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将棋界に大きな風。女性が働き続けられる社会を目指して

将棋界に大きな風。女性が働き続けられる社会を目指して

先日、将棋の福間香奈女流六冠が、日本将棋連盟に対してとある規定の見直しを訴えました。その規定とは妊娠・出産前後の対局が事実上の不戦敗となる、という内容のものでした。連盟は16日、「深く反省しており、再発防止に取り組む」と表明し、一連の文言を規定から削除しました。女性が活躍できる社会とは、安心して出産や子育てができる制度とは、といった部分について改めて考えさせられる出来事となりました。17日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、つボイノリオと小高直子アナウンサーがリスナーの意見を交えて、このニュースを取り上げます。

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時代に合わせて

「それにしても対応が早かったですね。働く女性からも称賛の声が上がってきているそうです。立ち上がった福間さん、素晴らしいと思います。
今はドラマでも専業主婦や働く主婦、こどもの有無というテーマのドラマが多いですよね。どっちが上とか偉いとかではなく、みんなが生きやすい世の中になって欲しいと思います」(Aさん)

変化を続ける社会とともに、人々の価値観も変わっていきます。それに伴って規定やルールといった制度も、常に柔軟に変化させていく必要があると感じます。

つボイ「だって昔は『専業主婦』という言葉が主流にあったわけですけど、そういう構造が今はなくなりつつあるわけですから。それまでの規則は当然変えていかなければならないですね」

出産や子育てに専念したい人も、育児をしながら働き続けたい人も、それぞれの望む生き方が叶えられる社会が望ましいです。

出産か仕事か

小高「今のルールだと優秀な人ほどスケジュールがどんどん過密になってきて、ほとんどの日に対局のスケジュールが入ってくるそうで。
そうなると、じゃあ女流棋士の場合はいつ妊娠・出産するの?っていう話になるわけですよね。できないじゃんって」

トップを目指そうとすればするほど、「将棋か出産かどちらか選ばざるをえない」という構造になっていました。

小高「この時代、それはおかしいんじゃないかという訴えですよね。棋士として頂点を極めようと思ったら、妊娠・出産は諦めないといけないということですもんね」

つボイ「これは将棋の話ですが、他のジャンルでもそういうことはあるんじゃないかなと思いますね。バリバリ仕事をしていた人が『こんな時に妊娠・出産なんてしていられない』という形に追い込まれていってはいないのかな」

今回の出来事をきっかけに、似たような状況になっている業界にも変化が訪れることが期待されます。

パパも考慮されるべき

日本将棋連盟が、妊娠・出産でタイトル戦が事実上不戦敗となる規定を削除すると発表したことについて、こんな投稿も寄せられました。

「当然のことと思いますが、男性棋士の配偶者の出産の時も配慮する必要があると思います」(Bさん)

つボイ「この方はもうさらに先を見越していますね。男性であっても、奥さんの出産の立ち合いの時も同じこと、という話ですね」

小高「野球なんかは最近特にそうですよね。外国人選手が妻の出産のために帰国する、なんていうのも受け入れていく雰囲気になってきていますよね」

仕事のために家庭を犠牲にせざるを得ない、という男性も少なくなっていく世の中が望まれています。

少子化の要因にも

つボイ「今の日本は本当に少子化で、このままいったら日本社会の根源は大きく変わってきてしまいます。
いろんなシステムの不和によって『それならこどもを生むのはやめておこう』と思う人が多いのも、人口減少の理由なんじゃないでしょうか」

小高「妊娠・出産した人の権利を認めることで他の人の権利が阻害されてはいけないんですが、両者の権利がちゃんと守れるルールってどうやって作っていけばいいのかな、というのを全員で考えていければいいですよね」

近年の将棋界では、男女が同じトーナメントの中で競い合っています。そんな中で性別に関係なくトップを目指せるよう、将棋界も社会全体も少しずつ変わっていくことを願うつボイと小高でした。
(吉村)
 

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