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過去最大の人口減と東京集中。国勢調査が示すもの

過去最大の人口減と東京集中。国勢調査が示すもの

総務省は5月29日、2025年国勢調査の速報値を公表しました。日本の総人口は1億2304万9524人で、2020年の前回調査から2.5%減少しています。6月1日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、CBC論説室の石塚元章特別解説委員が、この調査結果から見えてくる課題について解説しました。

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進む関東集中

人口が減少に転じた2015年の調査以降、マイナスは3回連続で、減り幅は過去最大となりました。人口が増えたのは、東京と沖縄だけでした。

東京、埼玉、千葉、神奈川の4都県だけで、総人口の30.1%を占めています。3割を超えたのは今回が初めてで、関東への一極集中がさらに進んでいる形です。

神戸や京都、福岡、北九州、広島といった政令指定都市でも、人口が減っています。こうした地方の中核都市は、若い人が働ける場やある程度の経済規模を備え、首都圏への人の流出を防ぐ役割を担ってきました。

しかし、その役割も果たせなくなりつつあるのではないか、という指摘もあります。

人を引き寄せる東京

一極集中は、国勢調査から見えてくる大きなテーマのひとつです。

政府はこれまで、どの総理大臣も同じように「地方へ」と訴え、さまざまな案を出してきました。それでも、地方創生はいまだに成果を上げられていません。

その背景にあるのが、関東圏の持つ大きな魅力です。国は地方創生を掲げながらも、東京の開発を次々と進め、おしゃれな店や立派なビルが生まれてきました。

メディアもそれを盛んに取り上げ、ドラマの主人公が東京で暮らす設定も目立ちます。そうした映像を見て育つ若い人たちに憧れが芽生え、一極集中は避けられないものになっていくというわけです。

石塚「若い人たちに『君たちは地元にいなさい、地元で産業を支えなさい』って言うのも、僕はちょっと失礼な気がして」

引き留める難しさ

「地方の魅力を高める」と口で言うのは簡単ですが、実際は難しい問題です。

かつてはメディアがそれほど発達しておらず、東京や名古屋、大阪がどんな場所なのか、多くの人にはわかりませんでした。

今は、おいしい店があることなどが広く伝えられています。そうした情報を届けておきながら地元に残るよう求めるのは難しいのではないか、というのが石塚の思いです。

石塚「『なんで東京行っちゃうんだよ』って。僕はね、なかなか厳しくは言えないですね」

打開策は?

では、どうすれば一極集中を解消できるのでしょうか。光山雄一朗アナウンサーは、首都機能を他の都市に分散させる「副首都構想」に触れます。

この構想が実現すれば、東京のような都市がほかにも生まれ、人口が散らばるのではないかという見方です。ただ、それが1年、2年で進むかとなると、難しい面も残ります。

石塚「そういうことができてる国はあって。首都じゃないところの町が、都会が魅力があって、そっちの方が華やかっていう国はいくらでもあるじゃないですか」

あらゆるものを東京に詰め込んで育ててきたところに、日本の問題があるといえます。

結婚しない若者

人口が増えない背景には、避けて通れない少子化の問題があります。そうなると、結婚しない若い世代とどう向き合うか、という話も出てきます。

政治家はしばしば、経済的に苦しいから結婚しないという視点で語りがちです。石塚も、それは一面では当たっていると認めます。しかし、収入が増えれば誰もが喜んで結婚するのか、というと疑問が残ります。

石塚「つまりひとりでも生きていける世の中をどんどん作ってるから、今。昔は家族作らないとやっていけないっていう社会だったけど、それがいいっていうんじゃないですよ。それの弊害はいっぱいあったけど。今、いろんなものを備えちゃったからひとりで困らないじゃない」

収入を増やすという考え方は確かにひとつの側面ですが、それだけで結婚に結びつくとは限らない、というのが石塚の意見です。

下がる回答率

石塚がもうひとつ挙げたのが、国勢調査そのものの回答率の低下です。

石塚「治安悪くなって、調査員が行ったって出ないし。だから今ね、インターネットでなんか一生懸命やってるけど」

速報値の段階で、回答率は80%台にとどまっています。30年ほど前は、調査員が各家庭を回って顔を見ながら回収し、99%の回答を得ていました。

石塚「国勢調査って本当に正確ですかっていう、もうひとつの大テーマもある。この調査でいいですか」

昔より下がった回答率、そして少子化や一極集中。今回の速報値からは、日本が抱えるさまざまな課題が浮かび上がってきました。
(minto)
 

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