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脱炭素対策が遅れる日本。食品大手4社が連携して支援に

脱炭素対策が遅れる日本。食品大手4社が連携して支援に

8月15日に日本経済新聞社が報じたところによると、サントリーホールディングス(HD)や味の素・キリン・明治の食品大手4社が共同で取引先(サプライヤー)への脱炭素支援を始めると発表しました。8月20日に放送されたCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、この発表について、つボイノリオと小高直子アナウンサーが取り上げます。

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大手企業が連携して支援

記事によると、食品大手4社がそれぞれ培ったノウハウを共有し、取引先3000社超への提供を目指し、4社が連携してサプライチェーン(供給網)全体の環境対策を推進するとのこと。

つボイ「こうなると、相当多くの会社が関係してくるんじゃないですか?」

小高「4社のサプライチェーンは、直接売買関係がある関連企業だけでも約3000社、大企業なだけに多いですよね」

今回、このような取り組みを発表した背景には2027年3月期以降、大手企業には厳格な温暖化ガス排出量の開示が求められることが関係しています。
原料生産から生産製品の廃棄に至るまで、サプライチェーン全体の排出量を公表しなければならないためです。

本気度が伝わる

大手企業に課されるこうした排出量公表によって、それぞれの企業が持っている技術や知識を共有し、協力し合おうという動きです。
つボイも「本気度が伝わってくる」とコメント。

小高「先ほどの4社は重複して取引をしている会社もあるようなので、関連企業の混乱を避けるためにも、大手企業同士の連携っていうのも必要になってくるんですね」

海外の食品大手では、スイスに本社を置くネスレが、乳製品やコーヒーなどの主要取引先に対して、土壌改良や肥料削減などの技術支援をしている例もあります。

日本における対策の遅れ

つボイ「原料生産の農家などが個別に温暖化対策を研究したり、実施するっていうのはとても大変なことですから。ノウハウを持っている企業がそれを共有してくれるということはありがたいことですよ」

海外では大規模農家が一般的なため、脱炭素対策への取り込みが進んでいます。
対して日本は小規模農家の割合が非常に高く、対策が遅れています。

小規模であるがゆえにノウハウを持っておらず余裕もないため、脱炭素の取り組みにまで手が回っていないのが現状です。

こうした大手企業の連携によって、脱炭素対策が少しでも前進すれば、と締めくくるふたりでした。
(葉月智世)

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