同世代や年下の成功に揺れる想い。高校生パーソナリティのリアルな葛藤と挑戦
CBCラジオ『たっちゃん部』は、愛知・岐阜・三重の3県の高校生たちによるラジオ番組コンテスト「トーク甲子園2024」優勝者にして現役高校2年生のたっちゃんが、「たっちゃん部」部長として自由気ままに活動する放課後青春バラエティ番組です。10月22日放送のテーマは「僕の面倒くさいところ」。自分と同世代や年下世代の活躍を見た時の「すごいな」という気持ちと同時に湧き上がる敗北感。この気持ちとたっちゃんはどう向き合っているのでしょうか。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く羨望と湧きあがる敗北感
もうすぐプロ野球ドラフト会議。おそらく指名されるであろう選手が1歳上にいる、そして来年は同級生が出てくるという事実に「ヤバい」と、たっちゃん。
画面の中にいる人が全員年上という時期が終わりを迎えようとしていることに、「これは非常に由々しき事態」と焦りを覚えています。
昔からたっちゃんは「天才キッズ」のコンテンツが苦手。その理由は自分の「競争意識の強さ」にあります。
たっちゃん「同い年ないし、自分より年下の人間がギラギラ輝いてる様をなかなか直視できないというか」
「いやあ、すごいなぁ」と思う半面、「やられた、悔しい。俺は何もできてないじゃないか」という敗北感をかみしめてしまうのです。
tuki.の「晩餐歌」にショック
「みんな違って、みんないい」「ナンバーワンよりオンリーワン」
こんな言葉もありますが「やられたという気持ちになるのは仕方がないこと」と、たっちゃん。
最近こんな気持ちになったのは、TikTokで「tuki.」さんの「晩餐歌」の動画を見た時のことでした。
たっちゃん「『ああーこれめっちゃいいメロディーだな』と思ったら、15歳って! ちょっとこいつはぶったまげたなって。もう結構ショックがデカかったですね。俺がこんなしょうもないピロピロやってる間に、15歳がこんなメロディー書いてるのかっていう」
この衝撃でたっちゃんは「本当に真面目に音楽やんなきゃいけないな」という気持ちになりました。
天才キッズに「勘弁してくれ」
「10歳がギターで〇〇弾いてみた」の動画も、たっちゃんのメンタルを削ぐコンテンツのひとつ。
こんなタイトルが目に入った瞬間、たっちゃんは爆速スクロールで視界から消すようにしています。
たっちゃん「自分がやってるものだと、より向こうが際立ってしまってなかなかダメージを食らうので。ちょっと勘弁してくれよって感じですね」
そんなたっちゃんは、実験的にこう考えてみました。
「もしも僕が大谷翔平や藤井聡太と同い年だったら、どういう気持ちになってたのか」
歴史を変えるレベルの異次元でスペシャルな人たち。でも、そんな彼らと自分が同世代だったとしたら?
大谷翔平選手と同世代だったら?
例えば大谷選手。メジャー行きを公言していたのに、日本ハムに1位で入団。投手だと思っていたのに二刀流でさらに駆け上がる。
そんな大谷選手ともし同世代だったら、日本時代まではまだ対抗心を燃やしていただろうと考察します。
たっちゃん「メジャーでMVPを取ったあたりから諦め始めるのかな」
藤井聡太さんも同じ。四段でとんでもない連勝記録を作り、一瞬落ちるかな?と世の中が思い始めたところで圧倒的な実力で黙らせ、上り詰める。
たっちゃん「そういう過程もね、同い年でやってるという風に見ていったら…いやーでも対抗心持つ気がするな。絶対勝てるわけないのにね」
ストイックに高い次元でやっている人と自分を比べるのは失礼極まりないとしつつも、「そういう中でも自分を強く持っていたい」と宣言します。
「よそはよそ、うちはうち」の精神
「何事も積み重ね」と、たっちゃん。
幼い頃から積み重ねることもできて才能もある。そんな人たちが応用的にやっている「すごいこと」に後から追いつこうと思ったら、その人たちが積み上げてきたものをまず積み上げなければなりません。
たっちゃん「そうやって遅咲きで成功してきた人もたくさんいますけど。やっぱ小さい時から積み重ねてきた人をすごいと思って、やっていきたいと思いますね」
最近こう気付いたたっちゃん。ダメージは食らいつつも「よそはよそ、うちはうち」と考えられるようになりました。
たっちゃん「そういう気持ちで自分にできることをやっていこうなんて思い始めて。多少は丸くなったのかなーって思います」
結論「とにかく頑張るぜ!」
それと同時に「対抗心を持っていろいろな人に向かっていく鋭さを完全に失ってしまっては、自分の成長に繋がらないのではないか」という気持ちもあります。
たっちゃん「次から次へと若い才能がどんどん出てくる世の中においてね、気を引き締めてやっていかなきゃなとは思いますわね」
結論。
たっちゃん「とにかく頑張るぜ!っていうことなので。日々えげつない人たちが出てきますが、完全に置いてきぼりにはされないように。皆さんも一緒にね、やっていってほしいなと思います」
今回、勝ち負けについて語ったたっちゃんですが、人生の勝ち負けはそんなに単純に付けられるものではないことも知っています。
「皆さん、それぞれの人生を歩んでいきましょう!」と、自分もリスナーも鼓舞するたっちゃんでした。
(minto)