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「完璧なからくりを披露したい」女性初のからくり師は小学4年生!?岐阜「秋の高山祭」の舞台裏に密着20時間

「完璧なからくりを披露したい」女性初のからくり師は小学4年生!?岐阜「秋の高山祭」の舞台裏に密着20時間
CBCテレビ『デララバ』

爆笑問題・太田光と石井亮次アナウンサーが、東海地方の定番を深掘りするバラエティ『太田×石井のデララバ』!今回は、東海地方の秋の人気スポットの裏側に密着!岐阜県の秋の大イベント「秋の高山祭」の舞台裏に20時間密着しました!

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【動画】2024年はアクシデントで人形が落下!2025年の「からくり奉納」は成功するのか【37分39秒~】

300年以上続く!19万人以上が訪れる秋の風物詩

CBCテレビ『デララバ』

300年以上の歴史があり、東海地方の秋の風物詩である高山祭。海外でも注目度が高く、高山祭を見るために、日本に来る旅行者も多いのだとか。地元の人にとっては、年に一度の晴れ舞台です。

2025年10月9日・10日に行われた高山祭には、2日間で19万人以上が訪れました。豪華絢爛な屋台が街中に繰り出す高山祭の最大の見どころは「からくり人形」。華麗な舞に見物客から大きな拍手が送られました。

密着を始めたのは、高山祭の1か月前。この日、最大の見せ場「からくり奉納」の練習が行われていました。人形を操るのは9人のからくり師。屋台の中で36本の糸を操り、巧みに人形を動かします。全員の息をピッタリ合わせないと失敗してしまうため、本番の数か月前から練習を重ねます。

大人たちと一緒にからくりの練習をしているのは、小学4年生の瓜田晴(はれ)さん。300年以上続く歴史ある祭りで、2024年に女性初のからくり師としてデビューしました。

始めようと思った理由は「お父さんがやっていて、かっこよかったから」。お父さんの幸司さんも、からくり師。幸司さんは、生まれた時から高山祭と共に育ち、からくりを操って35年になるそうです。

からくりの紐は固く、小学生の晴さんにとっては力がいる作業ですが、2025年は2024年以上に練習を積んできたと言います。2024年は、糸を引く際、アクシデントで人形が落下するハプニングがあったのだとか。今回こそは完璧なからくりを披露したいと意気込んでいます。

約30分かけて運ばれる重さ約3tの屋台

CBCテレビ『デララバ』

迎えた2025年10月9日の本番。数か月に渡る練習の成果を披露する時です。

からくり奉納の舞台となるのは「桜山八幡宮」。午前8時、瓜田さん親子は、家の前にちょうちんを設置していました。晴さんは「よく寝られた」と準備万端、幸司さんは「全然寝られなかった」とのこと。

晴さんがからくり師になったことについて、幸司さんは「どんどんつないでいくものなので、興味を持って好きになってくれることが一番うれしい。私の親世代から子ども世代まで、みんなで一つのものをやるというのは、なかなか今の日常ではないことなので、祭りっていいなと思います」とのこと。

幸司さんの妻・小由紀さんの地元は三重・四日市市。結婚後、四日市で暮らしていましたが、高山祭を子どもたちに継承したいという幸司さんの強い思いから、9年前に高山へ移住してきました。なんと、プロポーズも高山祭の最中だったのだとか。

重さ約3tの屋台を桜山八幡宮へ運ぶのが、朝一番の大仕事。幸司さんは、舵をとり、方向転換させる大切な役割を担います。

CBCテレビ『デララバ』

大きな屋台は移動させるだけでも一苦労。細い道にある障害物を、すれすれのところをかわしながら進みます。

約30分かけて無事、桜山八幡宮に到着。今年の秋の高山祭に登場した屋台は、合わせて10台。からくりを披露するのは、幸司さんらが運んだ「布袋台(ほていたい)」1台のみ。唯一、神社の境内に設置される特別な屋台です。

長い高山祭の歴史で、昔は女人禁制とされていて、屋台でからくりを操れたのは代々男性のみでした。2024年に初めて女性がからくりを操ることになった背景には、時代の流れがありました。地元から出ていく人が増え、からくりの担い手となる子どもたちを工面する中で、女性にもやってもらうことになったそうです。

「300年以上続いてきた伝統を終わらせるわけにはいかない」。その強い思いが、高山祭を存続させてきました。

いよいよ本番!からくり奉納は成功するのか? 

CBCテレビ『デララバ』

瓜田さん親子は、氏神様に成功祈願し、本番の舞台へ。数千人の見物客が境内を埋め尽くし、取材カメラは10台以上。注目度の高さが分かります。

いよいよ本番。晴さんはからくりのスタンバイへ。屋台の中は完全非公開で、カメラは入れないため、成功を祈るのみです。

からくり最大の難所となるのは、人形が空中ブランコのように棒を渡っていき、布袋様の体に乗り移るパートです。

まず、1つ目のはしごを渡ることに成功。さらに、2つ目、3つ目のはしごもクリア。そして、最も難しい布袋様の体に乗り移る場面も成功!乗り移った人形は、はしごから手を離しました。見物客からは拍手が起こります。

本番を終えた晴さんは「緊張もしたし、失敗できないと思ってがんばりました!(お父さんと)一緒にできて、嬉しかった」と安堵の表情。幸司さんも「よくがんばりました。小さい頃からやらせたいなと思っていたからくりを、実際にやることができて感無量です」と満面の笑顔です。

CBCテレビ『デララバ』2025年11月5日放送より

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