加藤愛が行く!愛知・美浜町の愛されフード『知多しゃぶ』を調査! 大不評をバネに新しい食べ方で人気となった商品
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その町以外ではあまり知られていないけど…地元の人はみんな知っている! その町で生まれ、根づく愛されフードを加藤愛が全力で調査します。今回は、『愛知・美浜町』の『知多しゃぶ』です。
「不思議な感じ」・・・味と食感の違いに戸惑う愛ちゃん
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聞き込みによると、『知多しゃぶ』は半生タイプのえびせんべいで、そのまま食べられますが、しゃぶしゃぶが人気の食べ方。鍋に入れても形が崩れず、エビの風味がより濃厚になるとか。『香味庵』という店の看板商品だそう。
三河湾近海で獲れるエビを中心に、手仕込みと手焼きにこだわったえびせんべいの専門店『香味庵本店』。常時50種類ほど並ぶ中、謎多き看板商品『知多しゃぶ』は薄くてやわらかなフニャフニャせんべい。そのしなやかさは、えびせんべいの概念が吹き飛ぶほど斬新です。
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まずはそのままいただくと、「不思議な感じ。味はえびせんべいなんだけど、やわらかさがせんべいじゃない」と愛ちゃん。もちろんしっかりと焼いてありますが、それでも半生のような口当たりになるのは「デンプンの量」にあるとか。デンプンが多いと一回焼いただけでカリッとなり、少なめだとやわらかく仕上がるそうです。
『知多しゃぶ』の最大の特徴はエビの量 & 濃厚な味わいの秘密は?
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一般的なえびせんべいに含まれるエビの量は、多くても全体の数パーセントだそうですが、『知多しゃぶ』は生地の7割に上ります。使っているのは国産のシバエビで、甘味が強く、濃厚な味わいが特徴。殻や頭を取ってすり身にしたら、少量のデンプンと塩と砂糖、そして、通称“エビ汁”と呼ぶ液体を加えます。これは、残ったエビの殻や頭を鍋に入れ、4時間ほどかけて煮出したエビのだしで、それを加えることによってさらにコクがアップするのです。
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この生地を鉄板に搾り出し、一気にプレス。焼き過ぎるとエビの風味が損なわれてしまうため、「絶対に焼き目はつけない。でも、確実に火は通す」という相反する焼き方を職人の手で行います。この技があるからこそ、しっかり焼いてあるのにしなやかで、かつ、エビを丸ごと頬張っているような濃厚な味わいが生まれるのです。
しゃぶしゃぶでまたもや不思議体験! 近年好評のサラダ巻も絶品
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そのままの味が分かったところで、噂の「しゃぶしゃぶ」をいただくことに。野菜も入った鍋の中で肉をしゃぶしゃぶするようにせんべいをくぐらせ、ポン酢をつけて味わった愛ちゃんは「これは止まらなくなりますね! 頭が混乱している。味はものすごくエビで…。なんか豚肉に見えてきた」と、またもや不思議な体験をしました。
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この『知多しゃぶ』の誕生は30年ほど前。去年亡くなった父である創業者が考案しました。当時まだ珍しかった“ぬれせんべい”をヒントに作り上げ、『ぬれえびせん』という名で販売を開始。しかし、「湿気ったせんべい」と勘違いされ大不評。でも、これがヒットを生み出すきっかけに! 初代は売れ残りを家に持って帰り、「知多しゃぶ」と言いながらしゃぶしゃぶを始めたとか。それがそのまま商品名となり、今の人気へと繋がりました。
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近年は、刻んだ野菜を手巻きする食べ方も好評だとか。愛ちゃんは「アイデアマンのお父さんが考えた知多しゃぶ。そのまま食べても、しゃぶしゃぶしても、サラダ巻にしてもおいしい新感覚のこだわりせんべいでした」と今回の訪問を締めました。
(CBCテレビ「チャント!」2月14日(金)放送より)
番組紹介
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