喜多方ラーメンを朝から楽しむ!「朝ラー聖地巡礼」で魅力発信

福島県の会津地方北部に位置する喜多方市の名物といえば「喜多方ラーメン」。札幌・博多と共に日本三大ラーメンのひとつに数えられています。特徴的なのが「朝ラー」と呼ばれる朝にラーメンを食べる文化です。6月26日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、会津喜多方商工会議所の佐藤慎之介さんに、この独特な食文化の魅力と現在の観光戦略について詳しく話を伺いました。
関連リンク
この記事をradiko(ラジコ)で聴く喜多方ラーメンのおいしさの秘密
喜多方ラーメンの特徴は、平打ち熟成多加水麺にあります。幅が4mmほどの太麺で、一般的な麺より水分を多く含んだ麺をじっくり寝かせるため、平たく縮れ、コシがあります。
この多加水麺は、茹で上がった後にカリッとした食感になり、縮れているためスープとよく絡むという特徴があるそうです。
スープは醤油ベースが基本ですが、各店舗によって色合いや風味は千差万別。スープの味を決める喜多方の水は、「平成の名水百選」に選ばれた超軟水の栂峰渓流水(つがみねけいりゅうすい)を多く含んでおり、それがおいしさの秘訣のひとつです。
1950年代から続く「朝ラー」文化
喜多方の「朝ラー」文化は、1950年代に始まったといわれています。
「市内の3交替制の工場の人たちが夜勤明けに立ち寄った」「朝早く農作業に出た農家の人が一仕事終えて食べに来た」「出稼ぎから夜行列車で帰ってきたこどもを温めるために、家に帰る前に立ち寄った」など、さまざまなエピソードがあります。
現在、喜多方市内にはメニューにラーメンがある複合飲食店を含め、98店のラーメン店・飲食店があり、その中でも「朝ラー」を提供するお店は約20店舗。
朝7時から営業を始めるお店が多いといいます。
「朝ラー」聖地巡礼で宿泊客にPR
現在、福島県ではJRとの連携による「ふくしまデスティネーションキャンペーン(DC)」を実施中。
喜多方市では、市内に宿泊した旅行者を対象に朝ラー店舗を回る「朝ラー聖地巡礼」というイベントを開催し、PRをしています。
朝から複数の店舗を回ることも可能で、まさに喜多方ならではの体験といえます。
喜多方は醸造業が発展しており、日本酒も有名です。人口約4万人の街でありながら、10の蔵があります。今年の全国新酒鑑評会では、2つの酒蔵が金賞を受賞しています。
最後に佐藤さんは「朝からラーメンを食べられるという文化は、おそらく喜多方市が先駆的なところもありますので。そういった文化を感じながら、喜多方の町並みを歩いていただきながら、ラーメンを食べてほしいです」と語りました。
1950年代から続く「朝ラー」文化は、喜多方の人々の暮らしに根ざした温かい伝統。蔵の街並みを歩きながら味わう独特な食文化が、この町の大きな魅力です。
(minto)
番組紹介

読んで聴く、新しい習慣。番組内容を編集した記事からラジオ番組を聴いていただける”RadiChubu”。名古屋を拠点とするCBCラジオの番組と連動した、中部地方ならではの記事を配信する情報サイトです。