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名古屋市、AIで給食献立を作成。価格変動と地域差に対応

名古屋市、AIで給食献立を作成。価格変動と地域差に対応

愛知県名古屋市では学校給食のコストや業務負担を抑えるため、AIを使用し、数カ月先の食材価格の予想を献立に反映させる仕組みを作っていく方針を発表しました。物価の急変動に対応しつつ業務の効率化を目指すこの施策は、2027年度の実用化を視野に入れています。10月16日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、永岡歩アナウンサーが日本経済新聞の記事を基に、この話題を取り上げました。

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月4,400円の壁

名古屋市の小学校給食費は、保護者の負担額が月額4,400円に設定されています。
この金額内でおよそ20日間分の給食を賄う必要があるため、わずか5円~10円の食材価格の変動も大きな影響を及ぼします。

永岡「最近なんかもう全然ニュースとかで言ってくれなくなったけど、卵ずっと高いぞ。下がると思ってたけど。『あれ?先週より高くない?10円』みたいなのが結構あった」

大きな気候変動などの影響で物価が読みにくくなっています。
そこで名古屋市では、今後物価の変動に対応するためにAIを用いるということです。 

AIができること

名古屋市によると。市内のシステム会社と連携し、生成AIを用いた価格予測モデルを構築。
AIが4カ月先の食材価格を予測し、必要に応じて献立を調整する仕組みを導入する方針です。

対象は野菜など約20品目で、価格が高騰するリスクがある場合には確率とともに通知。
例えば「レタスが高騰する確率70%」などの情報を基に、栄養教諭が献立を修正できるようになります。

また、地域差対応もAIが補完。名古屋市は5つの地域ブロックに分かれており、AIは各地域の食材使用を調整することも可能です。

例えば大根の価格が高騰した場合、一部のブロックのみで使用し、他のブロックではデザートに変更するといった柔軟な対応が可能になります。

永岡は「これ、全部人間が電卓でやったら大変」とその効率性を評価しました。 

永岡のレモンシャーベット

また永岡は、少子化による予算の減少にも言及。

永岡「1,000人いた時の予算と、300人の時だと、給食費の予算も違うよね」

永岡が小学生の頃、年に一度レモンシャーベットが提供されていました。
児童らに人気のあったこのデザートは、数年前には頻繁に出ていたそうで、悔しい思いをしたのだとか。

この変化が予算の減少によるものであれば、こどもたちの喜びを少し奪う形にもなりかねません。

2027年本格導入スタート

この生成AIを活用した仕組みは2025年12月から準備が始まり、2027年度の本格導入を目指しています。
これにより、献立作成業務の負担が1割以上軽減される見込みです。

永岡は「スタッフの方々の負担が減れば、その分を他に活かせる」と今後の効果に期待を寄せました。

こどもたちの楽しみである給食も、予算にシビアに向き合わなければならない時代。
少子化と物価高の波の中、AIを活用する名古屋市の挑戦はどう効果が現れるのか、注目です。
(ランチョンマット先輩)
 

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