したことに違いない!今週のサンドラは柳投手をゲストに迎え、ファンから届いた質問千本ノックを用意!次代のエースの本音に迫った!

今シーズンの自己評価は90点

「サンデードラゴンズ」(C)CBCテレビ

まず口火を切った質問は、“今シーズンの活躍に点数をつけるとしたら何点?”

柳『90点ぐらい。今後の伸びしろ分10点を残しておきます』

一年間安定したピッチングを見せることができた。今年一年を振り返り、柳自身も満足のいく結果を残せた証が満点に近い高得点につながったようだ。

次にコントロール抜群の柳投手に“どうしたらコントロールが良くなるのか?”という、制球難の若竜投手にとっては金言級の質問が飛んだ。

柳『練習ですね』

“どんな練習?”とMCの若狭アナが尋ねても、“色々ですね”と上手く話をはぐらかす柳投手。来年、故郷宮崎・都城で自主トレを予定しており、初めて若手を伴って身体を動かす計画だという。帯同するのは清水、石川翔、マルクの3投手。いずれも制球難に苦しんでいるタイプだけに柳マジックがどう活かされるのか、今から楽しみである。

ちょこまか投法は来年も継続

「サンデードラゴンズ」(C)CBCテレビ

柳『ガハハハ!これか!』

柳投手が思わず苦笑いした質問。
“時々クイックで投げてタイミングを外すのは誰から学んだ?”

この質問、実は伏線がある。
今月15日に行われたプロ野球年間表彰式においてべストナインスペシャルトークが行われ、その中でヤクルト・村上宗隆選手から“マウンドでクイックしたり、長く持ったり、ちょこまかちょこまかするのをやめてもらっていいですか?“と、冗談交じりの要望が送られた。その願いに、柳は“僕もあれやりながら、絶対にベンチ裏で悪口を言われているだろうなと思いながらやっているんですけど”と苦笑しながら話しつつ、“来年もやりたいと思います!”と継続を宣言した柳。そんな経緯があっての質問なのだろうと勝手に推測(笑)。そして気になる柳からの答えは?

柳『誰からでもなく、2年前ぐらいから自分自身で考えてやり始めた』

と話し、投げる球種を考えながら足の上げ下げを瞬時に決めているそうだ。来年以降も相手バッターの嫌がることだけを考え、投げ続ける柳の姿が楽しみでならない!

上達はまず真似ることから

「サンデードラゴンズ」(C)CBCテレビ

ここでボードに貼りだされている質問の中から柳自身がセレクト!選んだ質問はバッティングが大好きな彼らしい質問であった。

“打撃フォームを参考にする人をどう決めている?”

今シーズンの終盤、ヤクルト山田選手のフォームを真似て好打を連発した柳。かつては巨人坂本選手にソックリな打撃フォームでネットを騒がせたこともあり、柳の好打者フォームモノマネはドラファンの間では有名な話である。

柳『フリーバッテイング時、色々な選手のフォームを真似て打っているんですけど、(山田選手の打ち方が)めっちゃ打ちやすかったので、ちょっと真似してみようと』

実は二刀流・大谷翔平選手の摺り足打法も物真似済みという柳。来シーズンは打つ方でも期待はデカい!

「サンデードラゴンズ」(C)CBCテレビ

“打”の質問はまだ続く。
“打者・柳が投手・柳を打つ自信は?”の問いに柳は迷うことなく即答!

柳『めちゃくちゃあります!打つ、打たないではなく、ホームランを打てるか、打てないかですね』

と、大胆発言!
柳を苦手にする打者からすれば、いくらお金を積んでも聞きたい話ではないか!?(笑)

突然飛び出した衝撃話

「サンデードラゴンズ」(C)CBCテレビ

そして質問も終盤に入った時、突然衝撃話が飛び出した!

“ゲンを担ぐタイプか?”

サンドラ番組内にて数々のドラフトの度にゲン担ぎで訪れ、大きな効果を得た“滝行”。なんとシーズン開幕直前、オープン戦で結果が残せなかった柳は若狭アナが毎度業を積む名古屋市守山区にある倶利加羅不動寺へ足を運び、滝に打たれていたことを暴露されたのであった。

柳『行きましたよ!でもそこから(ピッチングが)良くなりましたからね!』

「サンデードラゴンズ」(C)CBCテレビ

滝行効果を感じ取ったかどうかは不明の様子だが、来年も訪れる意思はどうやら“アリ”のようである。

そして気になるのは来シーズンの話。“開幕投手を狙っている”との問いに、

柳『がんばりたいですね』

“やりたいです”という言葉ではなく、立浪新監督から任せられるよう、“がんばる”という言葉で今の気持ちを表した柳。ドラゴンズ投手陣を牽引し投げまくる、そんな姿が目に浮かんできそうだ。

令和の時代もドラのエースは背番号20

「サンデードラゴンズ」(C)CBCテレビ

今シーズン、終始安定したピッチングを見せ続けた柳。“柳が投げるなら、今日の試合はもらった!”と、バンテリンドームへ足を運んだファンは多かったことだろう。過去の記憶を思い起こせば、“アイツが投げれば負けない!”この絶対感の思いこそが、エースと呼ばれる基準となっていた。吉見以来、不在となっていた右のエース。誰にも真似できない緩急交えた彼の投球術さえあれば、必ずやドラ投手陣の矢面に立ってくれよう。ましてや出身大学が明治大学となれば、オールドファンの気持ちは自然と高揚し、夢想する。

「サンデードラゴンズ」(C)CBCテレビ

ドラゴンズのエースは背番号20。

古くは杉下茂さん、権藤博さん、星野仙一さん、小松辰雄さんらがつけ、韓国のヒーロー・宣銅烈さんも栄光の背番号20番を背負い、奮投したものであった。だがここ数年、“ドラゴンズのエースナンバー”は輝きを失い、2018年以降、背に付ける者は誰もいない。

番組内で質問されなかった背番号20への思い。だからこそ期待を込めて、彼に問いたい、託したい!

今年同様、来シーズンも文句のない成績を残したならば、満を持して17番に別れを告げ、柳にとってはドラゴンズ入団以来宿命ともいえるこのエースナンバーを是非とも付けてもらいたい。そして、バンテリンドームのマウンド上で仁王立ちする姿を見せて欲しい!チームの窮地を何度も救う、“負けないエース”として背番号20番を令和の時代でも輝かせてくれることを切に願う!

がんばれドラゴンズ!燃えよドラゴンズ!

竹内 茂喜

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