健康診断

2019年4月7日(日)放送 【第351回】
健康診断

サマリーSummary

ゲンキスチューデント:新井恵理那
ゲンキリサーチャー:古坂大魔王
ドクター:中山富雄
新たな職場に移ったり、定年退職をして第二の人生をスタートさせたり、春から新生活を迎える人も多いこの時期。新しい環境にゲンキで臨むには、シッカリとした体調管理が大事です。そのためにも受けておきたいのが「健康診断」。とはいえ、健康診断といっても検査項目や料金もさまざま。そこで今回は、性別や年齢に沿った検査の選び方をご紹介。さらに、健康診断に関する巷の疑問をスッキリ解決します。

健康診断の基礎知識

基本的な「定期健康診断」の他に、気になる検査が自由に受けられるオプション検査があります。検査によっては事前に予約する必要があります。

・定期健康診断の内容
身体測定、血圧検査、血液検査、尿検査、心電図、胸部X線、問診

性別・年齢別 受けた方がいい検査

・20、30代
□定期健康診断
□子宮頸がん検査(女性)
「定期健康診断」の他に、女性は「子宮頸がん」の検査を受けるのがおすすめ。子宮頸がんとは、子宮の入り口に発生するがんで、近年20~30代の患者が急増しています。

・40代
□定期健康診断
□便潜血検査
□乳がん検診(女性)
大腸がんやポリープは40代から増え始めるため、40代の方は「定期健康診断」に加え、「便潜血検査」を受けましょう。また、女性の場合は「乳がん検診」も大事です。おすすめは、マンモグラフィー検査。乳房専用のX線検査で、乳房を板で挟んで撮影し、がんの有無を診断します。40代以上の女性は2年に1度受けるのが良いそうです。

・50代、60代
□定期健康診断(1年に1回)
□胃内視鏡検査(2年に1回)
□大腸内視鏡検査(5~10年に1回)
□肝機能検査(飲酒習慣のある人)
□肺機能検査(喫煙者)
がんが増える50~60代は、「定期健康診断」に加え、「胃内視鏡検査」を2年に1回。「大腸内視鏡」を5~10年に1回追加するのがおすすめ。他にも、お酒をよく飲む習慣がある人は、血液を採取し肝臓の働きを調べる「肝機能検査」。たばこを吸う人は、呼吸の能力を調べる「肺機能検査」を受けましょう。

どの年代の方もすでに自覚症状がある場合は、健診ではなく今すぐ病院を受診しましょう。

他にもある!おすすめオプション検査

・運動不足の方に「骨密度検査」
骨密度検査とは、カルシウムの量などから、骨の強さを調べる検査。健康な人の骨は、内部の密度が高く丈夫ですが、骨粗しょう症になると、転倒したり、体をぶつけただけでも骨折しやすくなってしまいます。事実、高齢者の寝たきりの原因のうち、10人に1人は骨折によるもの。特に女性は40代後半からホルモンの影響で骨量が急激に減少するため、40歳以上の女性と60歳以上の男性で運動不足の方は、今後の対策のためにも一度検査をおすすめします。

・花粉症の方に「アレルギー検査」
花粉症の方におすすめなのが、血液を検査してさまざまなアレルギーの原因を調べられる「アレルギー検査」。花粉症の人は、歳を重ねるにつれ他のアレルギーを発症するケースも少なくないと言います。その代表的なものが「口腔内アレルギー」。アレルギー反応を引き起こす物質の構造の一部が似ているため、例えば、スギ花粉の場合はトマト、ブタクサの場合はメロンやスイカなどの口腔内アレルギーを発症する可能性があります。口腔内アレルギーを発症すると、口の中や喉などにツラいアレルギー反応を引き起こすので、花粉症の方はぜひ一度検査を受けましょう。

・血管年齢が分かる「血圧脈波検査」
動脈硬化のリスクや血管年齢が分かる検査です。

健康診断結果あれこれ

・身体測定
痩せている人は、筋肉が少なく血行障害になりやすい傾向があります。そのため、冷え性や肌荒れに注意しましょう。食事だけでなく、積極的なトレーニングで筋肉を付ける事が大切です。

・血圧検査
今年の4月から血圧の基準値が140未満から130未満に下げられました。
正常範囲は、収縮期(上)が90~129mmHg、拡張期(下)が84mmHg以下です。

・血液検査
コレステロールは、HDL(善玉)とLDL(悪玉)のバランスが大切です。
LDL(悪玉)÷HDL(善玉)=2.5以上の場合は、動脈硬化が進んでいる可能性があるので注意が必要です。

健康診断にまつわる巷の疑問

・経過観察ってナニ?
健康診断の結果で見覚えのある「経過観察」は、直ちに病院に行くほどではないが、少し異常があるという意味。血圧や糖尿病などの血液検査で数値が正常値を外れた場合は、急ぐ必要がなく自分で生活習慣を見直す事が大切です。X線などの画像診断で異常がある場合は、病院へ行き医師や保健師に相談しましょう。

・検査前だけ摂生するのはどうなの?
健康診断は、毎日の生活習慣による健康状態を知るための検査。そのため、検査前だけの摂生は、正確な結果が出ない可能性があります。

・定年退職後の健診はどうするべき?
定年退職後は大きな病気が見つかりやすいため、年に1回の検査を推奨しています。また、専業主婦の方も年に1度は健康診断を。特に子宮がんや乳がんは若い方に多いので、2年に1回はがん検診を受ける事をおすすめします。定年退職された方や自営業の方で健康診断を受けてない方は、各市町村の「保健センター」にご確認の上、受診してください。

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