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果たしてその味は?随意契約で価格が下がった備蓄米。

果たしてその味は?随意契約で価格が下がった備蓄米。

先月29日から、小泉進次郎農水大臣が打ち出した備蓄米の引き渡しが始まりました。2000円台で売り出される備蓄米ですが、お味のほどはどうなのでしょうか?5月31日放送のCBCラジオ『大石邦彦のNOW ON SHARE!』では、CBC論説室の大石邦彦アナウンサーが備蓄米の流通ルートや気になる味について解説します。

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銘柄米は4000円台から下がらない?

小泉農水大臣が打ち出した備蓄米の引き渡しが始まりました。
いよいよ5キロ2000円台の米が店頭に並びます。

大石「小泉新大臣になってから備蓄米が動き出しましたね」

「古古古米(2021年産)は1800円くらいで売る」と述べ、「バナナの叩き売り」と国会で批判されていた小泉大臣。

リスナーの方からは「随意契約ということで、JAは5000円で販売していたものをディスカウントでどこまで追随できるのでしょうか?」「『備蓄米2000円』で販売を掲げていますが、本当にできるのでしょうか?」と疑問の声がありました。

大石「(銘柄米が)2000円になると勘違いされている方がいらっしゃる。銘柄米は4000円台から下がらないと思います。下がっても3000円代後半。備蓄米は2000円。古古古米は1800円」

相当割安に感じられる備蓄米の価格ですが、実は1年ちょっと前の銘柄米の価格とほぼ同じ。
3-4年前の米であることを勘案すると「従来の基準ならかなり高い」と指摘する大石。

それにしても、備蓄米の価格はどうして急に下がったのでしょうか?

これまでは競争入札だったため、値段が上がっていました。随意契約になると、政府が業者を決めることができます。

大石「価格は下がりますよね。国の言い値で行くんですから。その値段で走る。当然、安くなります」

精米作業が難しい「中抜き」

政府から小売に一気に売り渡されることになった備蓄米。
JAや卸売業者などの中間マージンをすっ飛ばす「中抜き」によって安くなったと、大石が説明。トラックによる輸送料も国が負担しています。

つまり随意契約のメリットは、備蓄米のルート変更によって安く、早くなったことです。
一方で、小売業者にとっては、検品・精米作業がなかなか難しいというデメリットも。
精米機能がない大手スーパーは、検品・精米・袋詰め作業を担う卸売業者に委託することになるようです。

大石「精米できないから、やっぱり卸売業者に戻るっていうね。1回戻るんですよ。すごろくで言うと」

古古米の味は「不味くはない」

ところで懸念されるのは、古古米や古古古米の味が消費者にわからないこと。
業者に尋ねたところ、通常は米を早く売り捌きたいため、そうした米を食べたことはないそう。

実は大石家に災害用の米が取ってあり、忘れ去られていた古古米(2022年産)がありました。
精米し、炊飯して食べてみたところ、そんなに美味しくはないものの、不味くはなかったと大石。

大石「明らかに違う。古古米は粒がべちゃっとしている。一方、新米は粒がはっきりしていて色つやがいい。白いんですよ。黄ばんでるのが古古米。新米は圧倒的に甘みがあって美味しい」

ただし、自宅管理には問題もあると認める大石。
国は15度以下、さらに湿度も含めて備蓄米を管理しているため、もっと美味しいはずというのが「お米マイスター」の方の見解です。

では、備蓄米を美味しく召し上がるためには、どうすればよいのでしょうか?
少々の酒とサラダ油(小さじ一杯程度)を入れ、水を多めで炊くと、ふっくらして少し美味しくなるそうです。
また「カレーや丼ぶりにすると、味はわからなくなる」と大石。
いよいよ備蓄米が店頭に並びますが、試してみてはいかがでしょうか?
(nachtm)
 

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