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押尾コータロー、自慢のギブソンからキャリアを語る

押尾コータロー、自慢のギブソンからキャリアを語る

7月7日、ギタリストの押尾コータローさんがCBCラジオ『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー』に出演しました。自慢のギターとともに登場した押尾さん、ギター好きの小堀勝啓を前に20年以上となるキャリアを振り返ります。

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古いギブソンのギター

古いギブソンのアコースティックギターと共に登場した押尾さん。

小堀「これ、初めて見たんですけどギブソンなんですよね?」

押尾「ギブソンの初期のギターなんですけど、20年ぐらい前に買ったんです」

2002年リリースのファーストアルバム『STARTING POINT』の「黄昏」で弾いてるギターだそうです。

これは押尾さんが初めて買ったヴィンテージギターで、買ってからさらに20年が経過しています。

小堀「ギブソン有名なロゴと違いますね」

押尾「筆で描いたような細い筆記体でThe gibsonって。途中からはもうTheはいらないんじゃないかと思ったんでしょうね」

現在のロゴはGibsonのみです。Theがつくロゴは1920年代後半~1930年代のギターに見られるものだとか。

大人になったファンに会える

押尾さんのデビュー当時を振り返る小堀。

小堀「最初お会いした時は、ひとりでパーカッションやベースまでやって見せる押尾さんのことを、半分色物と思ってる人もいましたよね」

最近デビュー当時のファンに声をかけられると語る押尾さん。中学生だったファンは今や30代半ば。

押尾「ロック系のイベントに出ると、ロックバンドのエレキギターの人が『めちゃくちゃコピーしました』とか言ってくれて。いろんなとこで昔からのファンに会えて嬉しいなと思いますね」

韓国ではこんな聞かれ方

海外にファンも多い押尾さん。
例えば成人男子に兵役の義務がある韓国では、楽曲への思い入れが他の国とは違うそうです。

兵役期間は最長36カ月だったのが現在は18カ月に短縮され、1日の任務が終われば携帯電話の使用も許可されています。
しかし、一昔前は脱走兵が問題になるくらいの厳しさでした。

電話もかけられない、かと言って何もすることがない。兵舎に押尾さんの楽譜があり、そこでギターを始めた人もいたとか。

押尾「皆さんの心の中への曲の浸透の仕方がハンパないんです。僕が1曲弾くと泣いちゃう人もいて。その時のつらかったことを思い出すんです。僕らじゃ想像できないですよね」

曲を聴いて思い出す

番組では、2022年リリースのデビュー20周年記念アルバム『My Guitar, My Life』から「You are my sunshine」を聴きました。

押尾「僕が助けられたのは君の笑顔。ただ笑ってるだけの君の笑顔に助けられたって曲です」

「You are my sunshine」を聴いた時の想い出を語り出す小堀。
かつて夕方にテレビのワイド番組を担当していた時のこと。

小堀「僕はアナウンサーだから喋る人じゃないですか。言葉で物を伝えてるんだなと思ってたら、ある時、番組に引きこもりの人からメールが来たんです」

引きこもりになっているのですが、テレビは観る。ただ、いろんな情報が入ってくるのが嫌だから音は消して見ていたそうです。

何を言ってるかわかんないけど、みんなすごく楽しそうで。その笑ってるとこを見るのが好きなので見てました。という内容だったそうです。

小堀「ちょっとゾワーっとしました。みんな楽しそうにしているのを見るのが好きだって。人は笑ってるだけでもいいのかな?この曲はそんなことも思い出させてもくれました」

押尾「小堀さんの笑顔を見て救われたんじゃないですか?」

弦音LIVEとは?

東京、名古屋、大阪のコンサートホールで行われる『押尾コータロー 弦音LIVE 2024 ~Precious Time~』が始まっています。
ギブソンのギターの弦をつま弾く押尾さん。

押尾「この生の音。これを一番届けたいんですよ」

しかし、普段のライブハウスでは、それは無理なので電気的に増幅してスピーカーから届けています。

「弦音LIVE」は、字のごとく弦の音を生で聞かせるコンサート。コンサートホールを100%活かして、観客にギターのサウンドホールの中に入って聞いているような体験をさせたい、というコンセプトで始まったんだとか。

これは今後も続けていきたいライブの形だそうです。

最初に会った時のこと

押尾「僕、56ですけど、自分が50のおっちゃんになっても弾けるようないい曲があったらいいなと思って作った『黄昏』という曲を聞いてください」

最後に押尾さんがもう1曲弾きました。古いギブソンのギターから出てくる音色に小堀もしんみり。

押尾「弾きながらね、最初に小堀さんとこ来て、すごい緊張しながら『戦場のメリークリスマス』を演奏したのを思い出した。『ギター叩いたり、なんかすごいことやってるねえ』って言われたのが20年ぐらい前なんですよね」

小堀「僕も、自分のリアクションの中でお恥ずかしながら、『なんかサーカス見てるみたい』って言い方をしたような気がする」

懐かしそうに言う押尾さんと、恥ずかしそうに言う小堀。

押尾「でも素敵な言葉でしたよ」

弾いている押尾さんも、それを聴く小堀も、演奏によって何かを思い出すという、ちょっと不思議なインタビューでした。
(尾関)
 

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