私たちの生活をより便利にしてくれるAI技術。利便性の向上だけではなく、無駄を省く役割もAIは担っています。11月21日の『ＣＢＣラジオ #プラス！』では、AIを使ってトラック配送の無駄を減少させる取り組みを紹介しました。

ライフスタイルの変化で売れる商品がバラバラに

ドライバーの時間外労働を見直した物流の2024年問題や人手不足などに対応するため、小売店業界も大きく変化しています。

例えばスーパーマーケット。
これまでの店舗では開店直後や夕食前、セールの日時など、買い物に来る顧客が多い時間帯にスポットを当て、商品がしっかり並ぶように売り場が作られていました。 

しかし、時代が変わって人々のライフスタイルにも変化が。
これまでのように特売のチラシを持って朝1番に来る人ばかりではありません。

小売店の場合、平日によく売れる商品と週末によく売れる商品にはかなりの差があり、さらには天気によっても大きく左右されます。

店側はどう対応しているのでしょうか？

AIで需要を予測

これまでは日時や天気による売れる商品の変動にいつでも合わせられるよう、余裕を持った配送を行なうのが当たり前でした。
しかしそれでは余らせてしまう商品も出てきてしまうのが現実。

そこで最近では、AI需要予測システムを利用しています。

季節や販売促進案による売れ行きの変化のデータをAIに学習させ、商品の需要を予測。
その時期に需要が見込まれる商品は計画的にお店に運んでおき、バックヤードで保管するなどの対策を強化しているということです。

これにより、天候や時間などによって品揃えを店側で柔軟に対応することができます。

AIがトラックの配送負担を軽減

また、AIが予測した需要に応じて必要なトラックの台数を計画に盛り込んでいます。
これによりドライバーへの急な対応を求めることも少なくなり、流通への負担軽減にもつながっているそうです。

精度の高いAI需要予測システムを使うことでトラックの荷物もしっかりと管理できますが、なるべくいつもトラックの積載率を高めに設定することで無駄をなくすことができるのも強み。

「空気を運ぶ」これを最小限に抑えるには、AIの技術が必要不可欠ではないでしょうか。（ランチョンマット先輩）