大人は立入禁止!小学生だけで作る1日限りの町「岐阜マーブルタウン」
1月28日放送のCBCラジオ『北野誠のズバリ』、「松岡亜矢子の地元に聞いちゃうぞ」のコーナーでは、2月1日(日)に岐阜市のドリームシアター岐阜で開催される「第16回岐阜マーブルタウン」を取り上げました。親も立ち入れない、1日限りの「こどもだけの町」について、主催者である非営利型一般社団法人Nancyの代表理事・住田涼さんに話を伺いました。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴くハローワークで仕事選び
小学1年生から6年生のこどもたちが、自分たちの手でリアルな町を作り上げていくこのイベント。こどもたちは、まずマーブルタウンの中のハローワークへ向かい、求人票を見て警察官、銀行員、新聞記者などの中から仕事を選びます。
実際に働くと、独自の仮想通貨「マーブル」でお金をもらえます。例えば10分働いて10マーブルを稼ぐと、そのうち1割を税金として徴収されるのです。
また、集まった税金の使い道を決める選挙もあります。町のリーダー「王様」は、立候補したこどもたちが演説を行ない、投票で選ばれます。
立候補者は「みんなが遊べる道具を税金で買います」「お店を出しやすくするために税金から補助を出します」といった公約を掲げます。何十人も立候補することもあるそうです。多い時は会場に600人近くが集まることもあり、まさに「町」と呼ぶにふさわしい規模です。
保護者は会場に入れず、ボランティアも中高生が中心。本当にこどもたちだけの世界を作り上げていくのです。
岐阜が抱える危機感
住田さんは学生時代を岐阜県で過ごしましたが、その時に岐阜が持つある危機感がマーブルタウンを立ち上げるきっかけになったといいます。
住田さん「失敗と挑戦が許容された架空の町の中で、仕事や選挙、出店、起業を通して、主体性、協調性、創造性を育むという趣旨のイベントになってます」
内閣府のデータによると、日本のこどもや若者は諸外国と比べて将来に夢を持てず、失敗を恐れて挑戦できない傾向があります。日本全国の中でも岐阜は特にその傾向が強いといいます。
こどもが自分のやってみたいことを見つけたり、自由に試したりできる環境の中で、夢や挑戦したいことを育てていってほしい。そんな目的を持ってこのイベントを始めたそうです。
「教えない教育」がモットー
さらに住田さんは今の教育の課題についても指摘します。学生時代は基本的に大人に言われた通りに物事をやることを求められます。テストも大人が作ったものに対して、できるだけ満点に近いものを取るという、与えられたものをこなす形です。
ところが就職活動が始まると、突然「あなたは社会に対して何を与えられる人ですか」と問われるようになります。自分の強みややりたいことがわからずに「私は一体何がしたいんだろう」と立ち止まってしまう。
そんな就活のネックを解消するために、こどもの頃から自分には何が提供できるのかを試行錯誤する必要があるのではないか。そういう思いからマーブルタウンは生まれました。
このイベントのモットーは「教えない教育」。保護者が来ると、目線でサインを送ったり、こどもが「お母さんどうかな」「お父さんどうだろう」と頼ってしまいます。
だからこそ自分たちで物事を考え、思い通りにならないことに直面してどう解決していくかを学ぶのです。
警察官からカメラマンへ
開催する中で、住田さんは「小さく転ぶ」経験の象徴的なエピソードに出会ったそうです。
マーブルタウンの町の中は、怪我に繋がって危ないので走らないというルールがあります。ある時、走ったこどもを止めようとして走った警察役のこどもが、別の警察に逮捕されて牢屋に入っていました。
その後、住田さんはそのこどもがカメラマンに転職しているのを見かけました。走り回っているこどもを止めるのは諦めたのかと思いきや、カメラマンとして走ったこどもを写真に撮って警察に渡すということをしていたのです。
先に転んで戦い方を学ぶ
住田さん「こどもは職業という枠にも縛られずに問題解決することができるんだなと、その柔軟性にすごく驚きました」
こうした工夫がひとつひとつの経験になって、大人になっていくのではないか。住田さんいわく「現実社会の理不尽なことも、もちろんあって挫折もある。だからこそマーブルタウンで先に転んで、戦い方を学んでおいてほしい」とのことです。
第16回岐阜マーブルタウンは、2月1日(日)午前10時から岐阜市のドリームシアター岐阜で開催されます。まだエントリーができるとのこと。詳しくは「岐阜マーブルタウン」で検索を。
また、住田さんはこの活動を企業として応援してくれる方も募集しており、CSR活動の一環としてスポンサードも歓迎しているそうです。
(minto)
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