愛知県で内申書から出欠・行動の記録を廃止?その利点と欠点

愛知県教育委員会が、公立高校入試の調査書(内申書)にある「出欠の記録」と「行動の記録」の廃止を検討しており、近く議論を始めます。これにより改善されることもある一方で、懸念もあります。5月21日の『CBCラジオ #プラス!』では、永岡歩アナウンサーと三浦優奈が朝日新聞の記事を基に、この話題について意見を交わします。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く廃止への動きの背景は?
愛知県内の公立高校入試ではweb出願システムを導入しており、中学校が各受験生について調査書情報として、内申点にあたる学習の記録や総合的な学習の時間での活動内容を登録します。
出欠の記録と行動の記録も調査情報の一部です。
出欠の記録は2、3年生時の欠席日数を記録し、行動の記録では「責任感」や「思いやり」などの10項目について丸を付ける形で評価をします。
合否は学力検査の結果と内申点の組み合わせで判断されるため、出欠と行動の記録は参考程度ということです。
しかし出欠と行動の記録は、合否に少なからず影響を与えます。
「登校していなくても熱心に家庭学習などに取り組んでいる生徒もいる」という指摘や、「体調不良時などに無理して登校する生徒を減らせるのでは」という狙いから検討が始まったそうです。
肯定的な意見
ふたりの意見はこの方針に肯定的。
永岡「『1年の間180日休んでます』って言っても、真面目に勉強してんのは登校してない子だったっていう可能性だってあるでしょ?っていうのも、ひとつある」
小中学校の時は学校を休まなかったという三浦、皆勤賞を狙いに行く気持ちで登校していたそうです。
三浦「これが確かに無理して学校に行かせているひとつの要因であるのであれば、この内申点っていうのも必要ないのかなっていう気もしてきましたね」
また、評価が先生の主観に偏ってしまいがちなことも指摘します。
努力して登校した生徒への評価が蔑ろに
一方、出欠と行動の記録が廃止となれば、努力して出席した生徒の評価もなくなることになりそうです。
永岡「『学校に必ず行くんだ。それぐらい勉強に真面目なんだ。そんな僕はその高校に行きたいんだ』それを姿勢で示したいのに、そこが報われなくなるっていうのがどうなのかな」
また、親の介護などで登校できないなど、出欠席は本人の学業に対する姿勢によるものだけではありません。
三浦は先生の立場で見ても廃止に賛成です。
三浦「先生の負担の削減という意味ではいいのかな」
行動の記録という業務だけでなく、それに対する親からの抗議などへの対応の必要がなくなるのは負担の軽減になりそうです。
記録の代替案
永岡は行動の記録の代わりにMBTI診断の採用を提案しました。
様々な質問に答えることで自身を16の性格タイプに分けることができるMBTI診断。
日本では若い世代を中心に話題となっており、友達作りに一役買っています。
韓国ではすでに就職活動でこのMBTI診断がひとつの判断基準になっているとか。
永岡「実際に就職活動でも使われ始めているのなら、こういうのだけでも、イメージは繋がっていくだろうし」
三浦「でも、またこれで一括りにされるのもたぶん…」
学力重視であくまでも診断結果は参考程度といえども、平等に正しく生徒たちの評価を見る方法はないのでしょうか。
永岡「そんなんしんでもあれじゃない。もう、ぱっと。ピピピ、ピピピ」
レーザーのようなものを当てたらAIが個人のプロフィールデータを出すような時代になるのではと、永岡は未来の技術に期待しました。
(ランチョンマット先輩)
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