寝ることだけが休養じゃない!現代人の「正しい休み方」
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2月15日放送『北野誠のズバリサタデー』(CBCラジオ)では、『休養学 あなたを疲れから救う』(東洋経済新報社)の著者で、一般社団法人日本リカバリー協会代表理事、医学博士の片野秀樹先生が、正しい休養の取り方について解説しました。今まで人類が経験したことのないストレスや疲労に悩まされている現代人。肉体労働が主流だった頃と比べ、デジタル機器を用いて神経を使う仕事が主流となっています。そのため、昔と同じ休み方をしても疲労がうまく取れない恐れがあるといいます。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く日本人の8割が疲れている
データによると、日本人の約8割が「疲れている」と回答しているそうです。
1999年はおよそ6割だったことから、今後もこのトレンドは続くのではないかと危惧している片野先生。
昔はある程度マイペースで自分のスケジュールを調整できました。
しかしパソコンでの仕事が中心となった最近はオンライン会議が続いたり、ベッドでも枕元にスマホを置いてメールやチャットをチェックするなど、仕事から離れられない生活スタイルとなっている人が増えています。
「疲れが増えている原因のひとつではないか」と、片野先生は推測しています。
寝ることだけが休養ではない
休養と言えば真っ先に思いつくのは寝ることです、
しかし片野先生は著書に「他の休養方法にも目を向ける必要がある」と記しています。
長く寝続けても筋肉が減るだけで、身体が良くなるというわけではありません、
そのため一定時間の睡眠が取れたら、後は身体を動かした方がかえって休養につながるのだそうです。
これを「守りの休養から攻めの休養へシフトしよう」と提唱する片野先生。
さらに好きなものにチャレンジしたり、映画を観に行ったりするなど、さまざまなものを組み合わせること。
積極的かつ主体的に自分から休養を取りに行く行動を「攻めの休養」として挙げています。
超回復理論とは
休養に関連して「超回復理論」という考え方もあるそうです。
片野先生「超回復というのは、身体に一定の負荷をかけると、身体がどんどん活動能力が高まっていくというものなんですね。
よく筋トレなんかで鍛えた後にしっかりと休養を取ると、筋肉が肥大して大きくなるというのがあると思います。
あるいは精神的な負荷も自分自身で精神的につらいなと思ったのを乗り越えると、その次ではそういったことが乗り越えられるようになるというのもあると思います。
この時に大切なのは、一定期間しっかりとお休みを取らないと、むしろ悪影響になってしまうということなんですね。
仮に休みを取らずに活動をどんどん続けてしまうと、オーバートレーニング症候群ともいうんですけれども、活動能力がどんどん低下していってしまうと」
良い休養のための4つのサイクル
また、休みの日の休息の取り方だけではなく、働いている時の休息の取り方も重要です。
片野先生「働き方が以前は肉体労働中心だったと思うんですけれども、最近は精神的に身体を動かさずにデスクでお仕事をされている方も多いと思います。
この場合、どうしても身体が座っているという状態だと安静位なので、血液の循環が滞ってしまうところがあります。
身体を動かすというのは血液の循環を促す、これ自体が休養につながるんですね」
そのため、時々立ち上がってオフィス内を歩いたり、近くへ散歩に出かけるといった行動を組み合わせることも、休養につながるとのことです。
片野先生は最後に4つのサイクルとして、「活動、疲労、休養、活力」を挙げ、朝起きて疲れた状態からスタートするのではなく、自分で活動して休養を取るという積極性が必要であるとまとめました。
(岡本)
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