AI活用や転職は当然。就職活動はどう変わる?
令和9年春に卒業を予定する大学生らの就職活動は、昨日、政府のルールで定められている採用面接や筆記試験の解禁日を迎えました。大学生らの就職内定率は、民間の調査で5月1日時点で67%とされており、実際は多くの企業で選考が前倒しされルールは形骸化されています。火曜日の『CBCラジオ #プラス!』では、西村俊仁アナウンサーがアディーレ法律事務所の正木裕美弁護士に、就職活動の現状について尋ねます。
関連リンク
この記事をradiko(ラジコ)で聴くなぜ6月1日がある?
西村「就職活動の政府が定めたルールが形骸化している。私が就職活動をしていた四半世紀前からずっとそうでした」
正木「大学3年生から本格的に動いていた時代でしたね」
西村「業界でそれぞれグラデーションはありましたが、とはいえ、4年生6月1日に内定というスケジュールはどの会社もほぼ守ってなかったよねという印象のまま、25年経ってもそうなんだ、しかももっと早まっているんだという印象です」
正木「現時点で内定が出ているのが8割近いという話もあります。
では、なぜこの制度があるのでしょうか。学生としては大学生活でしっかり学業に専念ができる期間を保つ。企業としても公平を保たなくてはいけない。なぜなら、資金力のある企業が早く動いて青田刈りをしてしまうことを防ぐために、これが設けられています。
転職ありきの時代になっていますので、できるだけ有能な人材を確保したい、長く勤めてくれる人材を確保したいという企業の願いはわれわれの時代よりさらに強くなっているといえるので、なかなか実態に合わない規定であるというのは事実です」
ワークライフバランスを見据えて
西村「就活戦線は長く売り手市場だといわれます。実際に、採用する会社側も転勤をなるべくしなくていいよ、などという条件を出したりしているようです。
毎日新聞の記事によると、ある学生の話として、『若いうちに全国を転勤していろいろな経験をしたいが、将来家族との時間が必要かもしれない。キャリアアップもしたいので柔軟に対応したい』と。
四半世紀前に就活をしていたわれわれからすると、こんな考えもしなかったこともライフプランとして学生と会社が対峙して採用活動をしなくてはいけない」
正木「労働法制としても今、ワークライフバランスとの両立を図りましょうと法改正がどんどん進んでいますので、法改正の方向や若い人の感覚は今どきではあります。
職務を限定する正社員だったり、勤務地を限定する正社員だったり、短時間の正社員だったり。自分の人生を考えたとき、もちろん結婚もある、出産もある、独身もある、介護もある、さまざまな人生のイベントと両立していかなくてはいけないところもあるので、すごく働きやすいし、選択肢も多い。一方で何が正解か決めづらいというところもあります」
インターンシップの功罪
西村「その正解を決めるのに今、多いのがインターンシップというものです。これでマッチングをたくさん深くしようとなっていますが、これが就職活動の長期化に影響してきていますね」
正木「これを就活にデータ活用できるところもありますが、今、就職してすぐやめてしまうことも社会問題としてあります。
企業としても、学生にとっても、できるだけご自身にマッチした会社を求めることができることがすごいいいことという半面、3年生以降、なかなか学業に身が入らない期間が延びるということがあります」
AI活用の急増
西村「面白いアンケート結果を見つけました。就職情報会社『マイナビ』の調査によると、エントリーシートの推敲などでAIを活用する就活生の割合が、2024年卒は全体の18.4%だったが、2027年卒は84.9%と急上昇している。
このあたりも年々就活が変わっていくのだなと思います」
正木「応募する方も、募集する方も、活用するでしょうし、そうするとペイパー等からわからないところ、実際見ないと判断できないということで、インターンシップなどの重要性が増してくるかなと思います」
西村「AIとリアルを使いわけながら、最高のマッチングをすることが求められますね」
AIの利用や転職の一般化など、就職をめぐる環境はどんどん変わっています。その中でどう対応していけばいいか、就活する側も企業側も難しいところです。
(みず)
番組紹介
読んで聴く、新しい習慣。番組内容を編集した記事からラジオ番組を聴いていただける”RadiChubu”。名古屋を拠点とするCBCラジオの番組と連動した、中部地方ならではの記事を配信する情報サイトです。



