みんな大好き「お肉」!テイクアウトの勝者3連発!戦国時代を勝ち抜く戦略を聞く
あふれる肉汁!広がるうま味!みんな大好き「お肉」!激安や爆盛り、驚きのサービスの連続で、業績好調なお店の戦略とは?CBCテレビで夕方放送の報道情報番組【チャント!】では、コロナ禍もなんのその!東海3県で絶好調の肉の人気店を徹底取材。爆売れの理由を調べました!
今回のキーワードは「テイクアウト」。コロナ禍での巣ごもり需要の増加により、約7割の飲食店が「お持ち帰り」を実施しているとうデータが!市場規模も約5853億円と、前年比4.6%に増加。世はまさに「テイクアウト戦国時代」真っただ中!肉メニューで圧勝中の人気店の秘密に迫ります。
●高級ハンバーガーがテイクアウトで衝撃価格!
リポーターの永岡歩アナウンサーが向かったのは名古屋市中区。最初に紹介するお店は、テイクアウトで売り上げを伸ばしている「SORAMIMI BURGER(ソラミミバーガー)」。衝撃の価格で勝負しているらしいのですが、いったいいくらなのでしょうか?
オープンは昨年12月。ハンバーガー専用のバンズ、牛100%のパティなど、素材にこだわりぬいたグルメバーガーが人気のお店です。
人気ナンバーワンの「そらみみバーガー」は、店内価格1540円と少しだけ贅沢なお値段。この商品をテイクアウト限定で、衝撃値下げで勝負に出ました。店長の篠埼明大さんに売り上げを聞くと「爆上がりしました!369%増加です!」と笑顔。凄い数字に永岡アナもビックリです。
●元は居酒屋!コロナ禍で業態変更
今、コロナ禍のテイクアウト需要の増加を受け、ハンバーガー市場は大フィーバー中。大手各社は営業利益を大幅に伸ばしており、「鳥貴族」や「ロイヤルホスト」など異業種からも、ハンバーガー市場への新規参入も盛んです。実はソラミミバーガーもコロナ禍になる前は全く別のお店だったそうです。 前身はお酒をメインに提供するタコス屋さん。しかしコロナ禍で売上が激減。そこで、経営母体はそのままに今、最も勢いのあるハンバーガー店に業態を変更しました。その結果、売り上げはタコス屋さんの時代と比べ、約3倍となる大成功を収めました。
●急なハンバーガー屋へ業態変更が可能だった理由は?
篠崎店長は「パティに関しては、弊社のブランドで『ゴールデンハンバーグ』という店を展開していました」と急な業態変更に成功した理由を教えてくれました。そう!ソラミミバーガーは、ハンバーグ専門店や新鮮な野菜が売りのカフェと系列店の関係だったのです!グループ企業のいいとこ取りをした結果、最高のハンバーガーが出来上がりました。
永岡アナが早速試食。「このボリューム!これはうまい!これだけ何層にも重なっていても、肉のうまさがしっかりある。そしてチーズ、肉汁のコッテリさ、濃厚さ!一口で幸せをかみしめるハンバーガー!おいしい!」と絶賛です。
●衝撃のテイクアウト価格 0円バーガー!
そらみみバーガーの通常のお持ち帰り価格は1310円。しかし、テイクアウト戦国時代を乗り切るために、衝撃値下げ作戦に打って出ました。
テイクアウトの金額を聞くと「0円になります」と篠崎店長。永岡アナは、「ソラミミかな?もう一度聞きます。おいくらですか?」と念のためもう一度質問します。篠崎店長は再び「0円です」と答えます。こだわりぬいたハンバーガーがまさかの無料!これは一体、どうなっているのでしょうか?
配送サービスの「DIDI(ディディ)」を使うことで、50%オフで食べることが実現。ディディは今年6月に愛知に初上陸したフードデリバリーサービスで、一部の企業とコラボを実施し、対象商品を半額にしています。さらに、ディディの初回注文1300円オフのクーポンを使うことで、なんと無料で商品を食べられるのです。週末だけで300件の注文があるそうです。
さらに、テイクアウトの戦略として、お子さんや女性をターゲットに厚さを半分にした小ぶりなサイズの「ジャストライトバーガー」を新発売したそうです!
●創業126年の老舗が作る絶品高級ステーキ弁当
続いては名古屋市中区、創業126年の老舗レストラン「本格肉料理 丸小」。名物は全国から仕入れた特選黒毛和牛を鉄板で焼いたステーキ。テイクアウトはおよそ10年前から行っていましたが、コロナ禍になって、女将もビックリの爆売れしているそうです!
永岡アナがテイクアウトの売り上げを質問すると、女将の小出朋子さんは「売り上げは従来の3~4倍に伸びています。絶好調です!」と、これまた凄い数字です。
●メンチカツは3日で1000個の爆売れ!
レストランの隣にあるお肉屋「肉の丸小」では、超お値打ちなワンコイン弁当を販売しています。カレー大好きの永岡アナは、職場から徒歩3分のこの店で、いつもテイクアウトの「カツカレー」(600円)などを買っていたとのこと。メニューの中でも名物は「黒毛和牛メンチカツ」(1個120円)。3日で1000個売れたこともあるそうです。
●売り上げアップの理由は新メニューの高級弁当!
さて、売り上げ爆増の理由は激安メニューだけではありません。コロナ禍で新たにスタートした新メニューがありました。 コロナ禍になってから小出女将がひらめいたのは、意外にも「高級弁当」。丸小は「高級ステーキ弁当」で圧勝していました!人気ナンバー1は黒毛和牛を使った「ヒレステーキ弁当」で、お値段は2800円。実はこの弁当、コロナ禍だからこそ爆売れしているそうです。ランチ会食や新入社員歓迎会での需要で、注文が殺到。会食できない今だからこそ、大事なシーンのお弁当として、多い日には40件もの注文が入るそうです。 永岡アナが購入したお客さんの声を聞くと、「もう5、6回くらい買っています」とリピーターになるほどの人気メニューです。
試食した永岡アナも「これ、おいし~。ミディアムレアで柔らかい!お弁当で想像するお肉とは次元が違います!」と表情が緩みます。
●テイクアウトがお得!安さの理由は?
実は店内で食べるよりも、お弁当のお肉はとってもお得です!小出女将によるとお店で食べると「100グラム4000円以上」とのこと。なんと、店内で食べるより約40%オフ、1000円以上安くなっています。
弁当用のお肉は、スライスして出されるため、見栄えの良いものを選ぶ必要がありません。そのため、同じお肉・同じ部位でも安くしているそうです。理由を教えてもらっても、驚きの安さです。
●おうちメニューを強化!完全テイクアウト専門店をオープン!
続いて、味噌カツの名店「矢場とん」。もともと5種類のお弁当を販売していましたが、おうちメニューをさらに強化することで、テイクアウト戦線で圧勝していました!永岡アナは、その拠点となる場所に向かいました。 店内には味噌カツ丼、豚丼、キーマカレーなどおいしそうなお弁当が並んでいます。永岡アナは「なるほど凄い!見てください、味噌カツ丼があって、大人気のどて煮丼もあって。これはおうちが矢場とんに早変わりだ!」と興奮気味にリポートします。
コロナ禍の真っただ中、今年4月に名古屋市昭和区にオープンした「矢場とんマルシェ」は、弁当やお惣菜など50以上の商品を販売する完全テイクアウト専門店!その売り上げは絶好調です。
同店・鈴木みどりさんに「テイクアウトの売り上げは10倍になりました」と聞き、永岡アナは「コロナ前と比べて10倍の売り上げですか?」と感服の表情です。
●狙いはファミリー層!忙しい主婦の味方も
矢場とんマルシェの狙いは主にファミリー層。利用者からも「手軽でいい。子どもがいると、お店に行きにくいので助かる」「昼と夜の分まで全部買う」と上々の評判です。弁当人気ナンバー1の「味噌カツ丼弁当」(750円)は、月に300個も売れるそうです。
ちなみに通販も売り上げが10倍。その要因はコロナ禍で開発したある新商品です。鈴木さんがおすすめとして紹介したのは「ボイルシリーズ」(各400円)。豚丼の素、肉団子、どて煮など、湯煎してご飯の上にのせるだけで完成です。茹でる時間はたったの5分。忙しい主婦のために開発した「あと一品」に役立つ商品です。 永岡アナは「豚丼の素」をご飯にかけて試食。「脂と肉のバランスが最高!矢場とんの店内のメニューにはない限定商品。これは店でもメニュー化すべき!」と太鼓判を押します。ストックしておけば、巣ごもり生活でも矢場とんの味を楽しめます!
テイクアウト戦国時代。「お店の味を家で」は、もはや当たり前。衝撃の値引きや、思い切った業態変更こそが、圧勝の理由でした。
(2021年7月15日放送「チャント!」より)