カレーに入れると美味しい?青森県の隠れグルメ「パイカ」
毎週金曜日放送のCBCラジオ『ドラ魂キング』では、西村俊二アナウンサーがおすすめの道の駅を紹介しています。12月20日の放送で紹介したのは、青森県の「道の駅みさわ」。ここには「パイカ」なる謎のグルメがあるのだとか。西村が「変幻自在の食材」だと語るパイカとは一体何でしょうか?聞き手は安藤渚七です。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴くのどかな牧場
「道の駅みさわ」は、青森県の三沢市にある道の駅です。
三沢市にはアメリカ空軍、航空自衛隊、民間航空の三社が共用で使用するという珍しい三沢空港があります。
また三沢市は「大空の街」とも呼ばれています。
昭和6年に日本で初めて、無着陸の状態で太平洋を渡りアメリカ大陸までの飛行を成功させたという記録が残っており、その時の出発地点がここ三沢市だったことに由来しているそうです。
西村「ただ今回紹介する道の駅は、あんまり空の要素はないんです」
小川原湖という湖のほとりに位置する「道の駅みさわ」は、広大な自然に囲まれたのどかな牧場です。
緑いっぱいの芝生広場では乗馬や餌やり体験も楽しむことができ、家族連れにもおすすめだとか。
西村「牧場特有の匂いもあってね、ちょっと臭いよって感じの」
安藤「あ~いやいいんですよ、そういうのがね」
自然を満喫できるありのままの匂いが逆にいい、ということで意見が一致したようです。
知る人ぞ知る
そんな自然豊かな「道の駅みさわ」で西村が注目したのは、聞いたことのない謎の食べ物。
西村「変幻自在の食材、パイカ」
安藤「パイカ?初めて聞くんですけど。なんかフルーツみたいな?」
ここ「道の駅みさわ」をはじめ三沢市内の観光スポットなどで、レトルトの「パイカカレー」として販売されているとのこと。
安藤「カレーになる食材?なに?」
パイカとは、豚バラ肉の軟骨の部分なのだそうです。
豚バラのブロック肉を作った際に、本来であれば捨てられてしまうあばら骨の軟骨の周りについている肉を「パイカ」と呼ぶのだとか。
西村「じゃあなんで青森の三沢でパイカ?って話なんですけど」
実は青森県は、豚の飼育数が全国トップ10に入るほど養豚が盛んな地。中でも県内、そして全国でも有数の飼育数を誇っているのがここ三沢市なのです。
西村「なのでこの三沢で、捨ててしまう部位を有効活用しようという観点で生まれたのがパイカ」
安藤「なるほど、だからあんまり知られてないんですね」
しかもパイカは1頭から500g程しか取れない希少部位なのだとか。
お好み次第
さてそんなパイカ、一体なにが変幻自在なのでしょうか?
西村「レシピサイトを見てみると、調理法や使用用途がものすごく幅広いんです」
生肉のパイカは、赤み肉に白い軟骨が混ざっているような状態です。
この軟骨部分が煮込み方によってさまざまな食感に変化していくのだそう。
そんなに煮込まなければ軟骨特有のコリコリ感を楽しむこともできるし、しっかり目に煮込むと脂のプリプリ感を味わうことができる、そしてじっくり煮込めばホロホロ柔らかいお肉にもなるとのこと。
安藤「そういうことか。煮込む時間とか煮込み方によって変わるんだ!」
豚の角煮のようにこってりプリプリに調理することもできれば、赤ワイン煮込みのようにしっとりホロホロに調理することもできる、優秀な食材パイカ。
安藤「パイカやるな」
西村「なかなか流通してないのでスーパーでは見つからないかもしれないけど、青森県に足を運んだらぜひ探してみてほしい」
希少部位で出回らないとなると、余計に食べてみたくなるのが人情です。
旨味たっぷりのカレー
どんな料理もお手の物なパイカですが、「道の駅みさわ」ではカレーにするのがイチオシのようです。
米軍基地にちなんでなのか、アメリカ風のパッケージでお洒落にデザインされたレトルトのパイカカレーが人気で、さらに食堂ではレトルトではないパイカカレーも食べられるとのこと。
西村「実際に食べてみたんですけど、ごろっとしているパイカの部分が本当に美味しい。カレーの味もしっかり染みてるし、それでいて軟骨の食感も少し残っていて」
よく煮込まれたパイカの脂がルゥにしっかり溶け込んでいて、なんとも味わい深いカレーになっているのだとか。
そして触感の変化も楽しむことができ、西村も「また食べたい」とうなる程。
安藤「あーもうカレーの口になった!今日は絶対カレーにしよ!」
幻の食材パイカを求め、青森県へ足を運んでみるのもいいかもしれません。
(吉村)