万博は食のターニングポイント!大阪・関西万博では何が流行る?

4月13日に開幕した大阪・関西万博。海外パビリオン建設の遅れや整備費用の増大といった問題も相次ぎましたが、なんとか開幕でき、これから半年間続けられます。12日放送のCBCラジオ『石塚元章 ニュースマン!!』では、道路交通情報センターの中村さんが万博をきっかけに変化した食文化について語りました。聞き手はCBC論説室の石塚元章特別解説委員と加藤愛です。
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中村「いよいよ明日から万博ということなんですけど、私は食の歴史みたいなものに興味がありまして」
そう話す中村さんは、過去の万博によって日本の食文化にどんな影響があったのかを読み解いてみたとのこと。
特にインパクトが大きかったのは、1970年に開催された前回の大阪万博なのだそう。
中村「有名なところで言うと、回転寿司なんですよね」
当時はまだ珍しかったベルトコンベアーを用いた回転寿司は、大阪万博がきっかけで広がったものの内のひとつ。出店していた「廻る元禄寿司」には大行列ができ、その後日本に回転寿司という文化が根付き、現在に至っています。
外食産業が台頭
中村「ステーキハウスも大人気になり、ロイヤルホストを始めとしたファミレス文化が始まったのも大阪万博からです」
当時はまだ高根の花だったステーキを手ごろな価格で提供して大人気になったのが「ステーキハウスロイヤル」で、会期中の売り上げは会場内のレストランで最高額を記録したとのこと。
同社は万博後に「ロイヤルホスト」を出店。郊外に住む家族連れを狙った駐車場付きの「ファミレス」が全国に広がっていきました。
中村「他には缶コーヒーも大阪万博で流行した商品なんです。当時はまだ喫茶店文化が主流で、コーヒーといえばお店で飲むものだったんですが、それが家や外出先で気軽に飲むことができるようになった」
UCC上島珈琲が販売した世界初の缶コーヒーが大人気となり、各地のスーパーなどにも問い合わせが殺到し飛ぶように売れたそうです。
ピンチをチャンスに
日本国内のみにとどまらず、海外の万博で人気になって日本にも取り入れられた食べ物もあるようです。
中村「上海万博では小籠包がすごく売れて、日本にも入ってきて大流行しました。ミラノ万博ではキヌアやアサイーといったスーパーフードが同じく人気になって、日本でもブームが起きましたね」
こちらは諸説あるそうですが、アイスクリームをワッフルコーンに乗せるようになったのも万博がきっかけなのだそう。
中村「アイスが売れすぎちゃってカップがなくなったので、隣のお店のワッフルに乗せて販売したらそれが美味しくて大ヒットになったんだとか」
万博によって食の常識が変わることもあると知り、今回の大阪・関西万博にも何か食の常識が変わるきっかけがあるのでは、と期待している中村さん。
日本から海外へ、海外から日本へ
そんな中村さんに対し、リスナーからはこんな投稿が寄せられました。
「今回の万博で注目を浴びるのはたこ焼きでしょう。外国人がたこ焼きを食べて感動し、自国でも作ってどんどん変化させていきそうな気がしました。それをまた日本が逆輸入、なんてこともあるのではないでしょうか」(Aさん)
「やはりたこ焼きでしょう。日本の味つけはソースや出汁ですが、海外ではサルサソースやカレー、トマトソースになるんでしょうか」(Bさん)
日本の食文化が海外で人気になり、小籠包やアサイーのようにやがて根付くのかもしれないと思うと、なんだかワクワクします。
石塚「いろんなところから人が集まってきて、初めて食べて『こんなに美味しいものがあったよ』って持ち帰るわけですからね。広がりやすいんですね。そういった意味でも楽しみですね、万博」
数年後には日本のたこ焼きチェーンで、サルサソースのたこ焼きやトマトベースのたこ焼きが販売されるようになるのかもしれません。今回の万博で食文化にどんな変化が起こるのかにも注目したいですね。
(吉村)
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