青木功・石川遼らが語るジャンボ尾崎の素顔
2026年4月30日、愛知県の名古屋ゴルフ倶楽部 和合コースにて「第66回中日クラウンズ」がいよいよ開幕する。
「青木選手はこの大会で5回ほど優勝しておりますけれど、もう彼も年を取っておりますし、その5回の優勝回数に僕はどれだけ近づけるか」
1987年、40歳にして17回目の挑戦で悲願の初優勝を果たした男は、ニヤリと笑ってそう語った。昨年12月にこの世を去ったレジェンド、ジャンボ尾崎である。

豪快さの裏に隠された「超研究熱心」な素顔
ジャンボ尾崎といえば、圧倒的な飛距離と豪快なキャラクターを思い浮かべる人が多いだろう。だが、共に時代を築いたライバルたちの証言からは、まったく違う一面が見えてくる。
永遠のライバル・青木功は、彼のプレースタイルをこう分析する。
「ジャンボの場合にはジャック・ニクラウスタイプだと思うよ。計算して、綿密にこだわる方だから」。
中嶋常幸もまた、その尽きることのない探求心に舌を巻く。
「自由奔放な人、その裏にあるのが超研究熱心。俺はあの人の研究熱心さっていうのは群を抜いていると思う」
ロッカールームでも自宅でも、常にゴルフが上手くなる方法を考え、自らクラブをいじる求道者。それが本当のジャンボ尾崎だった。

天邪鬼でシャイ、そして「愛」の人
後進への接し方も、実に彼らしい。
倉本昌弘は「あの人は天邪鬼なので本当にそう思っていることは言わない」と笑う。
「ただ、ものすごく面倒見がいい。優しい。懐の中に入れてしまうと、もうとことん面倒を見てしまいたいっていうようなタイプ」なのだという。
プロ転向前から指導を受けた石川遼も、その不器用な優しさに触れた一人だ。
直接的な答えは教えず、ただ「もっと悩め」と突き放す。だが、その言葉には確かな温もりがあった。「すごく恥ずかしがり屋のところもあると思うのですけど、僕はそれがあの愛というか、すごく強く感じますね」と石川は振り返る。

伝説が息づく和合で、新たな王冠を手にするのは誰か
「あいつがいたならもう1回ここでこうやって、2人でばか言いながら対談したかったよ」
盟友・青木功の言葉が、私たちの胸にも深く突き刺さる。
偉大な星は落ちた。しかし、彼が日本のゴルフ界に残した情熱と精神は、間違いなく今の若手選手たちに受け継がれている。
今年もまた、和合の魔物が牙を剥く。
ジャンボ尾崎が愛し、5度の王冠を手にしたこの難関コースで、次なる伝説を作るのは一体誰なのだろうか。4月30日に開幕する「第66回中日クラウンズ」。
ぜひ、次世代のプロたちが魅せる熱き戦いをその目で見届けてほしい。




