中日OB・牛島和彦が語る“活躍する選手”の意外な条件と開幕投手への作法
2月5日放送のCBCラジオ『ドラ魂キング』、この日のゲストは元中日ドラゴンズ投手で野球解説者の牛島和彦さん。リスナーから寄せられた質問にひとつひとつ丁寧に答え、プロ野球の奥深い話を展開しました。聞き手を務めたのは、宮部和裕アナウンサーと安藤渚七。プロ野球に精通した宮部と、フレッシュな視点を持つ安藤が、絶妙な掛け合いを交えながらトークを盛り上げました。
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「キャンプの第1クールが終了しました。この時点で『この選手は今年は活躍するな』とか、始まったばかりですが、わかるものなんですか?」(Aさん)
この質問に「わかりますよ!」と即答する牛島さん。
牛島「第1クール終わって、休みの前の日にお酒を飲みに行っているやつが活躍します、絶対(笑)」
安藤「するっ!?」
活躍“しない”のかと思いきや、活躍“する”。しかも“絶対”とのこと。これは一体?
牛島「もう平気なわけですから。練習しても平気なわけでしょ。メンタルも強いから」
これは意外な視点です。
牛島「僕はそう思いますね。『もう疲れた』っておられるよりも、『飯行ってきますー!』っていう方が。『こいつ元気やな』みたいな。『よーし!もっとしんどい練習しよう』と」
休み前の行動が、その選手の充実ぶりを表す「意外なバロメーター」になるということでした。
開幕投手へ監督から“お願い”
続いての質問です。
「牛島さんは監督時代、どれくらいの時期に開幕投手を伝えていましたか」(Bさん)
牛島「2回しかなかったけど、もう一択やったんで」
宮部「ね、大エースが」
2005年から2年間、横浜(現・DeNA)の監督を務めていた牛島さんの下で、チームのエースとして活躍していたのが、現監督の三浦大輔さんでした。
牛島「だから2月1日に。呼ぶんじゃなくて、自分がピッチャーの部屋まで行って『開幕よろしくお願いします』ってお願いしました」
安藤「かっこいいー!」
宮部「へー自ら」
牛島「『来い!』じゃなくて。こっちからお願いするわけですから」
開幕投手の指名は命令ではなく、監督からの信頼の証としての"お願い"だったのです。
「あかんかったら変えりゃいい」
宮部「その一択というのは、昨年、下克上で日本一になったベイスターズ三浦大輔監督です。そういう形にしてるんでしょうかね?」
かつて牛島監督の下で開幕投手を任されていた三浦さんが、今度は監督として、同じような決断をしているのではないか。そんな視点から話は広がります。
牛島「どうかね、わかんないけど。でも、あかんかったら変えりゃいいじゃん」
安藤「それぐらいの気持ちで、というか」
牛島「調整失敗したら『ごめん、お前行け』とか言うて、次のピッチャーを行かせりゃいいと思うんですけど。でも早めに伝えても、失敗しないです」
選手への深い信頼が込められた言葉です。
髙橋宏斗投手に打診済み?
安藤「それだけキャンプインの初日に信頼されてるって思いがあったら、選手もね」
ここで、宮部の思いは今季のドラゴンズへと向かいます。
宮部「井上監督も昨日、(髙橋)宏斗さんと『ちょっと長い話をしよう』みたいに言ってましたから」
牛島「ねぇ!ブルペンなんかやってましたね。グローブで口隠してたから。もうそんな話してんじゃないかな(笑)」
スタジオには、新シーズンへの期待が膨らむ和やかな空気が流れていました。
(minto)