「可杯」に「箸拳」。酒豪国・高知の面白い酒文化

「酒国・土佐」と呼ばれるほど、老若男女問わず酒好きが多い土地としても有名な高知県。4月27日に同県香南市では、土佐酒の飲みっぷりを競い合うイベント「土佐赤岡どろめ祭り」が開かれ、5000人の観客でにぎわったそうです。28日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、このニュースについてつボイノリオと小高直子アナウンサーが、山本衿奈を交え話題にします。
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高知県香南市で開かれた「どろめ祭り」では、大きな杯いっぱいに注がれた日本酒を一気に飲み干して、タイムや飲みっぷりを競う「大杯飲み干し大会」が行われました。
飲む量は男性が一升(1.8l)、女性は半分の5合。県内外から集まった男女20人の酒豪自慢が、司会者の「ぐーっと吸うて」という掛け声に合わせて盃を次々と殻にし、観客らはその雄姿に歓声をあげたようです。
祭はイワシの稚魚である「どろめ」をつまみに酒を飲み、豊漁を祝ったことが起源だとされているようです。会場に訪れた人たちは新鮮な「どろめ」と地酒を堪能したとのこと。
つボイ「飲みたくなりましたね」
小高「いいですねぇ!」
速すぎるタイム
しかし注目すべきは、その大杯飲み干し大会のタイムなのだとか。
山本「速すぎるんです!女性の部では5合ということなんですが、16秒18で飲み干した方が優勝されたみたいです」
小高「おおお、すごい!(笑)」
つボイ「私なんか酒飲みに行ってもよく飲んで3合ですよ。それを2時間やら3時間やらかけて、うだうだ飲むわけで」
女性の部の優勝者は5合、つまり900mlの日本酒を、テレビのコマーシャル約1本分の時間で飲み干してしまったということです。
小高「日本酒の一気飲みって、ぐい飲みやおちょこのサイズでグイっといくイメージなんですけどね(笑)」
高知県は「酒豪国」とも呼ばれるだけあって酒好きが多く、その消費量も全国的に上位にランクインしています。昼間から酒を楽しむことができる居酒屋も多いようで、飲み干すスピードが尋常ではないのも納得です。
酒の席を盛り上げる遊び
そんな高知には、古くから酒を楽しむための文化が根付いているとか。
つボイ「あそこの人たちは本当によく飲むんですよ。というのも、杯に穴が開いてるんです。なので常に指で押さえていないとダメなんです。
飲んだらすぐにおかわりが注がれるし、盃から手を離したり机に置いたりしたら酒がこぼれてしまう」
山本「永久に注がれていく、ということですか…」
どうやら酒を楽しむための独特の宴会文化があるようで、つボイが挙げたのはその内のひとつ「可杯(べくはい)」というもの。底部に穴が開いていたり尖っていたりして、飲み干すまで下に置けない形状の杯を使って宴会を盛り上げるそう。
同じ宴会文化として「箸拳(はしけん)」というものもあるようで、これは袖元に隠した箸の本数を当てるゲーム。ゲームに負けた方はお酒を飲み干すというわけです。箸拳には段位も設けられ、毎年10月1日には「箸拳大会」が開かれるほど高知では代表的な酒遊びだとか。
早飲みはほどほどに
また他には、お酒を注いでもらったら一気にグラスを空けて相手に渡す「返杯」という風習もあります。
そのようにして交互に酒を飲み干す習わしも伝統として受け継がれているようで、高知の人達がいかに酒に親しんでいるのかが窺えます。
小高「まぁこれは大会ということで競ったものなのでね。普段のお酒は自分のペースで、隣にお水でも置いてゆっくりゆっくり飲むのが、身体にもいいとは思いますけどね」
つボイ「懐にもいいですよ。5合を16秒で飲んだら、どうやって2時間過ごすんですか(笑)」
お酒は無理なく楽しく。それでも我こそはという酒豪の方は、高知県へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
(吉村)
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