中日・松木平優太投手の急成長には落合英二氏が。ベンチで涙した試合も振り返る
月曜日の『CBCラジオ #プラス!』では、プロ野球中継の実況を担当しているCBCアナウンサー光山雄一朗が、独自の取材をもとに中日ドラゴンズ情報を紹介しています。12月23日にピックアップしたのは松木平優太投手。今シーズン大きな飛躍の年となりましたが、急成長の要因は落合英二さんなんだとか。光山が松木平投手の1年を振り返りました。
関連リンク
この記事をradiko(ラジコ)で聴く髙橋宏斗投手から初勝利祝い
育成4年目として今シーズンがスタートした松木平投手。
二軍で圧倒的な数字を残し球団から認められ、7月末に念願の支配下登録されました。
7月31日には嬉しいプロ入り初勝利が。
初勝利のお祝いは選手からたくさんもらったそうです。
同級生の仲良しチームメイトである髙橋宏斗投手からも「金額を気にせずに服選んでいいよ」と言われ、一緒にお店に行ったんだとか。
そこでトップス3着、ボトムスも3着買ってもらったそうです。
これだけ仲間からの祝福の気持ちが溢れています。
急成長の要因は落合英二さん
二軍で圧倒的な成績を残して一軍に上がり、初勝利を含む2勝を挙げた今シーズン。
光山が「急成長の要因はなんですか?」と松木平投手に取材したところ、間を開けることなく当時二軍投手コーチで来シーズンから二軍監督の「落合英二さん」と即答したそうです。
話を聞いた光山は「様々な角度から落合さんの教えってあったんだな」と実感。
特に技術面が磨かれました。
二軍で投げ終えた後は、落合さんとともに全球振り返ったそうです。
「どういう意図で投げたの」「なぜこのボールを選んだの」「なんでこのコース投げたの」など、1球ずつ振り返りを重ねていきました。
その振り返りをもとに蓄積されていた学びが、実際に次の登板でドンピシャに出てくるようなんです。
すると自然に勝てるようになり「間違いなかったんだ」という自信に。好循環が生まれていきました。
二軍と一軍の違い
このように二軍で自信をつけていった松木平投手ですが、一軍の舞台に立つとうまくいかないこともあったそう。
それはメンタル面に関すること。松木平投手によると、一軍と二軍ではバッターの身体も一回りほど大きく感じ、威圧感があるんだとか。
さらには、何万人に囲まれて投げる環境も二軍と違えば、ホームとビジターで雰囲気も全く違います。
この雰囲気などから来る精神的なものが「ピッチングに影響することもありました」と振り返っていたそうです。
ベンチで涙したあの試合について
悔しい思いをしたのが8月、敵地横浜スタジアムでの登板日。
この試合、初回ホームランを打たれた直後に長打を浴び、なおもピンチを迎えます。
松木平投手の中では、ビジター雰囲気に押されるような感じもあり、自分の持ち味である強気の攻めができなかったとか。
ピンチを迎えている松木平投手を見て、マウンドに落合投手コーチが。
落合投手コーチもこの8月のタイミングでは配置転換で一軍の投手コーチになっていました。マウンドで松木平投手に「怖いんだったらマウンドを降りろ。自分のやるべきことは何なんだ」と強い言葉を松木平投手に投げかけたそうです。
結果的に松木平投手は良い結果を出せず。
悔しさのあまり、試合中にベンチの中で涙を流した試合でした。
この試合を経て、「どんな状況でも、いくらビジターでも、雰囲気に飲まれそうになっても、自分のやるべきピッチング、そして強気で投げるんだっていう姿勢が大事。やらないといけないんだなっていうことを痛感させられた1試合でした」と、経験によって得たものを語りました。
落合コーチとの取り組みやかけられる言葉が、松木平投手を1段1段成長させてくれた今シーズン。
それを糧に来シーズンはどんな活躍を見せてくれるのか、期待が高まります。
(ランチョンマット先輩)