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健康カプセル!ゲンキの時間

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第499回(2022.3.20)

医学の概念を打ち破った医療人

医学の概念を打ち破った医療人

ゲスト:村上佳菜子

今回は、健康な身体作りや治療の新常識を生み出し、医学の概念を打ち破ったさまざまな分野の「医療人」をご紹介!知って得する新常識や、ご家庭でもできる医療人オススメの健康法を教えてもらいました。

入れ歯をその日のうちに!患者の笑顔を生む医療人

1人目の医療人は、東京即日入れ歯すみれデンタルクリックの院長で歯科医師の佐藤貴子先生。これまでの常識を覆し、1日で入れ歯を作る事を可能にしました。

<入れ歯治療について>
歯がグラついて炎症が起こっているのに、そのまま放置していると炎症部から菌が侵入してしまいます。その菌は、血管を通ってやがて全身にひろがっていくため、心筋梗塞や糖尿病、認知症などにつながる事があるのだとか。それらの病を予防する歯科治療の1つが「入れ歯」です。入れ歯を作る時には、状態が悪い歯を抜歯しなければいけない場合があります。さらに、入れ歯作りには時間がかかる事があり、食事や会話など日常生活に支障が出たりする場合もあるため、状態が悪い歯を放置してしまう人も多いそうです。

<1日で入れ歯を作る事を可能に!>
佐藤先生は入れ歯治療をためらう患者さんたちの背中を押すため、歯科技工士の上田さんともにクリニックを開設。診察室のそばに歯科技巧所を設けて、歯科技工士がその場で患者さんの歯を直接確認できるようにしました。作業もその場で行えるため、専門機関に外注する事なく1日で入れ歯を作る事が可能になったそうです。もちろん、1日で作っても強度には一切問題なし!患者さんからも喜びの声が聞こえています。(※東京即日入れ歯すみれデンタルクリニックは自由診療であり要予約です)

痛みも少なくキレイに治る!?逆転の発想が生んだ傷治療

2人目の医療人は、なついキズとやけどのクリニック院長の夏井睦先生。先生は、今や一般的な傷治療法となった「湿潤療法」を世に広めました。

<傷治療について>
そもそも傷の治療法は、傷口を消毒して乾かし、できたカサブタが自然に剥がれるのを待って治すというもの。一方、湿潤療法は傷口を水で洗って水気を拭き取った後に空気を通さない素材の治療用シートで傷口を覆うというものです。

<痛みも少なくキレイに治る!?湿潤療法>
先生によると、傷ができると、細胞成長因子という傷を治すために欠かせない体液が傷口から分泌されます。ところが、空気に触れて傷が乾くと、大切な細胞成長因子も乾いてしまうのだとか。そのため、大切なのは傷口を乾かさない事。傷口を密閉すると、空気に触れなくなるので、痛みが少なくなるとともに、細胞成長因子が漏れず傷が早く治るそうです。

<多くの病院で湿潤療法が行われています>
先生が湿潤療法を生み出したのは25年前の事。当時読んだ傷治療の教科書に「傷を乾かしてはいけない」という、これまでとは異なる傷治療の概念が記載されていたのだとか。そこから、実験や試行錯誤を重ねて方法を模索。2000年頃に今の治療の形にたどり着いたそうです。現在は、全国600以上の病院で湿潤療法が行われています。

夏井先生直伝!ケガをした時の応急処置

万が一ケガをした時は、湿潤療法を行うまでの応急処置も大切だそうです。下記の方法をぜひ参考にしてください。

<すり傷・切り傷の応急処置>
▼水で傷口の泥や砂を洗い流し清潔にする
▼綺麗なタオルなどで傷口を押さえて止血する

<火傷の応急処置>
▼10分ほど流水で冷やす
≪ポイント>
火傷をした時は、氷や保冷剤を使わないように気をつけましょう。凍傷を起こす可能性があるそうです。また、火傷の面積が広い場合は、応急処置としてラップで覆うと激しい痛みがやわらぐとの事です。(※ラップは緊急の場合に使用し、長時間の使用はせず医療機関を受診してください)

骨粗しょう症の新たな原因を解明!?「骨質」に注目した医療人

3人目の医療人は、東京慈恵会医科大学附属病院 整形外科主任教授の斎藤充先生。先生は、世界で初めて「骨質」が骨粗しょう症の原因につながる事に注目しました。

<骨粗しょう症について>
骨粗しょう症とは、骨の強度が低下し骨折しやすい状態になる事。そこから、寝たきりにつながる場合もあり、健康寿命にも悪影響があるといわれています。また、骨粗しょう症の原因は、骨に含まれるカルシウムなどのミネラルの量、つまり「骨密度」との関係が有力とされていました。

<先生が注目する骨粗しょう症の原因「骨質」とは?>
先生は、骨密度が正常でも骨折する患者さんがたくさんいた事から、骨の強さの研究を進め、結果「骨密度」だけでなく「骨質」も重要である事に気づいたそうです。骨質とは、骨に含まれるコラーゲンの事。コラーゲンは、人の身体に存在するたんぱく質の一種で、皮膚・血管・骨などに含まれ組織や細胞をつなぎ合わせる働きがあります。コラーゲンが網目状に張り巡らされている事で、骨の弾力性を保ち折れにくくしているのだとか。骨の構造を鉄筋コンクリートに例えると、コンクリートが骨密度(カルシウム)で鉄筋が骨質(コラーゲン)に相当するので、骨質が悪くなると骨密度が正常であっても骨がもろく折れやすくなってしまうそうです。

<骨質を悪くする主な原因>
先生曰く、骨質を悪くする主な原因は「活性酸素」。高血圧・喫煙・動脈硬化・運動不足・加齢・肥満などによって発生し、骨のコラーゲンをサビさせてしまうそうです。

<何歳からでも間に合う!骨の質を良くする方法>
骨の質を良くするには、サビないようにする事がとても大切だそうです。そのためには、ビタミンB群(シャケ・レバー・ニンニク・ハマグリ・ゴマなど)を摂るのがオススメ。先生によると、骨の組織は毎年約40%入れ替わっているので、何歳から始めても遅くはないとの事。ビタミンB群を日頃から摂取する事でやがて良い骨質になっていくそうです。

患者さんの負担を軽く!肝臓がん治療に革命を起こした医療人

4人目の医療人は、東邦大学医学部 外科学講座名誉教授の金子弘真先生。先生は、患者さんの身体への負担が軽い肝臓がんの治療法「腹腔鏡下肝切除手術」を生み出しました。

<肝臓がんの手術について>
肝臓は、肋骨に囲まれ腹部から見えにくい臓器。開腹手術の場合、十分な視野を確保するため、お腹周りの筋肉を縦と横に大きく切るケースが数多くありました。そのため、患者さんの身体に負担が大きくかかっていたそうです。

<腹腔鏡下肝切除手術とは?>
先生が生み出した腹腔鏡下肝切除手術では、おへそ辺りと肋骨の下辺りに約10mmの穴を数か所あけ、手術器具を挿入。モニター画面を通してがんを見つけて切除します。身体に大きな傷を加えないので開腹手術に比べて身体への負担が少なく、退院までの日数も短くて済むのだとか。最近では、開腹手術に比べて出血も少なく合併症のリスクが低いのではないかといわれているそうです。

<2016年からは保険適用に!>
先生が世界に先駆けて腹腔鏡下肝切除手術を行ったのは、およそ30年前。肝臓は、血管が密集しているのでとても出血しやすく難易度が高いことから、当時は非難の声も多かったそうです。しかし、先生が手術した患者さん達の経過は良好だったため、自ら研究会や手術法のセミナーを発足し普及活動に時間を費やしたのだとか。そして、2016年。先生の努力の甲斐もあり、保険適用で腹腔鏡下肝切除手術が行えるようになりました。現在、その技術はますます浸透しています。(※腹腔鏡下肝切除手術は全ての肝臓腫瘍の患者に適応するわけではありません)

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