「世界一貧しい大統領」と言われたホセ・ムヒカ氏の豊かなことば。

ひとつのことばが人を救ったり、勇気づけたり、生きる指針になることがあります。CBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』のコーナー「賢者の言葉」では、リスナーからいろいろな心に残ることば、名言が寄せられました。6月9日の放送では、ウルグアイの元大統領、ホセ・ムヒカ氏の言葉について、つボイノリオと小高直子アナウンサーが紹介します。
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まず、先日番組にゲストとして登場したシンガーソングライターの加藤登紀子さんの言葉を投稿したリスナーAさん。
「しなる、撓(たわ)む、捻(ねじ)れる…。 木や草や布が持つ、こんな強さを心に持ちたい 」
小高「会話の随所に刺さることばがポンポンと飛び出す方でしたよね」
つボイ「ことばにエネルギーがあります」
「柳に雪折れなし」ということばもあります。柔らかくしなやかなものは堅いものより強いという意味です。加藤さんのことばに通じるように思います。
“足るを知る”
ウルグアイの元大統領、ホセ・ムヒカ氏はたくさんの名言を残しています。
「“貧しい人はモノを持ってない人ではなく、モノがいくらあっても満足しない人だ”と言ったホセ・ムヒカ氏が亡くなりました。
給料の9割を貧しい人に寄付をして『世界一貧しい大統領』と言われていました。しかし、私は世界一豊かな大統領だったと思います」(Bさん)
つボイ「日本にも“足るを知る”ということばもありますね。いくらモノがあっても、私は不幸だ、不幸だと言って人生を終わる人もいます」
小高「大統領になった方ですから、いろんな誘惑などあったのですが、そこから距離をおいて、清貧な暮らしを生涯続けた。なかなかできないですね」
リカバリーの用意
趣味もつきつめると、人生訓に通じるものが生まれます。
「趣味が手品の僕が感動したのは、ナポレオンズのボナ植木さんの名言です。“プロマジシャンとアママジシャンの違いはリカバリーを用意しているか否か”。
僕はプロとアマの違いは“マジックだけで生計を立てられるのがプロ”かと思いきや、違っていました。確かにボナさんの言う通りだと思います。へっぽこアマチュアマジシャンの僕は、失敗したら“はい終了”なんだけど、プロは違います。もう幾重のリカバリーを用意して、トラブルに対応。失敗を失敗と思わせない演技ができるんだな。
これはマジック以外にも言える。仕事にしろ、日々の生活にしろ、リカバリーが必要なんだなと思いました」(Cさん)
小高「ちょっとミスしたり失敗することは人生にもあります。それをどうリカバリーしていくか、その準備」
ラジオの生放送もちょっとしたミスや失敗がつきものです。が、即座にお互いにリカバリーするつボイと小高です。
世の中助け合い
最後は、今を象徴する女性CEOのことばです。
「働くってことは、どうしても女性は気負いがあります。母として主婦として、すべて完璧にやらなくちゃという気持ちになる。でも、それは違います。主人の応援、こどもたちの応援があって働いている」(Dさん)
この言葉は、日本の経営者井村屋グループ代表取締会長兼CEO中島伸子さんのもの。
1978年に井村屋製菓(現在の井村屋グループ)の福井営業所にアルバイトとして入社。経理を学ぶために経理学校に通いながら働くなど、勤務姿勢を評価され、正社員の道を勧められ、採用試験に合格。2019年代表取締役社長、そして現在は代表取締役会長にもなりました。
つボイ「世の中助け合いです。先日イベントをやりましたが、たくさんのスタッフの方が頑張ってくれたり、リスナーさんも盛り上げてくれたりしたからいいイベントになりました」
Dさんは最後に、「中島さんは出世したのは、家族があってこそ、支えがあったからこそ。夫やこどもの応援、そして中島さんの感謝の気持ちがあったからこそと思いました」とまとめました。
つボイは「感謝の気持ちがあるかどうかで全然違ってきますよね」としみじみと語りました。
(みず)
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