令和の小学生はAI世代。夏休み宿題事情はどう違う?

8月も下旬を迎え、夏休み真っ最中のこども達にとっては少しずつ夢の終わりが見えてくる時期となりました。保護者にとっては「ようやく終わるか…」というタイミングでもありますが、そんな時に話題に上るのがやはり宿題についてです。8月20日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』には、そんなこども達を見守る保護者からの投稿が寄せられました。つボイノリオと小高直子アナウンサーが、AI世代の宿題について語ります。
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きっかけとなったのは、こんなリスナーからの投稿です。
「昨日こども達は、夏休みの宿題を提出しに学校へ行きました。これで夏休みの宿題はほぼ完了。残りは毎日の一行日記、お手伝い、絵日記が残っているくらいで、自由研究や工作がないので楽になりました」
小高「最近は自由研究や読書感想文なんかもないところが多いみたいですね」
つボイ「そういう大物が大変なんですよね」
これらの面倒な宿題は、つい後回しにしがちです。夏休み終盤や最終日に慌てて終わらせた、という人もいるのではないでしょうか。Aさんの投稿はまだ続きます。
「それに夏休みは28日で終わるので、あと1週間もすればこどもたちの『お腹空いた』や『何か食べたい』やつまらない兄弟げんかも見なくて済みます。そう思うと嬉しくて嬉しくて…」(Aさん)
小高「20日辺りってだんだんソワソワはし始めるんですけど、まだ動かないのよ」
つボイ「親の嬉しくてという気持ちに反比例して、こどもは悲しくて…ですねぇ(笑)」
感想文をAIに?
さらにはこんな投稿も寄せられました。
「先日四日市に住む小学生の孫が遊びに来たので、夏休みの宿題は終わったかと聞いたんですが、自由研究もなければ読書感想文もないらしいです。だからほとんど終わったと言っていました。親が手伝うようなものはないようです。
これはどこの小学校でもそうなんでしょうかね?今はAIに頼る子がいるからでしょうか?私からしたら羨ましい限りです」(Bさん)
つボイ「そういうことか。読書感想文をAIに書かせることもできると」
何かと便利なAIをうまく使えば、そういったズルもできてしまいます。
小高「でもAIって頭めちゃくちゃいいですからね。『この子、こんな優秀な感想文書くかな?』って(笑)」
賢すぎて…
そう話す小高は、自身も同じ経験をしたことがあるとか。
最近CBCにもAIが導入されたようで、仕事でやり取りをするメールの文面をAIが考えてくれるそうです。
小高「だいたいの内容をAIに投げると、すごく丁寧で絶対に私が書かないようなとっても賢そうなメールの文面になっちゃうので、結局自分で書き直すんです」
つボイ「もっと馬鹿な文書にしてって依頼すればいい(笑)」
小高「そんなやり取りしてる間に、馬鹿な文章だったら最初から自分で書いた方がいいなってなります」
豊富すぎる語彙力と文章力で自分が知らないような単語を使って書き上げた文面では、いかにも「AIが書きました」といった感じではばかられるような気がします。
書かねば上達しない
そして小高は自身の夏休みを振り返ってこう語ります。
小高「わりと読書感想文は得意で、何枚でも書ける方だったんですけど、図画工作は苦手でしたね」
つボイ「あれはAIでは作ってくれんもんな」
夏休みの2大面倒くさい宿題である読書感想文と自由研究・工作は、保護者に手伝ってもらったりもしくはこどものを手伝ったりした人も多いのではないでしょうか。
小高「結局保護者が手伝っているという事実が明るみになって、これは宿題にしても無駄かなとなっているのかもしれませんね」
これに対しつボイは異を唱えます。
つボイ「文章って書けば書くほど上手くなってくるんですよ。部活動なんかと同じで、文章も最初は何から書けばいいのかわからなくても、やればやるほど練れるようになる。
『今はAIに頼ってしまうからやめにしよう』となると、余計に書く能力がなくなってしまうんじゃないでしょうか」
感想文でもスポーツでもメールの文面の作成でも、何事も繰り返しやれば洗練されていくものです。そういった機会や経験を積むチャンスは、なるべく残しておいた方がいいのではと考えるつボイ。
AI時代に突入し、令和の小学生を取り巻く宿題事情が垣間見えた回でした。
(吉村)
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