加藤愛アナが三重県南伊勢町の愛されフード『神前丼』を調査! ブランドマグロ“伊勢まぐろ”をタップリ使った各店自慢のどんぶり
その町以外ではあまり知られていないけど…地元の人はみんな知っている! その町で生まれ、根づく愛されフード。CBCの加藤愛アナウンサーが全力で調査します。今回は、豊かな漁場に恵まれた『三重県南伊勢町』の『神前丼(かみさきどん)』です。
ラーメン店の“伊勢まぐろ”づくしの丼とは?
「“神”という字があるので、縁起がいい感じ?」と聞き込みをすると、“神前”とは南伊勢町内の地名で、そこで養殖されている本マグロの“伊勢まぐろ”を使った丼が『神前丼』とのこと。店によって違いがあり、この地域の数軒で食べられるそう。
加藤アナがおじゃましたのは、地元の人に親しまれている創業40年のラーメン店『ありすえ』。ここで食べられる『神前丼』はまさに伊勢まぐろづくしで、まずは赤身の漬けでご飯を挟み頬張ります。次は、中トロを叩いたネギトロ。そして、サイコロ状にきったまぐろを韓国風ピリ辛みそで和えたユッケと続きます。「3種類、全然違います。この丼だけでものすごく堪能できますね」と伊勢まぐろをじっくり味わいました。
そもそも“伊勢まぐろ”って? 『神前丼』の条件は?
赤身とトロのバランスがよく、うま味が濃いと評判の伊勢まぐろ。南伊勢町の神前浦という地域の漁場で育てられている養殖の本マグロで、2013年から出荷開始。今では大型の生け簀を18台設置し、たくさんの稚魚を成育しています。マグロの養殖場としては日本最北端で、身が引き締まり程よい脂が特徴。2014年ごろから、この地元の特産を全国に発信しようと町ぐるみでPR方法を考える中で、ラーメン店の『ありすえ』にも「マグロを扱いませんか?」と提案が。最初は高級な本マグロを仕入れることに抵抗があったそうですが、初めて伊勢まぐろを食べた時に「マグロってこんなにうまいのか」と感じて、扱う決心をしたのだとか。
その後、地元の飲食店が集まり、考えたのが地名を付けた『神前丼』。条件は…、“伊勢まぐろ”をのせればOK! 各店が趣向を凝らし、南伊勢に揚がるおいしい魚介類も一緒にのせた丼を出しています。
各店自慢の『神前丼』はやがて町おこしに!
『ありすえ』の場合は、伊勢まぐろ一本に絞って、最終的に漬け・ネギトロ・ユッケの3種類に。うまさに惚れ込んだというご夫妻らしく、伊勢まぐろだけを贅沢に使った丼でお客さんをもてなしています。今では、赤身と大トロの刺身にマグロの串カツや珍味も味わえる“まぐろづくし定食”など、伊勢まぐろメニューも充実しています。
10年前の出荷を機に南伊勢町自慢のマグロは各店自慢の『神前丼』になって、町おこしにも繋がった愛されフードでした。
(CBCテレビ「チャント!」10月19日(木)放送より)